ニュースリリース

ミレニアル世代とその雇用主~関係性は維持できるか

デロイト ミレニアル年次調査 

デロイト トウシュ トーマツ リミテッド(デロイト)が行った第5回ミレニアル年次調査から、企業はミレニアル世代の帰属意識を醸成するための工夫を講じない限り、人材の多くを失うリスクがあることがわかった。日本においてもミレニアル世代の52%が2020年までの離職を考えていると回答している。

  • ミレニアル世代の3分の2が2020年末までに所属する組織を辞める意向を示している
  • グローバルで87%、日本で82%が企業の成功は利益だけでは測れないと考えている 
  • 仕事選びでは、報酬以外に「ワークライフバランス」が優先事項として挙げられる   
     
2016年4月18日 

本ニュースリリースは、2016年1月12日にデロイト トウシュ トーマツ リミテッドがニューヨークで発信したものに日本の調査結果を加筆・修正したものです。 

デロイト トウシュ トーマツ リミテッド(デロイト)が行った第5回ミレニアル年次調査から、企業はミレニアル世代*の帰属意識を醸成するための工夫を講じない限り、人材の多くを失うリスクがあることがわかった。ミレニアル世代の44%は、良い選択肢があれば今後2年以内に現在の雇用先から離職するだろうと回答した。期間を2020年までに伸ばすとその数字は66%にまで増えた。日本においてもミレニアル世代の52%が2020年までの離職を考えていると回答している。本調査は29カ国、約7,700人のミレニアル世代を対象に2015年9月から10月までの間に実施した。
*ミレニアル世代は、1982年以降に生まれた世代。デジタル機器やインターネットが普及した環境で育ったいわゆる“デジタルネイティブ”と呼ばれることもある。

近い将来に離職を考えている人たちからは、リーダーシップスキル育成の欠如や、自分が将来のリーダーへの登用に関して見落とされていると感じる声がある。だが、その意見や行動により大きな影響を与えているのは、ワークライフバランスや柔軟な職場の要望、企業との価値観の相違といった問題である。

企業の成功のものさし
ミレニアル世代は、ビジネスを高く評価している。グローバルで73%(日本:65%)がビジネスは社会に広くポジティブな影響を与えると主張する。この傾向は2013年以降変わらず、特定の国・地域経済が悪化していても、ミレニアル世代は有益な作用をもたらす企業の潜在性を楽観的に受けとめていることを示している。ミレニアル世代は企業が利益を上げ成長する必要性を認識する一方、組織がこれらの目標にとらわれすぎていると感じている。ミレニアル世代の87%(日本:82%)が企業の成功は利益だけでは測れないと考える。

経済的な成功は「一流の組織」を特徴づける一要素だが、それだけでは十分ではないことをミレニアル世代は認識している。利益(Profit)は、他に3つのP、すなわち人(People:従業員と幅広い市民)、製品(Products)、目的(Purpose)と合わせて「4つのP」を形成し、相乗的に長期的な成功の基盤になる。

ミレニアル世代を引きつけ、働き続けてもらうためには「目的意識のギャップ」を縮めることが必須となる。この世代は、従業員のスキルや収入、満足度の向上を重要視し、雇用を生み出し、人々の生活に良い影響を与える商品やサービスを提供する組織で働くことを望んでいる。

ミレニアル世代の仕事選びの決め手
ミレニアル世代が仕事を選ぶとき、「報酬」は最大の影響であることは、調査対象の29の国・地域すべてにあてはまり、普遍的な真実だと思われる。報酬やその他の経済的恩恵を除くと、「ワークライフバランス」が1位となった(グローバル:16.8ポイント、日本:21.0ポイント)。次いで日本では「仕事に意義を感じること」(12.0ポイント)、「柔軟な勤務形態」(11.1ポイント)が挙げられる。優先度のパターンは全ての国・地域を通じて見られるが、バリエーションもある。報酬を除くと「昇進・リーダーになる機会」が、アルゼンチン、ペルー、メキシコ、インド、コロンビア、南アフリカ、中国で第1の優先事項である。対照的に、日本では6番目、韓国とベルギーでは4番目である。

問い合わせ先
デロイト トーマツ合同会社
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Tel: 03-6720-8920
Email: press-release@tohmatsu.co.jp

雇用先を選ぶ際の決めて(報酬を除く)

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価値観は伝統的で妥協の余地が少ない
調査では、意外にもミレニアル世代が特定の企業や雇用主の評判にそれほど影響を受けていないことが分かった。また調査回答者は、名声を得ることや、ソーシャルメディアに優れたプロフィールを載せられること、多額の富を得ることへの興味が薄いことを示している。一方でより広い観点では、ミレニアル世代の個人的な目標はかなり保守的であると言える。自分の家を持ち、生涯のパートナーを得ることを望み、老後を快適に暮らすために必要な貯蓄をする経済的な安定を求めているのである。組織を成功に導く貢献、世の中全体への貢献に対する熱意も高い。

職場で判断を下す際に影響を与える要素について聞いたところ、「個人的な価値観・モラル」がグローバルで1位になった。ミレニアル世代のほとんどは自分の価値観と相反する指示を受けた場合、拒否することをいとわない。デロイト グローバルCEOプニート・レンジンは「一世代前、社会人の多くは雇用主との長期的な関係を望んでいた。その大半は、上司からのプロジェクトへの任命に『NO』と言うことなど夢にも考えなかった」と言う。「しかし、ミレニアル世代はより独立性が高く、組織の目標より個人の価値観を優先する傾向にある。この世代は仕事における成功の定義を変え、自分のキャリア形成に積極的で、キャリアの階段を上っても価値観は変化しないように見受けられる。これは将来のビジネスの進め方に多大な影響を及ぼすだろう」。

一方、この傾向は日本のミレニアル世代ではまだ低い。職場での判断における「個人の価値観・モラル」の影響は4位であり、1位は「組織の価値観または全体の目的意識に忠実であること」であった。グローバルに展開する日本企業では、海外のミレニアル世代が日本とは異なる特性を有していることを理解することも重要だ。


デロイトのミレニアル調査について
本調査は世界29カ国を代表するおよそ7,700人のミレニアル世代から意見を集めた。このうち日本からは約300人が参加。すべての参加者は1982年以降に生まれ、単科・総合大学の学位を取得し、正規雇用され、おもに(従業員100人以上の)大規模な民間企業で働いている。

詳しい調査結果はこちらをご覧ください。

こちらからニュースリリース本文がダウンロードできます。 

〔PDF, 291KB〕

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