Posted: 22 Jan. 2024 3 min. read

日本のそろばん教育が、グアテマラの子どもたちの算数能力の向上をサポート

社会課題への取り組み:グアテマラ

デロイト トーマツ グループでは、長年、国際開発アドバイザリーサービスを通じて、開発途上国への支援や気候変動やSDGsといった社会課題に取り組んでいます。この経験と国際的なネットワークを活用し、デロイトがグローバルで推進するWorldClassの活動に資する取り組みとして、途上国の発展や日本との国際交流に貢献する様々な活動への直接的な支援にも携わっています。WorldClassは教育(Education)、スキル開発(Skills)および機会創出(Opportunity)の 3分野で、2030年までに全世界で累計1億人の人々に対してポジティブなインパクトを創出することを目標としています。

この一環として、当グループは、国際開発アドバイザリーサービスを提供するデロイト トーマツ ファイナンシャル アドバイザリー合同会社(DTFA)を通じて、「いしど式」そろばん教育を日本および世界で展開する株式会社イシドへの助成による支援を実施しました。「いしど式」そろばん教育は、子供たちの計算力を養うだけではなく、そろばんを通じた能力開発を促し、礼儀を身につけ、心を鍛えるメソッドです。グアテマラでは、子供たちの算数能力等の基礎学力向上の取り組みが進められており、日本の国際協力を通じた支援も長年にわたり実施されてきました。株式会社イシドも、1995年よりグアテマラの現地協力者と共にそろばんの普及に取り組み、子供たちの算数・数学能力の向上を支援してきました。

そろばん大会の様子(出典:株式会社イシドより提供)
そろばん大会の様子(出典:株式会社イシドより提供)

本助成事業では、2023年7月、グアテマラの首都近郊のビジャ・ヌエバ市で実施されたそろばん大会の開催等を支援しました。そろばん大会には、同市の公立小学校6年生60名が参加したほか、生徒の保護者と国立サンカルロス大学のコーディネーター・教育省の地区監督・地元記者など100名以上が集まる大規模イベントとなりました。

本大会の開催において、そろばん教育に感銘を受け、そろばんをグアテマラで広めたいという強い意志を持った一人の現地小学校教員の活躍がありました。株式会社イシドは、その教員へのそろばんの指導のみならず、同教員が生徒たちにそろばんを指導するための能力強化も行ってきました。

そろばんの普及のためには、生徒に正しい指導を行える教員の育成が非常に重要です。より多くの指導者がそろばんを学び、彼らが子供たちの学力の向上を支援することは、グアテマラの開発課題の解決と、さらなる成長を支援することにつながっています。株式会社イシドは、日本のそろばん教育を普及したいという願いをもつ現地の人々に寄り添い、そのネットワークを広げることを通して、世界中の算数・数学能力の強化に取り組んでいます。

大会に参加した子供たち(出典:株式会社イシドより提供)
大会に参加した子供たち(出典:株式会社イシドより提供)

株式会社イシドは、これまでにもポーランド、トルコや台湾などで「いしど式」のそろばん教育事業を展開しており、さらに近年ではグアテマラ、モンゴルなどへも進出し、世界各国へのそろばんを通じた日本文化の普及と現地の子供たちの能力開発に取り組んでおり、より一層のインパクトの発展が見込まれています。

株式会社イシドのロゴ画像
株式会社イシドのロゴ画像

開発途上国においては、教員の数や能力の不足を背景に教育の質が課題となっており、とくに算数・数学教育における子供たちの学習達成度は非常に低いと言われています。算数・数学教育への支援は途上国の教育の質の改善に大きく寄与するだけではなく、国の経済成長を支え、グローバルに活躍する人材の育成にも資する重要な取り組みです。株式会社イシドは、「夢を育てる」ことをミッションに掲げ、そろばん教室の展開に加えて、そろばんを通じた社会への貢献と、世界に羽ばたく人材と夢を育てる活動を行っています。

デロイト トーマツ グループは、このような社会課題解決に取り組む企業と連携し、引き続きグアテマラを含む開発途上国におけるCSR活動や教育支援や雇用創出等、社会課題解決を行っていく予定です。

WorldClassとは

デロイト トーマツ グループでは、「WorldClass(ワールドクラス)」の一環として、我々にとって最も重要な経営資源である人材の育成に努めています。WorldClassは、教育(Education)、スキル開発(Skills)、機会創出(Opportunity)の 3分野で、2030年までに全世界で累計1億人の人々に対してポジティブなインパクトを及ぼすことを目指すDeloitteのグローバルな取り組みです。この一環として、デロイト トーマツ グループにおいても、2030年までに200万人の人々に対してインパクトを及ぼすことを目標に掲げ、取り組みを推進していきます。

経済や社会の変化のスピードが一層高まる中で、すべての人々が能力を発揮して自立・活躍できる環境を整えていくために、世界最大級のプロフェッショナルファームとしての強みを活かして、様々なステークホルダーとともに、幅広い角度からのインパクトを最大限に追求することを目標としています。

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