ナレッジ

投資ファンドのクロスボーダー・マーケティングに伴う機会とパラドックス

規制の標準化によって高まる複雑性

Performance magazine issue41より

要点

  • 市場において豊富な知識を備えた投資家や富裕層からの需要が高まる中で、「投資ファンド・マネージャー(IFM)」は新しいオルタナティブ商品の戦略開発に取り組んでいます。
  • EUでは、プロフェッショナル投資家向けのマーケティング規則の調和が図られる一方で、個人投資家向けの「オルタナティブ投資ファンド(AIF)」の販売には大きな問題が残されています。「各国の規制当局(NCA)」は概ね、自国市場保護の観点から、国外のオルタナティブ資産に市場を開放することには消極的であり、その結果、域内では足並みの乱れが生じています。
  • 欧州レベルでマーケティング・コミュニケーションの調和を図ることを目的とする、法的な枠組みが導入されたものの、この分野におけるNCAの保守的な姿勢は依然として強固であり、域内では捉えどころのない不協和音が生じています。個人投資家やプロフェッショナル投資家向けのマーケティング資料に対する規制当局の注目が強まることにより、IFMを取り巻く状況はさらに複雑化することが予想されます。

 

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