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国際会計基準審議会(IASB)及び国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)が、2024年2月の会議を受けてワーク・プランの更新を公表

IAS Plus 2024.02.29  

IASB及びISSBの2024年2月に改訂されたワーク・プランでは、多くのプロジェクトの予定が更新されている。

2024年2月の国際会計基準審議会(IASB)及び国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)の会議を受け、ワーク・プランが前回更新された2024年1月以来、会議及びその他の進展からどのような変更があったかを理解するために、IFRS財団ウェブサイトのワーク・プランを分析した。

以下は、2024年1月29日(デロイト トーマツのWebサイト-※1)の前回の分析からワーク・プランに行われたすべての変更の分析である。

 

基準設定プロジェクト

  • 「開示に関する取組み-公的説明責任のない子会社:開示」
    最終基準が2024年5月に予定されている(以前は2024年4月)。

 

メンテナンスプロジェクト

  • 「IFRS for SMEs 会計基準第3版公開草案への補遺」
    公開草案が2024年4月に予定されている(以前は2024年第2四半期)。
  • 「IFRS会計基準の年次改善」
    下記プロジェクトの最終修正が2024年第3四半期に予定されている。
    ・原価法(IAS第7号の修正)
    ・リース負債の認識の中止(IFRS 第 9 号の修正)
    ・「事実上の代理人」の判定(IFRS第10号の修正)
    ・公正価値と取引価格との間の繰延差額の開示(IFRS第7号適用に関するガイダンスの修正)
    ・認識の中止に係る利得又は損失(IFRS第7号の修正)
    ・初度適用企業によるヘッジ会計(IFRS第1号の修正)
    ・はじめに及び信用リスクの開示(IFRS第7号適用に関するガイダンスの修正)
    ・取引価格(IFRS第9号の修正)
  • 「財務諸表における気候関連及びその他の不確実性」
    プロジェクトの方向性の決定が2024年4月に予定されている(以前は2024年第2四半期)。
  • 「電力購入契約」
    公開草案が2024年5月に予定されている(以前は2024年第2四半期)。
  • 「超インフレではない企業による超インフレの表示通貨の使用(IAS第21号)」
    公開草案が2024年第3四半期に予定されている(以前は2024年下半期)。

 

リサーチ・プロジェクト

  • 「共通支配下の企業結合」
    プロジェクトの要約が2024年4月に予定されている(以前は2024年第2四半期)。
  • 「IFRS第9号の適用後レビュー 減損」
    フィードバック・ステートメントが2024年第3四半期に予定されている。

 

ガバナンス

  • 「アジェンダの優先度に関するISSBの協議」
    プロジェクトの次のステップは2024年第2四半期に公表されるフィードバック・ステートメントである。

 

その他プロジェクト

  • 「IFRSサステナビリティ開示タクソノミ」
    タクソノミが2024年4月に予定されている(以前は2024年第2四半期)。

 

上記は、2024年1月29日と2024年2月29日の、IASB及びISSBのワーク・プランの忠実な比較である。

 

現在のワーク・プランについては、いつでもこちら(IFRS財団のWebサイト-英語※ 2)からアクセスできる。

 


》IASB及びISSBのワーク・プラン(IFRS財団のWebサイト-英語)
》Deloitteのプロジェクト・ページ(IAS Plus-英語)

 

※1》「国際会計基準審議会(IASB)及び国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)は、2023年1月の会議を受けてワーク・プランの更新を公表」(デロイト トーマツのWebサイト)
※2》 ‘Work plan’(IFRS財団のWebサイト-英語)

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