ニュースリリース

デロイト トーマツ、「COVID-19で加速する各国のデジタル消費と日本の課題」を発表

日本では高齢層の19%がオンラインでニュースを読むなど、デジタル消費のはじまりとみられる行動変化がある。COVID-19以前に環境整備ができていた国・地域で教育・ウェルネスのデジタル化が進む

2020年11月25日

デロイト トーマツ グループ(東京都千代田区、グループCEO:永田高士)は、デロイトのテクノロジー・メディア・テレコムインダストリーが全世界23ヶ国・地域、計37,450人、18歳から75歳を対象に実施した「Digital Consumer Trends 2020」をもとに、「COVID-19で加速する各国のデジタル消費と日本の課題」と題した分析結果を発表しました。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により、各国で政策的にロックダウンや外出自粛等の要請が行われ、人々は在宅を中心とした生活を余儀なくされています。このような環境の変化が消費者に与えた影響を、「Digital Consumer Trends 2020」をもとに、以下2つの観点から考察しています。

  • 日本の消費行動の変化の特徴は何か。また、その特徴はCOVID-19の流行終息後にも継続しうるか
  • 各国の消費者の日常生活におけるデジタル消費行動の変化における共通点と違い
     

【日本では年代でのデジタル消費傾向が分かれる。高齢層はCOVID-19がデジタル消費のきっかけに】

外出自粛はデジタル消費行動に影響を与えており、中でも18-24歳、65-75歳以上の年代は全般的にデジタル消費活動が増え、それぞれ次のような特徴がある。

  • 18-24歳の年代では、「YouTube、TikTokまたは同様のサービスで動画を観る」(47%)、「映画および/またはテレビドラマをストリーミングで視聴する(26%)」「ソーシャルネットワークのフィードをチェックする(23%)」の伸びが大きい。
  • 18-24歳の年代のCOVID-19収束後における各デジタル消費の継続意向については、伸びた割合の半分を切るものが多く、一過性となる可能性がある。
  • 65-75歳以上の年代では、COVID-19という時事性の高い情報を迅速に得るためか、「テレビ番組を録画ではなくリアルタイムで視聴する」(29%)、次いで「オンラインでニュースを読む」(19%)の回答が多かった。
  • 65-75歳以上の年代では、COVID-19収束後も「オンラインでニュースを読む」ことへの継続意向は高く、デジタル消費活動が新しい習慣として根付く可能性がある。

図1: 新型コロナウイルスが流行している間、外出自粛により自宅に滞在する時間が増えた結果、以前よりもすることが増えた活動(複数回答)
COVID-19流行による自粛期間中に増えた活動と解除後の継続意向(日本/世代別)
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N=日本:997 (18-24歳:88, 25-34歳:133, 35-44歳:191, 45-54歳:186, 55-64歳: 187, 65-75歳: 212)

【COVID-19以前のデジタル環境の成熟度が各国の行動を分ける】

COVID-19により非接触型の経済活動が推進され、各国でデジタル消費行動が増え、さらに外出規制の厳しい国の方がその傾向がより強かった。その一方で、COVID-19以前にデジタル化が進み環境整備ができていたかどうかも影響している。

  • 規制が相対的に厳しい国では「TVのリアルタイム視聴」が、「キャッチアップサービス(見逃し配信等)を利用したTV視聴」よりも大きく伸びており、刻々と状況が変わる中で、常に最新の情報に触れる必要があったからとも考えられる。その他、「食料品・日用品以外のオンラインショッピング」、また「グループでのビデオ通話」(例えばZoomでの会議や飲み会)が厳しいロックダウン下に置かれた国で伸びたのも必然といえる。
  • 日本と比べ「ソーシャルネットワークのフィードをチェックする」「オンラインでニュースを読む」の伸びが高い国が多く、時事情報獲得の手段の違いが示されている。
  • 各国は「YouTube、TikTokまたは同様のサービスを動画で見る」以外に「キャッチアップサービスを利用したTV視聴」「映画および/またはテレビドラマをストリーミングで視聴する」が大きく伸びており、動画の視聴方法が多様化している。
  • ウェルネスの分野では、もともと電話での遠隔診療が進展していたオーストラリアとイギリスで「電話による診察」がさらに伸びた(オーストラリア:19%、イギリス:12%)。対して、従来から遠隔診療が進んでいなかった日本では0%だった。教育分野の「オンラインスクール(例:学校、大学)」では、それぞれの国・地域での休校措置の有無の影響はあるものの、中国(31%)での伸びが目立つ。それ以外の国でも一定の伸びを見せている一方、日本は1%にとどまり、各国のオンライン教育環境の整備状況が反映されている結果となった。
     
新型コロナウイルスが流行している間、外出自粛により自宅に滞在する時間が増えた結果、以前よりもすることが増えた活動(各国)
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グラフ内の注(*1-*10)は図1に同じ
データ結果を0~9、10~19、20~29、30~39、40以上の区切りで色分け

 

【デロイト トーマツ コンサルティング 執行役員 清水 武の見解】

「デジタルが人々の生活にもたらす変化」は、COVID-19をきっかけに加速していくことは間違いない。その中でも、日本では特に既存の制度/規制を背景に教育や医療という領域でのデジタルサービスが過少供給状態となっていることが、今回の調査から浮き彫りになった。人々の生活の根幹をなすこれらの領域のデジタル化は、単に技術の進化という側面だけではなく、官民双方で環境やルールをどう変えていくか、という社会課題としての解決も必要である。ポストCOVID-19に各国に後れをとらないためにも、COVID-19を転機として、社会の成長につながるデジタル環境整備が急務であることが改めて示された結果である。

【「Digital Consumer Trends 2020」調査概要】

本調査は昨年まで「モバイル利用動向調査」として実施していたものを、よりデジタルにおける消費行動に着目して刷新したものです。「デバイス所有状況」、「スマートフォン利用動向」、「5Gと通信環境」、「COVID-19の消費行動への影響」、「在宅勤務」、「キャリア/店舗」、「ゲーム/サブスクリプション」といったテーマについて下記の概要の通り調査しています。

調査形式 :オンラインアンケート(PC、スマートフォン等)
      デロイトが設計した調査項目をもとに外部調査会社にて実施
実施対象国:23ヶ国・地域(データの公開を行っていない国が一部ある)
全調査人数:37,450人
調査期間 :2020年4月から2020年8月と国により異なる。
      日本では緊急事態宣言解除後の7/28~8/17に調査実施

※本レポートで使用したデータにおける主要な留意点は以下の通り:

  • UK・ドイツ・スウェーデン・フィンランド・オーストラリア・中国・日本については各国の年齢・性別・地域・社会経済状況を反映したデータとなっている
  • 対象サンプルの年齢は、日本は18~75歳、中国は18~50歳、UKは16~75歳、その他の国は18~75歳である
  • 本調査はウェイトバック集計後の数値で表記しているため、合計しても100%にならない場合がある

報道機関の方からの問い合わせ先
デロイト トーマツ グループ 広報担当 真木
Tel: 03-6213-3210
Email: press-release@tohmatsu.co.jp

デロイト トーマツ グループは、日本におけるデロイト アジア パシフィック リミテッドおよびデロイトネットワークのメンバーであるデロイト トーマツ合同会社ならびにそのグループ法人(有限責任監査法人トーマツ、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社、デロイト トーマツ税理士法人、DT弁護士法人およびデロイト トーマツ コーポレート ソリューション合同会社を含む)の総称です。デロイト トーマツ グループは、日本で最大級のビジネスプロフェッショナルグループのひとつであり、各法人がそれぞれの適用法令に従い、監査・保証業務、リスクアドバイザリー、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリー、税務、法務等を提供しています。また、国内約30都市以上に1万名を超える専門家を擁し、多国籍企業や主要な日本企業をクライアントとしています。詳細はデロイト トーマツ グループWebサイト(www.deloitte.com/jp)をご覧ください。

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