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Deloitte UK 日系企業サービスグループ 『Brexit Newsletter (UK) - vol.44』

EUはBrexit(英国のEU離脱)に関する交渉を6月8日の英国総選挙の翌日にも開始することを希望(2017年5月31日)

欧州中央銀行(ECB)の副総裁は、Brexit(英国のEU離脱)が「英国にとっては当然重要なことだが、目下のユーロ圏の景気回復に大きな悪影響を及ぼすことはなく、相対的な尺度で見れば、他のEU加盟国にとってそれほど意味を持つものではないということだ」と述べた。

Brexitに関する最近の動き ※詳細資料(PDF)より一部抜粋

先週末、労働党に対する保守党のリードが縮小しているという総選挙に関する世論調査の結果を受けて、ポンドは新たな値下がり局面を迎えた。この調査結果により、総選挙が英国経済やBrexit交渉に与える影響に対する投資家の懸念も高まっているが、その一方で、FTSE100種株価指数は最高値を更新した。大企業の多くが海外収益に依存しており、ポンド安が収益増加要因となるため、英国の主要な株式指標はポンド相場とは逆方向に推移している。

先週までのBrexit、欧州の政治および経済に関する主な動きは以下の通りである。
  • 保守党の総選挙に向けたマニフェストは左寄りの傾向を示しており、外国企業による買収に対する規制や役員報酬の抑制といった案が盛り込まれている。
  • また、このマニフェストではまた、イミグレーションに伴う技能負担金(Immigration Skills Charge)を労働者一人当たり年1,000ポンドから2,000ポンドに引き上げることも提案されている。これにより、企業が欧州域外出身の高度な技能を有する人材を雇用するコストが増加することになる。
  • 労働党のマニフェストでは、従業員一人につき年33万ポンド以上の給与等を支払った場合に雇用主に「過剰給与税」を課すことや、年収が8万ポンドを超える所得者に対する所得税率の引き上げ、法人税率および最低賃金の引き上げ、さらには、鉄道、水道ならびに郵便事業の再国有化が掲げられている。
  • 3月の英国の失業率は4.6%まで低下し、1975年以降で最低の水準となった。
Brexit Newsletter (UK) - vol.44 (PDF, 752KB)

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