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クライアントの成長を加速する、USベンチャーへの出資

数年後を見据えた、アメリカのベンチャー企業に出資

本プロジェクトの狙いや背景等

クライアントとともに今後の事業戦略について検討を重ねる中で、数年後の製品において重要な技術を獲得するために、アメリカのベンチャー企業に出資しようという話が持ち上がりました。
元々は比較的自前主義というか、自社内で技術をそろえる志向性の強いクライアントだったのですが、これだけ変化スピードの早い時代においては、外部パートナーとの連携も継続的な成長のためには欠かせないという結論にたどり着いたのです。
昨今、こういった海外企業やベンチャーへの出資案件は増えている傾向にあります。今回のプロジェクトはまさにそのような、海外、ベンチャー出資特有の難しさをいかに克服していくかが重要となる案件でした。

プロジェクトにかかわるメンバー及びそれぞれの役割について

本プロジェクトでは、デロイト側はパートナーとコンサルタント及びアナリストの3名体制で分析から交渉をサポートしました。大型の案件であればより多くのメンバーで臨むのが一般的ですが、対象企業がベンチャー企業で事業は小さく、一方でスピードが重要されていることから、各メンバーが全てを把握して機動的に動くことが可能な必要最低限の人数で臨むことが最善のチーム体制と判断しました。

プロジェクトを成功させる上でのポイントやプロセスについて

本プロジェクトは、まず本当にその企業に出資すべきかどうかの分析をするところから始まりました。技術獲得型M&Aの場合はそれまでにもビジネスの付き合いがあるケースが多いので、買収検討の時点である程度いい会社だということは見えていることが多いのが一般的です。ただ、すべてを知っているわけではありませんから、経営陣はどういう人物で、今後の開発計画はどうなっているのか、売上高や利益の推移は堅調かといった財務観点からも分析を進めました。
対象会社がベンチャー企業ということもあって、先方側にもすべて資料が揃っているわけではありません。情報開示を受けると同時に、経営陣に直接インタビューも実施することとなります。紙の資料がないため、この限られた時間で行われるインタビューがとても重要となります。聞き漏らしのないよう入念に練り上げた質問リストを事前に用意したり、それを正確にインタビュー議事へ落とし込みまとめ上げることがポイントとなります。

企業の状況を数字と人の両面から分析した後は、実際にどれぐらいの株をいくらで買うかという条件交渉が始まります。
条件交渉においては、我々は専門家ではあるもののクライアントの代わりに全部やるというわけではなく、クライアントを巻き込み意思を確認しながら進めていくことが求められます。交渉の論点を優先順位をつけて整理しつつクライアントの時間を確保してひざ詰めで議論し、スピード感を保ちながらクライアントの考えを交渉にしっかりと織り込んでいくことがポイントとなりました。

本案件ならではの難しさややりがい

本プロジェクトで最も大変だったのは、相手がベンチャーということもあって、スケジュールが非常にタイトだった点です。
通常だとどれだけ早くてもデューデリジェンスから契約締結まで3か月はかかるところを、今回の案件は1.5か月で数十億円の意思決定まで持っていく必要がありました。

通常の交渉では交渉相手が「ちょっと確認してから回答します」と言うようなシーンでも対峙しているCEOからその場ですぐに回答が出て議論が進んでいく、そのような状況の中でクライアントの事業サイドの方も財務や法務の方も巻き込み一緒になって議論を進めていきつつスピーディかつ適切に交渉を推進していく、この場面が本案件の最も困難な点であり、やりがいを感じる場面でした。

本案件における、DTCならでは、または、Divisionならではの取り組み

通常ではありえない1.5か月というスピード感で交渉をまとめ上げることは、デロイト トーマツ コンサルティング以外の会社では対応が難しかったかもしれません。
我々デロイト トーマツ コンサルティングは1つのチームでシームレスに最初から最後まで全プロセスを支援できるので、先回りして手を打つことができます。今回も、最初のMTGで今後の1.5か月分のロードマップをすべて書き出して提示しました。「この先はこういうことが起こるのでこういう準備が必要です」と先回りしてご提示しておくわけです。
クライアントとしてもぜひこの案件は成立させたいという想いで非常に協力的で自ら動いてくださるメンバーだったのですが、M&Aについては初めての経験ということもあり、詳しくはない。だからスピードを上げて対応するためには、縦割りではなくすべてを1チームで全体感を捉えつつ先回りすることが重要であり、デロイト トーマツ コンサルティングであったからこそ、これを実践して案件を成功に導けたと確信しています。

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