調査レポート

老人クラブにおける効果的な活動促進に関する調査研究事業調査研究報告

令和5年度老人保健健康増進等事業

本調査研究では、老人クラブ活動の実態把握を行い、地域における老人クラブの役割の整理や、老人クラブ活動促進に向けて期待される諸活動の事業評価の仕組み及び指標の検討を行った。また、併せて、老人クラブ活動の内容や地域課題及び広域実施の実態の把握を行った。

調査目的

老人クラブ活動の実態把握を行い、地域における老人クラブの役割の整理や、老人クラブ活動の促進に向けて期待される諸活動の事業評価の仕組み及び指標の検討を行った。また、併せて、老人クラブ活動の地域課題及び広域実施の実態の把握を行った。

老人クラブにおける効果的な活動促進に関する調査研究事業 調査研究報告書(PDF, 6.7MB)

調査研究の概要

■ 基礎調査

文献調査、全国老人クラブ連合会からの提供資料やパンフレット等を参考に老人クラブ活動の目的、目指す姿、各老人クラブ連合会の活動内容、社会的役割について整理した。

■ アンケート調査

単位老人クラブが果たしている機能や役割を活動実態から整理するとともに、自治体、市区町村老人クラブ連合会等の老人クラブ活動と連携・協力して活動する、または支援する側からみた単位老人クラブ活動の実態を整理した。全国1,741自治体へアンケート調査協力依頼状を送付し、1,223自治体より回答があった。(回収率70.2%)

■ ヒアリング調査

地域共生社会の実現に向けて自治体や市区町村老人クラブ連合会等と連携した取組を実施している好事例の把握、自治体や関係機関等による単位老人クラブ活動の事業評価方法等の実態を把握した。ヒアリングは自治体6か所、市区町村老人クラブ連合会3ヵ所に実施した。

■ 研究会

老人クラブ活動の実態把握とともに地域共生社会の実現において果たす役割、今後期待される役割を整理した。また、老人クラブ活動を促進する観点から、老人クラブ活動の効果を「見える化」するため、活動の目的に応じた事業評価や指標、ロジックモデル案及びツール案について検討した。

調査結果・まとめ

老人クラブは、会員本位の主体的かつ民主的な運営をしている高齢者の自主組織ではあるが、高齢者福祉の向上のみならず、自治体や地域関係者と連携して地域づくり等にも広く貢献している貴重な存在である。

しかし、自治体が把握する老人クラブ活動に関する情報は、補助金申請業務内の実績報告書が中心となっており、老人クラブとのコミュニケーションや連携により具体的な活動の実態や成果を把握している自治体は乏しいと推測される。

老人クラブが地域の社会資源の一つとして認知され、社会的役割を十分に果たすことができるよう、自治体が積極的に老人クラブとの接点機会を増やす等により、地域における老人クラブ活動の具体的な内容や効果を把握し「見える化」していくことが重要である。したがって、今後は、老人クラブ活動の「見える化」を推進していくために、現状の実態を考慮した仕組みの検討が必要である。

執筆

有限責任監査法人トーマツ リスクアドバイザリー事業本部
ヘルスケア

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※上記の部署・内容は、掲載日時点のものとなります。2024/04

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