デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社の障がい者スタッフが中心となって運営する、農園「なかよしふぁーむ」について紹介します。
デロイト トーマツ グループでは、教育(Education)、スキル開発(Skills)、機会創出(Opportunity)の 3分野に注力する、「WorldClass」という取り組みを行っています。その一環として、デロイト トーマツ グループ全体で、障がい者の雇用推進に積極的に取り組んでいます。
千葉県船橋市にある農園「なかよしふぁーむ」は、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社(以下DTFA)による障がい者雇用の一環として、2018年10月にオープンしました。精神障がい、知的障がいをもつスタッフ6名を含む8名の職員がはたらいています。
農作物はビニールハウス内で育てているため、雨や風は防ぐことができますが、夏場はハウス内の温度が45度になるなど猛烈に暑く、冬は吐く息が白くなるほど寒い環境です。「なかよしふぁーむ」の農作業は、トンボや水準器を使い、地面をならす整地作業からスタートし、現在に至っています。オープン直後から様々な工夫を重ね、栽培する植物にとっても、ここではたらく障がい者スタッフ自身にとっても、より快適な環境になるよう日々努めています。
現在は、空心菜やパクチー、九条ネギ、ラディッシュ、ルッコラ、二十日大根などを育てています。まずは作業のしやすさを考えて、きちんと等間隔で種を撒くことからスタートします。毎日、順調に作物が育っているか気を配り、ようやく収穫を迎えます。
野菜作りは、毎日がチャレンジの連続です。たとえば、「こんな道具があったら助かるのに」と感じたら、自分たちで創意工夫し、手作りしています。仮に想定通りにいかなくても、どうしたらもっとうまくいくか、みんなで知恵を絞ります。
作物を育てている間、障がい者スタッフは観察イラストを描いています。こうした表現活動を安心して行えるのも、「なかよしふぁーむ」の特長です。
こうした仕事には、障がい者スタッフの野菜を想うあたたかい気持ちが、たっぷりつまっています。
収穫した野菜は、二重橋および新東京オフィス内で配布されます。野菜を受け取った人からは、各自が家で作った料理の写真とともに、数多くの応援メッセージが「なかよしふぁーむ」に寄せられました。
愛情をたっぷり注いで作った野菜を、このように同僚の皆によろこんで食べてもらえることが、「なかよしふぁーむ」ではたらくスタッフ全員のモチベーションにつながっています。
2019年12月で開園から1年2か月が経とうとしています。全員が開園当初から、ずっと仕事を続けてこられたのは、「安心して自分を表現できる」「社会に貢献していると実感できる」「初めてのこともチャレンジができ、仮に失敗してもそれを受け入れる環境がある」というInclusiveな風土をデロイト トーマツ グループが大切にしているからです。
定期的に実施している面談のたび、こうした声が障がい者スタッフ自身からあがります。野菜を育てる活動をとおして、障がい者スタッフが着実に成長していると実感でき、周囲にとっても大きな喜びです。
「なかよしふぁーむ」は「明日も来たくなる農園」をコンセプトに、全員がひとつになり、成長し続けています。
WorldClassは、教育(Education)、スキル開発(Skills)、機会創出(Opportunity)の 3分野で、2030年までに全世界で累計5千万人の人々に対してポジティブなインパクトを及ぼすことを目指すDeloitteのグローバルな取り組みです。この一環として、デロイト トーマツ グループにおいても、2030年までに200万人の人々に対してインパクトを及ぼすことを目標に掲げ、取り組みを推進していきます。