Posted: 28 Dec. 2021 4 min. read

第5回:変革期の今、車両開発に求められる備えとDX

続・モビリティー革命2030 DX編

筆者は数多くの車両開発現場に接してきたが、いずれの現場も「商品性」を非常に大切にしているという共通点がある。作り手は商品に対する思いも強い一方で、250年を超える自動車史の中で変化し続けてきた、世の中が求める「商品性」に如何に追従するかが重要と認識されてきた証だろう。

 

そこでは「作るモノ」が変わってきただけではない。スマホ連携やサイバーセキュリティ対策など自動車業界への新規参入者とのコラボレーションも生まれ、「作り方」も変わってきた。更に、従来の車両は上市がゴールであったが、現在は上市後に車両機能を拡張させるなど、継続的に進化を続けているという点でも変化がみられている。

本稿は2021年7月8日に日経xTECHに掲載された「続・モビリティー革命2030 DX編」を一部改訂したものです。https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/01653/00007/

 

開発側に求められる備えとDX

今日の自動車進化の中心にあるのは車載ソフトウェアであり、今後は自動車よりも早くスマホなどのデバイスに触れるユーザーが増えていき、スマホ並みの継続進化が求められる。1億行を超える車載ソフトウェアを毎月のようにアップデートさせるための構成管理基盤とソフトウェアを軸とする企画強化は必須となる。この整備度合いは、新機能のラインナップ展開スピードという形で差がつき始めており、今後はサイバーセキュリティ領域などでも差がつくと考えられる。

 

開発のバーチャル化も進み、リアルのバーチャル表現に留まらず、リアルを再現することで開発期間も短縮されていく。自動運転開発競争に向けた新種のシミュレーター技術など、高度化する制御技術の開発・評価加速も競争の激しいものとなる。

 

顧客データの企画反映、開発バーチャル化、車載ソフトウェア管理基盤、継続サイバーセキュリティ対策、商品性に応じたライフサイクル定義など、変革期を乗り切るために、車両ライフサイクルを通した対策が求められる。

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三上 徹也/Tetsuya Mikami

三上 徹也/Tetsuya Mikami

デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 シニアマネジャー

自動車業界や鉄鋼業界を中心に業務改善、新事業企画、グローバルマネジメント、インフラ刷新など幅広い領域のプロジェクト責任者を担当   代表的なプロジェクト ■新事業企画 ・自動車向けサイバーセキュリティ事業立ち上げ (OEM) ・サイバー領域のイスラエル企業調査とパートナーシップ確立 (Sier) ・プレミアム・ブランド向けのコネクティッドサービス企画立案 (OEM) ■グローバルマネジメント ・Digital Key開発におけるグローバルサプライヤー管理強化 (OEM) ・IVI開発におけるグローバルサプライヤー管理強化 (OEM) ・メーター、シート開発のプロジェクトマネジメント強化 (OEM)