Brexit Newsletter (UK)-vol.21

最新動向/市場予測

Deloitte UK 日系企業サービスグループ 『Brexit Newsletter (UK) - vol.21』

米国大統領選挙の結果から見えるグローバリゼーションへの反感の高まり(2016年11月15日)

欧州委員会は、英国のEU離脱(Brexit)に関する国民投票や米国大統領選挙の結果は、グローバリゼーションへの反感が高まっていることの表れであり、欧州の将来展望をさらに脅かす可能性があると警告した。

Brexitに関する最近の動き ※詳細資料(PDF)より一部抜粋

2016年11月8日に行われた米国大統領選挙はDonald Trump氏が勝利したが、欧州委員会は、Brexitに関する国民投票や米国大統領選挙の結果は、グローバリゼーションへの反感が高まっていることの表れであり、欧州の将来展望をさらに脅かす可能性があると警告した。

この一週間のBrexitおよび欧州の政治経済に関する主な動きは以下の通りである。

  • 英国の有力シンクタンクInstitute for Fiscal Studiesによると、Philip Hammond英財務相は、今後の英国の成長と税収が予測に達せず、前回の2019/20年度の英国の財政予測と比較して、250億英ポンドの歳入減少の見通しとなる状況に直面している。
  • 英国小売協会(British Retail Consortium)のデータによると、英国の消費が引き続き回復の兆しを見せる中、10月の小売売上高は、オンラインセールスの前年同期比11.1%の伸びが牽引力となり、同2.4%の成長となった。
  • 9月の英国の貿易赤字は、英ポンド安が継続しているにもかかわらず、輸出額が1か月で2億英ポンド減少し、予想に反して拡大した。
  • トルコ政府は、反対勢力の公務員やジャーナリストをあからさまに処分したことで、欧州の政治家たちから再び批判を受けた。

また、以下は2016年11月8日に行われた米国大統領選挙の結果についてのDeloitte UKのチーフエコノミストのコメントである。

  • 先週の米国大統領選挙の結果により世論調査機関に対する批判がさらに強まっているが、これはやや過剰であるようにも思われる。6月の英国の国民投票も、先週の米国大統領選挙も非常に接戦であり、直前まで浮動票も多かった。Brexitの国民投票に関する最終の世論調査とのずれは平均でおよそ3%、米国大統領選挙に関してはほとんどが2~3%程度のずれであった。したがって、政治に関する世論調査としては、ほとんどが通常の誤差の範囲内であったと言える。
  • より大きな予測のズレは「賭け」の世界で起きていたように見える。賭け金の比率は、圧倒的にBrexitやTrump氏の敗北を示していた。米国では、選挙結果の予測家たちも大きく予測を外した。ある数量化モデルでは、Clinton氏が勝利する確率は99%以上となっていた。
(PDF, 723KB)

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