Posted: 28 Dec. 2021 4 min. read

第4回:モノづくりからコトづくりへのチャレンジ

続・モビリティー革命2030 DX編

モノづくりに注力してきた企業にとってデジタルを活用したコトづくりは新規事業であり、失敗はつきものである。では、数を撃てば当たる、の話ではないが、さらなるコトづくりを推進し、少しでも成功を生み出すためには何が必要であろうか。今回は、コトづくりにおけるHowの壁に焦点を当て、コトづくりにチャレンジし、実現するための課題と検討の方向性について掘り下げていく。

本稿は2021年6月24日に日経xTECHに掲載された「続・モビリティー革命2030 DX編」を一部改訂したものです。https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/01653/00005/

 

具体的で検証可能なコトづくりコンセプト構築

コンセプト構築のメインである“コトづくりのアイデア出し”のポイントは、そのアイデアをローンチする市場、提供する顧客に関して具体的で検証可能な仮説を立てることにある。さらに言えば、そこで出来る限り数字を使うことである。また、先行きが見通せないながらも仮説ベースでオペレーションや事業収益計画などのいわゆる事業計画の素案まで作り切ることが必要である。コンセプト構築後のPoCではアイデアや技術の検証だけではなく、オペレーションや事業収益計画の一環も検証したい。PoCのタイミングでこれらを一定検証しておくことで、次ステップの事業計画精緻化~事業化に向けてより具体性を持たせることが可能となる。

コトづくりを生み出し・運営する体制構築

コトづくりを創出していくためには、まず社内の“意識”・“ヒト/組織”の整備が必要である。そして、その意識・ヒト/組織の整備を維持・改善するためには“権限”や“制度”の設計も必要になる。

 

コトづくりの事業化が実現できた暁には、コトづくりの主たる組織または社内の既存組織と連携して運営していくことになる。注意が必要なのは、そのコトづくりがスケールした際に、事業運営が成り立つ準備ができているかである。例えば、サービス内容は都度アップデートしていく必要があり、それに合わせてサービス・料金プランと契約の変更が発生する場合、サブスク型サービスであれば資産・在庫管理、KPIの見直しなどの対応も必要になる。事業化当初であれば、人海戦術で成立することもあるが、将来的にスケールした際に柔軟に対応するためには、コト売りに適応したシステム設計・構築が肝要だ。(図2)

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朝長 仁碧/Jimpeki Tomonaga

朝長 仁碧/Jimpeki Tomonaga

デロイト トーマツ グループ マネジャー

デロイト トーマツ コンサルティング所属。大手IT企業、日系コンサルティングファームを経て現職。自動車OEM・サプライヤーを中心に、特に新規事業の企画構想策定や事業計画立案、実証実験推進の支援経験を多数有する。