出版物

Q&Aリース・ノンバンクファイナンス取引の実務

1990年代の日本版金融ビックバンによって規制緩和が進行し、金融機関の護送船団方式は崩壊して金融事業における大競争時代が到来しました。その影響は金融機関以外のノンバンクにも及び、金融事業者にとっては厳しい経営環境が続いています。

このような状況下で、近年は一般事業者が本業での顧客基盤をベースに既存の金融機関では真似のできないような新しい貸出商品を開発し、新たに金融事業に参入しています。これは、従来の金融機関が行っている融資とは異なり、事前審査における財務諸表による信用分析や不動産担保や個人保証を取らずに、債務者の商流、物流、金流を把握し、債権保全に工夫を凝らすことで、貸金事業が成り立つことを証明しています。

そこで、本書籍では信用供与としてのファイナンスの意義を改めて考え、整理し、従来から提供されている金融サービスに加えて一般事業会社が新たに開始しているファイナンス手法や自由競争の中で金融の最先端を走る米国での金融サービス事例にも言及して、ファイナンス・サービスの開発のヒントを提示しています。

そこで見えてくるものは、物を保有する経営から利用する経営に重点が置かれていることを背景にファイナンス・ニーズも「保有するためのファイナンス」から「利用するためのファイナンス」に移行しつつあり、一言で言えばファイナンスのサービス化が始まっているということです。リース・ノンバンクファイナンスに携わる方々、これらを活用する方々に何らかの参考になれば幸いです。 

書名

Q&Aリース・ノンバンクファイナンス取引の実務

出版

日本経済新聞出版社

編者

井上雅彦 宮崎源征 著

価格

本体2900円+税

出版

2015年9月刊

ISBN

978-4-532-35658-3

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