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With/Post COVID-19

日本のテクノロジー・メディア・通信業界のNew Normal

With/Post COVID-19時代における、日本のテクノロジー・メディア・通信業界のNew Normalとはどのようなものなのでしょうか。このレポートでは、Part1でCOVID-19対応におけるワークスタイル変革に関する日本のTMT企業の取り組みや課題対応・今後の見通しを調査した結果を解説するとともに、Part2で日本のテクノロジー・メディア・通信業界のNew Normalトピックスを抽出し、新たな時代への対応方針の示唆を解説します。

Part1: COVID-19に対するワークスタイル及び課題対応調査

調査の概要

デロイト トーマツ コンサルティングは2020年4月より、COVID-19対応におけるワークスタイル変革に関する各企業の取り組みや課題対応、今後の見通しを明らかにする「新型コロナウイルスに対するワークスタイル及び課題対応調査」を実施している。本レポートでは、5月13日(水)から19日(火)にかけて行われ、様々な業種の企業担当者145名から回答を得た第2回の調査結果 をもとに、テクノロジー・メディア・通信業界(以下TMT)に該当する企業の担当者30名の回答と、145名全体の回答とを比較し、特にTMTと全業種の傾向とに特徴的な差が見られた点を中心にご紹介したい。

Part1: COVID-19に対するワークスタイル及び課題対応調査(PDF, 673KB)

在宅勤務の実施状況

TMT企業の在宅勤務の実施状況では、COVID-19感染拡大を機に全社的な在宅勤務に移行したという傾向が全業種平均より強く出ている(図表1)。

このような結果の背景には、TMT業界ではCOVID-19感染拡大以前より、在宅勤務をある程度想定して業務・システムインフラを整備していた企業が多かったことも影響しているのではないかと考えられる。

 

図表1 会社から推奨・指示された在宅勤務の実施対象とその範囲(複数回答)
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在宅勤務の今後の実施意向

TMT企業は、COVID-19の状況がひと段落した後も見据え、在宅勤務をどのように推進しようとしているのだろうか。調査結果からは、在宅勤務の運用成果について一定の評価を下し、今後も出社と在宅勤務を併用しようとする志向をもった企業が多い。また、人事・労務面で課題を感じた企業も多かったようである。

これらの結果の背景には、TMTでは在宅勤務をある程度想定して従前より業務・システムインフラを整備していたものの、実際に全社的な在宅勤務に移行してみて、在宅勤務の社員のパフォーマンスを支える規則・制度、といったソフト面で課題に直面した企業が多かったという事情があるのではないかと考えられる。

今後取り組みたい施策

COVID-19の影響を踏まえ、TMT企業が短期・中長期的に取り組みたいと考えている点については、短期的には在宅勤務を前提としつつ当面の業績を可能な限り維持する志向、中長期的には事業構造・組織のあり方の見直しを模索する志向が強いことがうかがえる。

今後3-5年の中長期を見据えた際に取り組みたい事項については、「組織風土改革/意識改革」「事業構造転換の見直し」「ポスト、仕事、発揮価値に応じた評価・処遇への人事制度の見直し」が上位を占めている点はTMT、全業種で共通であるものの、それぞれの項目における回答の割合はTMT企業の方が多い(図表6)。

これらの結果の背景には、TMT業界では現行のシステムインフラが一定程度整っているため、それを用いた顧客接点の維持拡大が行いやすいことがあると想定される。また、COVID-19との戦いが長期戦になると見込まれることや米中対立等による国際経済の先行きの不透明さなど、事業環境が不安定な中にあって、在宅勤務を前提として持続可能な事業構造・組織のあり方を模索することにも注力しやすい傾向にあるのではないかと考えられる。

図表6 今後3~5年の中長期を見据えた際に取り組みたい事項(複数回答)
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Part2: TMT業界のNew Normal

TMTのそれぞれの業界におけるNew Normalとして下記が考えられる。

具体的な詳細は各業界のリンク先資料をご参照頂きたい。

 

テクノロジー業界

  • 製品・サービス及びその提供形態に遠隔・非接触対応が必要となることを踏まえた事業の見直し
  • COVID-19による米中対立激化、及び将来的な更なるパンデミック発生を想定したサプライチェーンのリスク分散化
  • 対面への移行及びAI/データ分析を活用した高度化
  • リモートワーク拡大によって、地方ひいては海外SI人材を確保し、SIリソースを拡充

 

Part2: テクノロジー業界(PDF, 300KB)

メディア業界

  • 従来の収益源の中心であったリアルでのライブ・イベントが困難になる中、オンラインでのプレミアムなカスタマー体験の検討(コンテンツ制作企業)
  • COVID-19期間に地上波で再放送コンテンツの価値を認識。新規制作本数の絞込み・制作費用拡大による質の向上に向け新規コンテンツ・再放送枠のポートフォリオ最適化(コンテンツ配信企業)
  • 物理的に集合して制作/編集作業を進めることが主流であった制作形態を転換し、将来的な感染拡大に備えた業務見直し・リモートワークの導入検討(コンテンツ制作企業)
  • COVID-19拡大期にネットメディア・SNSで不正確な情報や個人を中傷する情報が拡散されメディアの存在意義が問われる中、信頼できるマスメディアとしての情報配信スタンスの検討(コンテンツ配信企業)

 

Part2: メディア業界(PDF, 300KB)

通信業界

  • 国家間・企業間における5G Ecosystem競争環境の変化への対応
  • リアル-バーチャルの関係・価値の再設計を通じたサービス開発
    (New-Normal Services)
  • New-Normal時代のCXとデータ活用モデルの再定義
  • 社会インフラ企業としてのCSV Investmentの強化
Part2: 通信業界(PDF, 300KB)
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