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有限責任監査法人トーマツの「新しい公表」のページです。企業会計基準委員会(ASBJ)や日本公認会計士協会(JICPA)等からの新しい公表をお伝えします。

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【2017.07.20】ASBJ:企業会計基準公開草案第61号「収益認識に関する会計基準(案)」等の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成29 年7 月20 日に、企業会計基準公開草案第61号「収益認識に関する会計基準(案)」等を公表した。
 我が国においては、企業会計原則の損益計算書原則に、「売上高は、実現主義の原則に従い、商品等の販売又は役務の給付によって実現したものに限る。」とされているものの、収益認識に関する包括的な会計基準はこれまで開発されていなかった。一方、国際会計基準審議会(IASB)及び米国財務会計基準審議会(FASB)は、共同して収益認識に関する包括的な会計基準の開発を行い、平成26 年5 月に「顧客との契約から生じる収益」(IASBにおいてはIFRS 第15 号、FASB においてはTopic 606)を公表しており、IFRS 第15 号は平成30 年(2018 年)1 月1 日以後開始する事業年度から、Topic 606 は平成29 年(2017 年)12 月15 日より後に開始する事業年度から適用される。
 これらの状況を踏まえ、ASBJは、平成27 年3 月に開催された第308 回企業会計基準委員会において、我が国における収益認識に関する包括的な会計基準の開発に向けた検討に着手することを決定し、その後平成28 年2 月に、適用上の課題等に対する意見を幅広く把握するため、「収益認識に関する包括的な会計基準の開発についての意見の募集」(以下「意見募集文書」という。)を公表し、意見募集文書に寄せられた意見を踏まえ、検討を重ねてきた。
 今般、平成29 年7 月14 日開催の第364 回企業会計基準委員会において、以下の企業会計基準及びその適用指針の公開草案(以下合わせて「本公開草案」という。)の公表が承認されたことを受け、広くコメントを募集することを目的として公表することとしたものとされている。
・企業会計基準公開草案第61 号
「収益認識に関する会計基準(案)」(以下「収益認識会計基準案」という。)
・ 企業会計基準適用指針公開草案第61 号
「収益認識に関する会計基準の適用指針(案)」(以下「収益認識適用指針案」という。)

<本公開草案の概要>

■開発にあたっての基本的な方針(収益認識会計基準案第91 項から第94 項)
(基本的な方針)
 IFRS 第15 号と整合性を図る便益の1 つである財務諸表間の比較可能性の観点から、IFRS 第15 号の基本的な原則を取り入れることを出発点とし、会計基準を定めることが提案されている。また、これまで我が国で行われてきた実務等に配慮すべき項目がある場合には、比較可能性を損なわせない範囲で代替的な取扱いを追加することが提案されている。
(連結財務諸表に関する方針)
(1) IFRS 第15 号の定めを基本的にすべて取り入れることが提案されている。
(2) 適用上の課題に対応するために、代替的な取扱いを追加的に定めることが提案されている。代替的な取扱いを追加的に定める場合、国際的な比較可能性を大きく損なわせないものとすることを基本とすることとされている。

(個別財務諸表に関する方針)
 基本的には、連結財務諸表と個別財務諸表において同一の会計処理を定めることが提案されている。

■範囲(収益認識会計基準案第3 項)
 次の(1)から(6)を除き、顧客との契約から生じる収益に関する会計処理及び開示に適用されることが提案されている。
(1) 企業会計基準第10 号「金融商品に関する会計基準」の範囲に含まれる金融商品に係る取引
(2) 企業会計基準第13 号「リース取引に関する会計基準」の範囲に含まれるリース取引
(3) 保険法に定められた保険契約
(4) 顧客又は潜在的な顧客への販売を容易にするために行われる同業他社との商品又は製品の交換取引
(5) 金融商品の組成又は取得に際して受け取る手数料
(6) 日本公認会計士協会 会計制度委員会報告第15 号「特別目的会社を活用した不動産の流動化に係る譲渡人の会計処理に関する実務指針」の対象となる不動産の譲渡

 なお、本公開草案では、棚卸資産や固定資産等、コストの資産化等の定めがIFRS の体系とは異なるため、IFRS 第15 号における契約コスト(契約獲得の増分コスト及び契約を履行するためのコスト)の定めは範囲に含められていない(収益認識会計基準案第102 項)。

■会計処理(収益認識会計基準案第13 項から第75 項、収益認識適用指針案第4 項から第102項)
→基本となる原則(収益認識会計基準案第13 項から第15 項)
 本公開草案の基本となる原則は、約束した財又はサービスの顧客への移転を、当該財又はサービスと交換に企業が権利を得ると見込む対価の額で描写するように、収益の認識を行うこととされている。基本となる原則に従って収益を認識するために、次の5 つのステップを適用することが提案されている。
 ステップ1:顧客との契約を識別する。
 ステップ2:契約における履行義務を識別する。
 ステップ3:取引価格を算定する。
 ステップ4:契約における履行義務に取引価格を配分する。
 ステップ5:履行義務を充足した時に又は充足するにつれて収益を認識する。

→収益の認識基準(収益認識会計基準案第16 項から第42 項、収益認識適用指針案第4項から第22 項)
(契約の識別(ステップ1))
 会計基準を適用するにあたっては、次の(1)から(5)の要件のすべてを満たす顧客との契約を識別することが提案されている。
 (1) 当事者が、書面、口頭、取引慣行等により契約を承認し、それぞれの義務の履行を約束していること
 (2) 移転される財又はサービスに関する各当事者の権利を識別できること
 (3) 移転される財又はサービスの支払条件を識別できること
 (4) 契約に経済的実質があること
 (5) 顧客に移転する財又はサービスと交換に企業が権利を得ることとなる対価を回収する可能性が高いこと。当該対価を回収する可能性の評価にあたっては、対価の支払期限到来時における顧客が支払う意思と能力を考慮する。

(履行義務の識別(ステップ2))
 契約における取引開始日に、顧客との契約において約束した財又はサービスを評価し、次の(1)又は(2)のいずれかを顧客に移転する約束のそれぞれについて履行義務として識別することが提案されている。
 (1) 別個の財又はサービス
 (2) 一連の別個の財又はサービス

(履行義務の充足による収益の認識(ステップ5))
 次の(1)から(3)の要件のいずれかを満たす場合、資産に対する支配が顧客に一定の期間にわたり移転することにより、一定の期間にわたり履行義務を充足し収益を認識することが提案されている。
 (1) 企業が顧客との契約における義務を履行するにつれて、顧客が便益を享受すること
 (2) 企業が顧客との契約における義務を履行することにより、資産が生じる又は資産の価値が増加し、当該資産が生じる又は当該資産の価値が増加するにつれて、顧客が当該資産を支配すること
 (3) 次の要件のいずれも満たすこと
 ① 企業が顧客との契約における義務を履行することにより、別の用途に転用することができない資産が生じ、あるいはその価値が増加すること
 ② 企業が顧客との契約における義務の履行を完了した部分について、対価を収受する強制力のある権利を有していること

 上記の(1)から(3)の要件のいずれも満たさず、履行義務が一定の期間にわたり充足されるものではない場合には、一時点で充足される履行義務として、資産に対する支配を顧客に移転することにより当該履行義務が充足される時に、収益を認識することが提案されている。

→収益の額の算定(収益認識会計基準案第43 項から第73 項、収益認識適用指針案第23項から第33 項)
(取引価格に基づく収益の額の算定(ステップ3 及び4))
 履行義務を充足した時に又は充足するにつれて、取引価格のうち、当該履行義務に配分した額について収益を認識することが提案されている。

(取引価格の算定(ステップ3))
 取引価格とは、財又はサービスの顧客への移転と交換に企業が権利を得ると見込む対価の額であり、第三者のために回収する額を含まないものをいうとされている。取引価格を算定する際には、次の(1)から(4)のすべての影響を考慮することが提案されている。
 (1) 変動対価
 (2) 契約における重要な金融要素
 (3) 現金以外の対価
 (4) 顧客に支払われる対価

(履行義務への取引価格の配分(ステップ4))
 それぞれの履行義務(あるいは別個の財又はサービス)に対する取引価格の配分は、独立販売価格の比率に基づき、財又はサービスの顧客への移転と交換に企業が権利を得ると見込む対価の額を描写するように行うことが提案されている。

→特定の状況又は取引における取扱い(収益認識適用指針案第34 項から第88 項)
 次の(1)から(11)の特定の状況又は取引について適用される指針を定めることが提案されている。
 (1) 財又はサービスに対する保証(ステップ2)
 (2) 本人と代理人の区分(ステップ2)
 (3) 追加の財又はサービスを取得するオプションの付与(ステップ2)
 (4) 顧客により行使されない権利(非行使部分)(ステップ5)
 (5) 返金が不要な契約における取引開始日の顧客からの支払(ステップ5)
 (6) ライセンスの供与(ステップ2 及び5)
 (7) 買戻契約(ステップ5)
 (8) 委託販売契約(ステップ5)
 (9) 請求済未出荷契約(ステップ5)
 (10) 顧客による検収(ステップ5)
 (11) 返品権付きの販売(ステップ3)

→重要性等に関する代替的な取扱い(収益認識適用指針案第91 項から第102 項)
 これまで我が国で行われてきた実務等に配慮し、財務諸表間の比較可能性を大きく損なわせない範囲で、IFRS 第15 号における取扱いとは別に、次の個別項目に対する重要性の記載等、代替的な取扱いを定めることが提案されている。
 (1) 契約変更(ステップ1)
 ・重要性が乏しい場合の取扱い
 (2) 履行義務の識別(ステップ2)
 ・顧客との契約の観点で重要性が乏しい場合の取扱い
 ・出荷及び配送活動に関する会計処理の選択
 (3) 一定の期間にわたり充足される履行義務(ステップ5)
 ・期間がごく短い工事契約及び受注制作のソフトウェア
 ・ 船舶による運送サービス
 (4) 一時点で充足される履行義務(ステップ5)
 ・ 出荷基準等の取扱い
 (5) 履行義務の充足に係る進捗度(ステップ5)
 ・契約の初期段階における原価回収基準の取扱い
 (6) 履行義務への取引価格の配分(ステップ4)
 ・重要性が乏しい財又はサービスに対する残余アプローチの使用
 (7) 契約の結合、履行義務の識別及び独立販売価格に基づく取引価格の配分(ステップ1、2 及び4)
 ・契約に基づく収益認識の単位及び取引価格の配分
 ・工事契約及び受注制作のソフトウェアの収益認識の単位

また、次の項目については、代替的な取扱いを定めないことが提案されている(収益認識適用指針案第158項及び第159項)。
 ・変動対価における収益金額の修正(ステップ3)
 ・契約金額からの金利相当分の区分処理(ステップ3)

 なお、本公開草案によると、主に、次の現行の日本基準又は日本基準における実務の取扱いが認められないこととなる。
 ・顧客に付与するポイントについての引当金処理(ステップ2)
 ・返品調整引当金の計上(ステップ3)
 ・割賦販売における割賦基準に基づく収益計上(ステップ5)

■開 示(収益認識会計基準案第76 項、第77 項及び第85 項、収益認識適用指針案第103 項及び第104 項)
→表 示(収益認識会計基準案第76 項及び第85 項)
 企業が履行している場合又は企業が履行する前に顧客が対価を支払う場合には、企業の履行と顧客の支払との関係に基づき、契約資産、契約負債又は債権を適切な科目をもって貸借対照表に表示することとしているが、経過措置として、契約資産と債権を区分表示しないことができることが提案されている。

→注記事項(収益認識会計基準案第77 項)
 顧客との契約から生じる収益については、企業の主要な事業における主な履行義務の内容及び企業が当該履行義務を充足する通常の時点(収益を認識する通常の時点)を注記することが提案されている。
 なお、会計基準を早期適用する段階では、各国の早期適用の事例及び我が国のIFRS 第15号の準備状況に関する情報が限定的であり、IFRS 第15 号の注記事項の有用性とコストの評価を十分に行うことができないため、必要最低限の定めを除き、基本的に注記事項は定めないこととし、会計基準が適用される時(平成33 年4 月1 日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首)までに、注記事項の定めを検討することとされている(収益認識会計基準案第133 項)。

■適用時期等(収益認識会計基準案第78 項から第85 項)
 本公開草案は、平成33 年4 月1 日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首から適用することが提案されている。また、早期適用として、平成30 年4 月1 日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首から適用することができることが提案されている。なお、早期適用については、追加的に、平成30 年12 月31 日に終了する連結会計年度及び事業年度から平成31 年3 月30 日に終了する連結会計年度及び事業年度までにおける年度末に係る連結財務諸表及び個別財務諸表から適用することができることも提案されている。

■設例(収益認識適用指針案[設例1]から[設例33])
 本公開草案の設例には、IFRS 第15 号の設例を基礎とした設例([設例2]から[設例27])に加え、収益を認識するための5 つのステップについての設例([設例1])及び次の我が国に特有な取引等についての設例([設例28]から[設例33])を設けている。
 ・消費税等
 ・小売業における消化仕入等
 ・設備工事のコストオン取引
 ・他社ポイントの付与
 ・有償支給取引
 ・工事損失引当金


なお、コメント期限は平成29年10月20日(金)までとされている。
詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2017.07.20】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成29年7月20日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
 ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表しており、6月22日付で改訂されたものである。

前回公表(平成29年6月22日)からの主な改訂点
 ・「I. 日本基準1. 開発中の会計基準 収益認識に関する会計基準」の(検討状況及び今後の計画)において、平成29 年7 月20 日に、企業会計基準公開草案第61 号「収益認識に関する会計基準(案)」及び企業会計基準適用指針公開草案第61 号「収益認識に関する会計基準の適用指針(案)」(コメント期限:平成29 年10 月20 日)を公表している旨が追記されている。
 ・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)(3) 権利確定条件付きで従業員等に有償で発行される新株予約権の企業における会計処理に関する指針」の(検討状況及び今後の計画)において、平成29 年7 月10日にコメントを締め切り、現在、公開草案に寄せられたコメントへの対応を検討している旨、最終基準化の目標時期は定めていない旨が追記されている。
 ・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)(6) 仮想通貨に係る会計上の取扱いに関する指針」の(今後の計画)において、公開草案の公表目標時期が「平成29年8月から9月」から「平成29年9月頃」に変更されている。

「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の概要
以下の会計基準に関する主な内容、検討状況及び今後の計画がまとめられている。

I. 日本基準
1. 開発中の会計基準
収益認識に関する会計基準

2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 税効果会計に関する指針
(2) 一括取得型による自社株式取得取引に係る会計処理に関する指針
(3) 権利確定条件付きで従業員等に有償で発行される新株予約権の企業における会計処理に関する指針
(4) 実務対応報告第18号の見直し
(5) マイナス金利に関連する会計上の論点への対応
(6) 仮想通貨に係る会計上の取扱いに関する指針

3. 今後、開発予定の会計基準又は指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 「企業結合に関する会計基準」に係る条件付取得対価の取扱い
(2) 子会社株式及び関連会社株式の減損とのれんの減損の関係

4. その他の日本基準の開発に関する事項(適用後レビュー)
開示に関する適用後レビューの実施

II. 修正国際基準


詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2017.06.22】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成29年6月22日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
 ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表しており、6月22日付で改訂されたものである。

前回公表(平成29年6月6日)からの主な改訂点
・「I. 日本基準1. 開発中の会計基準 収益認識に関する会計基準」の(検討状況及び今後の計画)において、公開草案の公表目標時期が平成29年6月から平成29年7月に変更されている。
・「I. 日本基準4. その他の日本基準の開発に関する事項(適用後レビュー)」として、開示に関する適用後レビューの実施の(主な内容)と(今後の計画)について新たに記載が追加されている。

「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の概要
以下の会計基準に関する主な内容、検討状況及び今後の計画がまとめられている。

I. 日本基準
1. 開発中の会計基準
収益認識に関する会計基準

2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 税効果会計に関する指針
(2) 一括取得型による自社株式取得取引に係る会計処理に関する指針
(3) 権利確定条件付きで従業員等に有償で発行される新株予約権の企業における会計処理に関する指針
(4) 実務対応報告第18号の見直し
(5) マイナス金利に関連する会計上の論点への対応
(6) 仮想通貨に係る会計上の取扱いに関する指針

3. 今後、開発予定の会計基準又は指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 「企業結合に関する会計基準」に係る条件付取得対価の取扱い
(2) 子会社株式及び関連会社株式の減損とのれんの減損の関係

4. その他の日本基準の開発に関する事項(適用後レビュー)
開示に関する適用後レビューの実施

II. 修正国際基準


詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2017.06.22】ASBJ:「適用後レビューの計画策定に係る意見募集文書に寄せられたコメントへの対応の取りまとめ」の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成29 年6月22日に「適用後レビューの計画策定に係る意見募集文書に寄せられたコメントへの対応の取りまとめ」を公表した。

 ASBJが開発する会計基準の適正手続(デュー・プロセス)は、公益財団法人財務会計基準機構の理事会が定める「企業会計基準及び修正国際基準の開発に係る適正手続に関する規則」(以下「適正手続規則」という。)に規定されており、適正手続規則では、適用後レビューの実施が定められている。
 ASBJは、適用後レビューの計画の策定にあたり、平成29年1月12日に、「企業会計基準等に関する適用後レビューの計画策定についての意見の募集」(以下「意見募集文書」という。)を公表した。
 その後、意見募集文書に寄せられたコメントへの対応を検討し、今般、平成29年6月16日開催の第362回企業会計基準委員会において、標記の「適用後レビューの計画策定に係る意見募集文書に寄せられたコメントへの対応の取りまとめ」(以下「本文書」という。)の公表が承認されたことを受け、本文書を公表することとしたものとされている。

 本文書では、「適用後レビューの計画の方向性」として、今後、開示に関する適用後レビューを実施する方向性で、詳細な計画を策定する予定とされている。開示に関する適用後レビューを実施する場合のプロセスとして、例えば、次が考えられる旨が本文書に記載されている。
1.日本基準のこれまでの開示規定について、個々の会計基準において開示を要求している目的や背景を分析した上で、全体として整合性が図られているかを分析する。
2.上記の分析結果に基づき、市場関係者から意見を聴取し、その結果も踏まえ、基準開発において対応すべき事項があるか否かを識別する。

詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2017.05.25】金融庁:「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等に対するパブリックコメントの結果等について

金融庁:「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等に対するパブリックコメントの結果等について

 金融庁は平成29年5月25日、「「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令」等(以下、「本内閣府令」という。)を公布するとともに、平成29年2月6日に公表された本内閣府令の草案に対するコメントの概要及びそれに対する金融庁の考え方を公表した。

<改正の概要>
 本件については、企業会計基準委員会(ASBJ)において、実務対応報告第35号「公共施設等運営事業における運営権者の会計処理等に関する実務上の取扱い」が公表されたことを受け、財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等について所要の改正を行うものである。

<施行日>
平成29年5月25日から施行することとされている。

詳細については、金融庁のウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2017.06.06】ASBJ: 企業会計基準公開草案第60号「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正(案)」等の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成29 年6月6日に「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正(案)」等を公表した。
 我が国における税効果会計に関する会計基準として、平成10年10月に企業会計審議会から「税効果会計に係る会計基準」(以下「税効果会計基準」という。)が公表され、当該会計基準を受けて、日本公認会計士協会から実務指針が公表されている。これらの会計基準及び実務指針に基づきこれまで財務諸表の作成実務が行われてきたが、ASBJは、基準諮問会議の提言を受けて、日本公認会計士協会における税効果会計に関する実務指針について、ASBJに移管すべく審議を行っている。このうち、繰延税金資産の回収可能性に関する定め以外の税効果会計に関する定めについて、基本的にその内容を踏襲した上で、必要と考えられる見直しを行うこととし、主として開示に関する審議を重ねてきた。
 今般、平成29年5月30日開催の第361回企業会計基準委員において、以下の企業会計基準及び企業会計基準適用指針の公開草案(以下合わせて「本公開草案」という。の公表が承認されことを受け、広くコメントを募集することを目的として本公開草案を公表することとしたものとされている。
 ・企業会計基準公開草案第60号
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正(案)」(以下「税効果会計基準一部改正案」という。)
 ・企業会計基準適用指針公開草案第58号
「税効果会計に係る会計基準の適用指針(案)」(以下「税効果適用指針案」という。)
 ・企業会計基準適用指針公開草案第59号(企業会計基準適用指針第26号の改正案)
「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針(案)」(以下「回収可能性適用指針案」という。)
 ・企業会計基準適用指針公開草案第60号
「中間財務諸表等における税効果会計に関する適用指針(案)」(以下「中間税効果適用指針案」という。)

<本公開草案の概要>
■会計処理
(会計処理の見直しを行った主な取扱い)
 →個別財務諸表における子会社株式等に係る将来加算一時差異の取扱い(税効果適用指針案第8項(2))
現行の取扱いでは、個別財務諸表における子会社株式及び関連会社株式(以下合わせて「子会社株式等」という。)に係る将来加算一時差異について、一律、繰延税金負債を計上することとされている。
 本公開草案においては、個別財務諸表における子会社株式等に係る将来加算一時差異の取扱いを、連結財務諸表における子会社及び関連会社に対する投資に係る将来加算一時差異の取扱いに合わせ、親会社又は投資会社がその投資の売却等を当該会社自身で決めることができ、かつ、予測可能な将来の期間に、その売却等を行う意思がない場合を除き、繰延税金負債を計上する取扱いに見直すことが提案されている。

 →(分類1)に該当する企業における繰延税金資産の回収可能性に関する取扱い(回収可能性適用指針案第18項)
 回収可能性適用指針案第18項では、「(分類1)に該当する企業においては、原則として、繰延税金資産の全額について回収可能性があるものとする。」と「原則として、」を追加する提案が行われている。これは、例えば、完全支配関係にある国内の子会社株式の評価損について、企業が当該子会社を清算するまで当該子会社株式を保有し続ける方針がある場合等、将来において税務上の損金に算入される蓋然性が低いときに当該子会社株式の評価損に係る繰延税金資産の回収可能性はないと判断することも考えられることを明確にするものであるとされている。

(会計処理の見直しを行わなかった主な取扱い)
 →未実現損益の消去に係る税効果会計(税効果適用指針案第129項から第133項)
 未実現損益の消去に係る税効果会計について、国際的な会計基準との整合性の観点から資産負債法に変更するかどうかの審議が行われた。審議の結果、当該変更により企業によっては多大なコストが生じる可能性がある等の意見を踏まえ、本公開草案においては、未実現損益の消去に係る税効果会計については、繰延法を継続して採用することが提案されている。

■開示
 →表 示(税効果会計基準一部改正案第2項)
 現行の取扱いでは、繰延税金資産及び繰延税金負債は、これらに関連した資産・負債の分類に基づいて、繰延税金資産については流動資産又は投資その他の資産として、繰延税金負債については流動負債又は固定負債として表示しなければならないとされている。
 本公開草案においては、繰延税金資産は投資その他の資産の区分に表示し、繰延税金負債は固定負債の区分に表示することが提案されている。

 →注記事項
 (1) 評価性引当額の内訳に関する情報(税効果会計基準一部改正案第4項)
 ① 評価性引当額の内訳に関する数値情報
 本公開草案においては、財務諸表利用者による税負担率の予測及び繰延税金資産の回収可能性に関する不確実性の評価に資するように、評価性引当額の内訳に関する数値情報として、繰延税金資産の発生原因別の主な内訳(以下「発生原因別の注記」という。)として税務上の繰越欠損金を記載している場合であって、当該税務上の繰越欠損金の額が重要であるときは、これまで発生原因別の注記に示されていた評価性引当額の合計額を、税務上の繰越欠損金に係る評価性引当額と将来減算一時差異等の合計に係る評価性引当額に区分して記載することが提案されている。

 ② 評価性引当額の内訳に関する定性的な情報
 財務諸表利用者が評価性引当額の内容を理解し、税負担率に影響が生じている原因を分析することに資するように、評価性引当額に関する定性的な情報として、評価性引当額(合計額)に重要な変動が生じている場合、当該変動の主な内容を記載することが提案されている。

 (2) 税務上の繰越欠損金に関する情報(税効果会計基準一部改正案第5項)
 ① 税務上の繰越欠損金に関する繰越期限別の数値情報
本公開草案においては、財務諸表利用者による税負担率の予測に資するように、発生原因別の注記として税務上の繰越欠損金を記載している場合であって、当該税務上の繰越欠損金の額が重要であるときは、税務上の繰越欠損金に関する数値情報として、繰越期限別に次の数値を記載することが提案されている。
 ・ 税務上の繰越欠損金の額に税率を乗じた額(発生原因別の注記に記載されている額)
 ・ 税務上の繰越欠損金に係る評価性引当額
 ・税務上の繰越欠損金に係る繰延税金資産の額

 ②税務上の繰越欠損金に関する定性的な情報
 税務上の繰越欠損金に関する数値情報が繰越期限別に開示されても、税務上の繰越欠損金に係る重要な繰延税金資産を計上している場合、財務諸表利用者が当該繰延税金資産の回収可能性に関する不確実性を評価できないため、当該不確実性の評価に資するように、税務上の繰越欠損金に関する定性的な情報として、税務上の繰越欠損金に係る重要な繰延税金資産を回収可能と判断した主な理由を記載することが提案されている。

 (3) 連結財務諸表を作成している場合の個別財務諸表における注記事項(税効果会計基準一部改正案第4項及び第5項)
 財務諸表利用者は、税効果会計に関する注記事項を利用し分析を行う場合、連結財務諸表における注記事項については、税制の異なる複数の連結会社の情報が集計され、理解が相当程度困難であることから、個別財務諸表における注記事項を参考として分析を行っているものと考えられる。
 本公開草案では、評価性引当額の内訳に関する情報及び税務上の繰越欠損金に関する情報を連結財務諸表における注記事項に追加しており、それにより連結財務諸表に計上されている繰延税金資産や評価性引当額の内容について財務諸表利用者における理解が深まると考えられるが、コストと便益の比較の観点から、個別財務諸表においてもこれらの注記事項を追加すべきかどうかについて論点となった。
 この論点に関して、次の事項については、財務諸表利用者の分析において、連結財務諸表における注記事項の理解に重要な影響が生じることは比較的限定的であると考えられるため、連結財務諸表を作成している場合に個別財務諸表において当該注記事項の記載を要しないことが提案されている。

 ・評価性引当額の合計額に重要な変動が生じている場合の主な変動内容(上記(1)②参照)
個別財務諸表における評価性引当額は回収可能性適用指針に従って計上されていることから、評価性引当額の合計額に重要な変動が生じている場合の主な内容は、発生原因別の注記においてスケジューリング可能なものか不能なものかを推測することによりある程度理解し得ることが少なくないと考えられる。

 ・税務上の繰越欠損金に関する繰越期限別の数値情報(上記(2)①参照)
税務上の繰越欠損金に係る評価性引当額が記載されている場合、税務上の繰延欠損金に係る繰延税金資産の額を算定することができる。また、我が国の税法に基づくため、個別財務諸表における発生原因別の注記の推移や財務情報以外における一定期間の業績推移の開示により、重要な税務上の欠損金が生じた時期が特定できれば、どの時期に繰越期限となるかについて、理解し得ることがあると考えられる。

 ・税務上の繰越欠損金に係る重要な繰延税金資産を計上している場合、当該繰延税金資産を回収可能と判断した主な理由(上記(2)②参照)
税務上の繰越欠損金に係る重要な繰延税金資産を回収可能と判断した主な理由については、財務諸表提出会社においては個別財務諸表が開示されていることに加えて、子会社に比べると財務情報以外についての開示も比較的多く、将来の収益力について開示されていることもあるため、これらの情報と併せて分析することにより、理解し得ることが少なくないと考えられる。

 したがって、本公開草案では、連結財務諸表を作成している場合、個別財務諸表における税効果会計に関する注記事項については、評価性引当額の内訳に関する数値情報のみを追加することが提案されている。

■適用時期等
 本公開草案では、税効果会計基準一部改正案、税効果適用指針案、回収可能性適用指針案及び中間税効果適用指針案の適用時期等について、次のように取り扱うことを提案している。

項目 適用時期 適用初年度に関する取扱い
表示の取扱い
(税効果会計基準一部改正案)
平成30年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首から適用する。
ただし、公表日以後最初に終了する連結会計年度及び事業年度の年度末に係る連結財務諸表及び個別財務諸表から適用することができる。
・表示方法の変更として取り扱う。
・表示する過去の財務諸表について、新たな表示方法に従い組替えを行う。
注記事項の取扱い
(税効果会計基準一部改正案)
・表示方法の変更として取り扱う。
ただし、税効果会計基準一部改正案に定める注記事項については適用初年度の比較情報に記載しないことができる。
会計処理の取扱い(個別財務諸表における子会社株式等に係る将来加算一時差異の取扱い(税効果適用指針案第8項(2))) 平成30年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首から適用する。 (税効果適用指針案第8項(2)を適用することによりこれまでの会計処理と異なることとなる場合)
・会計基準等の改正に伴う会計方針の変更として取り扱う。
・新たな会計方針を過去のすべての期間に遡及適用する。
会計処理の取扱い((分類1)に該当する企業における繰延税金資産の回収可能性に関する取扱い(回収可能性適用指針案第18項)) 平成30年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首から適用する。 (税効果適用指針案第8項(2)を適用することによりこれまでの会計処理と異なることとなる場合)
・会計基準等の改正に伴う会計方針の変更として取り扱う。
・新たな会計方針を過去のすべての期間に遡及適用する。
中間税効果適用指針案 平成30年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首から適用する。 ・会計基準等の改正に伴う会計方針の変更として取り扱わない。

 

なお、コメント期限は平成29年8月7日(月)までとされている。
詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2017.06.06】ASBJ: 「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成29年6月6日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
 ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表しており、6月6日付で改訂されたものである。

前回公表(平成29年5月10日)からの主な改訂点
 ・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)(1)税効果会計に関する指針」の(検討状況及び今後の計画)において、平成29年6月6日に、企業会計基準公開草案第60号「「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正(案)」等(コメント期限:平成29年8月7日)を公表している旨が追記されている。
 ・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)(5) マイナス金利に関連する会計上の論点への対応」の(検討状況及び今後の計画)において、平成29年12月までに最終基準化することを目標として検討を行っている旨が追記されている。
 ・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)(6) 仮想通貨に係る会計上の取扱いに関する指針」の(今後の計画)において、公開草案の目標公表時期が平成29年7月~8月から平成29年8月~9月に変更されている。

「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の概要
以下の会計基準に関する検討状況及び今後の計画がまとめられている。

I. 日本基準
1. 開発中の会計基準
収益認識に関する会計基準

2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 税効果会計に関する指針
(2) 一括取得型による自社株式取得取引に係る会計処理に関する指針
(3) 権利確定条件付きで従業員等に有償で発行される新株予約権の企業における会計処理に関する指針
(4) 実務対応報告第18号の見直し
(5) マイナス金利に関連する会計上の論点への対応
(6) 仮想通貨に係る会計上の取扱いに関する指針

3. 今後、開発予定の会計基準又は指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 「企業結合に関する会計基準」に係る条件付取得対価の取扱い
(2) 子会社株式及び関連会社株式の減損とのれんの減損の関係

II. 修正国際基準


詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2017.05.10】ASBJ: 「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成29年5月10日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
 ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表しており、5月10日付で改訂されたものである。

前回公表(平成29年4月11日)からの主な改訂点
・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)(3)権利確定条件付きで従業員等に有償で発行される新株予約権の企業における会計処理に関する指針」の(検討状況及び今後の計画)において、平成29年5月10日に、実務対応報告公開草案第52号「従業員等に対して権利確定条件付き有償新株予約権を付与する取引に関する取扱い(案)」等(コメント期限:平成29年7月10日)を公表している旨が追記されている。
・「(6)仮想通貨に係る会計上の取扱いに関する指針」の記載が「I. 日本基準3. 今後、開発予定の会計基準又は指針(実務上の取扱いを含む。)」の項目から「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)」の項目に変更されている。
・「Ⅱ. 修正国際基準」の(検討状況及び今後の計画)において、平成29年6月にIFRS
15号「顧客との契約から生じる収益」に関するエンドースメント手続きに関する修正国際基準の改正の公開草案を公表することを目標として検討を進めている旨、IFRS第9号「金融商品」(2014年)に関するエンドースメント手続きの開始時期(平成29年5月)、IFRS第16号「リース」に関するエンドースメント手続きの開始予定時期(年内)が追記されている。

「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の概要
以下の会計基準に関する検討状況及び今後の計画がまとめられている。

I. 日本基準
1. 開発中の会計基準
収益認識に関する会計基準

2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 税効果会計に関する指針
(2) 一括取得型による自社株式取得取引に係る会計処理に関する指針
(3) 権利確定条件付きで従業員等に有償で発行される新株予約権の企業における会計処理に関する指針
(4) 実務対応報告第18号の見直し
(5) マイナス金利に関連する会計上の論点への対応
(6) 仮想通貨に係る会計上の取扱いに関する指針

3. 今後、開発予定の会計基準又は指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 「企業結合に関する会計基準」に係る条件付取得対価の取扱い
(2) 子会社株式及び関連会社株式の減損とのれんの減損の関係

II. 修正国際基準


詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2017.05.10】ASBJ: 実務対応報告公開草案第52号「従業員等に対して権利確定条件付き有償新株予約権を付与する取引に関する取扱い(案)」等の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成29 年5 月10日に「従業員等に対して権利確定条件付き有償新株予約権を付与する取引に関する取扱い(案)」等を公表した。
 近年、企業がその従業員等に対して新株予約権を付与する場合に、当該新株予約権の付与に伴い当該従業員等が一定の額の金銭を企業に払い込む取引が見られている。当該取引に関する会計処理の取扱いは必ずしも明確ではなかったことを受けて、ASBJでは、当該新株予約権を発行する企業の会計処理について審議を行ってきた。
 今般、平成29年4月28日開催の第359回企業会計基準委員において、以下の実務対応報告等の公開草案(以下「本公開草案」という。)の公表が承認されことを受け、広くコメントを募集することを目的として本公開草案を公表することとしたものとされている。
・実務対応報告公開草案第52号
「従業員等に対して権利確定条件付き有償新株予約権を付与する取引に関する取扱い(案)」(以下「実務対応報告公開草案」という。)
・企業会計基準適用指針公開草案第 57 号(企業会計基準適用指針第17 号の改正案)
「払込資本を増加させる可能性のある部分を含む複合金融商品に関する会計処理(案)」

<本公開草案の概要>
■範 囲(実務対応報告公開草案第2 項)
 実務対応報告公開草案は、企業がその従業員等に対して権利確定条件が付されている新株予約権を付与する場合に、当該新株予約権の付与に伴い当該従業員等が一定の額の金銭を企業に払い込む取引(当該取引において付与される新株予約権を「権利確定条件付き有償新株予約権」という。以下同じ。)を対象とする

■適用する会計基準(実務対応報告公開草案第4 項)
 従業員等に対して実務対応報告公開草案の対象となる権利確定条件付き有償新株予約権を付与する場合、当該権利確定条件付き有償新株予約権は、企業会計基準第8 号「ストック・オプション等に関する会計基準」(以下「ストック・オプション会計基準」という。)第2 項(2)に定めるストック・オプションに該当するものとする。

■会計処理(実務対応報告公開草案第5 項から第8 項)
→従業員等に対して権利確定条件付き有償新株予約権を付与する取引についての会計処理は、基本的にストック・オプション会計基準第4 項から第9 項に準拠した取扱いを定めている。具体的には次のように行う。
権利確定日以前の会計処理
(1) 権利確定条件付き有償新株予約権の付与に伴う従業員等からの払込金額を、純資産の部に新株予約権として計上する(実務対応報告公開草案第5 項(1))。
(2) 各会計期間における費用計上額として、権利確定条件付き有償新株予約権の公正な評価額から払込金額(上記(1)参照)を差し引いた金額のうち、対象勤務期間を基礎とする方法その他の合理的な方法に基づき当期に発生したと認められる額を算定する。当該権利確定条件付き有償新株予約権の公正な評価額は、公正な評価単価に権利確定条件付き有償新株予約権数を乗じて算定する(実務対応報告公開草案第5 項(3))
(3) 権利確定条件付き有償新株予約権の公正な評価単価は付与日において算定し、ストック・オプション会計基準第10 項(1)に定める条件変更の場合を除き見直さない(実務対応報告公開草案第5 項(4)①)。
(4) 権利確定条件付き有償新株予約権数の算定及びその見直しによる会計処理は、次のとおり行う(実務対応報告公開草案第5 項(5))。
① 権利確定条件付き有償新株予約権数は、付与日において、付与された権利確定条件付き有償新株予約権数(以下「付与数」という。)から、権利不確定による失効の見積数を控除して算定する。
② 付与日から権利確定日の直前までの間に、権利不確定による失効の見積数に重要な変動が生じた場合、これに伴い権利確定条件付き有償新株予約権数を見直す。見直し後の権利確定条件付き有償新株予約権数に基づく権利確定条件付き有償新株予約権の公正な評価額から払込金額(上記(1)参照)を差し引いた金額のうち合理的な方法に基づき見直しを行った期までに発生したと認められる額(上記(2)参照)と、これまでに費用計上した額との差額を、見直しを行った期の損益として計上する。
③ 権利確定日には、権利確定条件付き有償新株予約権数を権利の確定した権利確定条件付き有償新株予約権数に修正する。修正後の権利確定条件付き有償新株予約権数に基づく権利確定条件付き有償新株予約権の公正な評価額から払込金額(上記(1)参照)を差し引いた金額と、これまでに費用計上した額との差額を、権利確定日の属する期の損益として計上する。
(5) 新株予約権として計上した払込金額(上記(1)参照)は、権利不確定による失効に対応する部分を利益として計上する(実務対応報告公開草案第5 項(6))。

権利確定日後の会計処理
(6) 権利確定条件付き有償新株予約権が権利行使され、これに対して新株を発行した場合、新株予約権として計上した額のうち、当該権利行使に対応する部分を払込資本に振り替える(実務対応報告公開草案第6 項(1))。
(7) 権利不行使による失効が生じた場合、新株予約権として計上した額のうち、当該失効に対応する部分を利益として計上する。この会計処理は、当該失効が確定した期に行う(実務対応報告公開草案第6 項(2))。

→実務対応報告公開草案に定めのないその他の会計処理については、ストック・オプション会計基準及び企業会計基準適用指針第11 号「ストック・オプション等に関する会計基準の適用指針」(以下「ストック・オプション適用指針」という。)の定めに従う(実務対応報告公開草案第8 項)。

■開示(実務対応報告公開草案第9項)
 従業員等に対して権利確定条件付き有償新株予約権を付与する取引に関する注記は、ストック・オプション会計基準第16 項及びストック・オプション適用指針第24 項から第35 項に従って行う。

■適用時期等(実務対応報告公開草案第10 項)
 本実務対応報告の適用時期等に関する取扱いは、次のとおりとする。
(1) 本実務対応報告は、公表日以後適用する。
(2) 上記(1)の定めにかかわらず、公表日より前に従業員等に対して権利確定条件付き有償新株予約権を付与した取引については、本実務対応報告の会計処理によらず、従来採用していた会計処理を継続することができる。この場合、当該取引について次の事項を注記する。
① 権利確定条件付き有償新株予約権の概要(各会計期間において存在した権利確定条件付き有償新株予約権の内容、規模(付与数等)及びその変動状況(行使数や失効数等))
② 採用している会計処理の概要

なお、コメント期限は平成29年7月10日(月)までとされている。
詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2017.05.02】ASBJ: 実務対応報告第35号「公共施設等運営事業における運営権者の会計処理等に関する実務上の取扱い」の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成29 年5月2日に「公共施設等運営事業における運営権者の会計処理等に関する実務上の取扱い」(以下「本実務対応報告」という。)を公表した。
 平成23年に「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律」(平成11年法律第117号)(以下「民間資金法」という。)が改正され、公共施設等運営権制度が新たに導入された。これを受けて、ASBJでは、公共施設等運営事業(民間資金法第2条第6項に規定する公共施設等運営事業をいう。以下同じ。)における運営権者(民間資金法第9条第4号に規定する公共施設等運営権を有する者をいう。以下同じ。)の会計処理等について、実務上の取扱いを明らかにすることを目的として審議を行い、今般、平成29年4月28日開催の第359回企業会計基準委員会において、標記の本実務対応報告の公表が承認されたことを受け、公表するに至ったものとされている。

<本実務対応報告の概要>
■範囲(本実務対応報告第2項)
 本実務対応報告は、公共施設等運営事業において、運営権者が公共施設等運営権(民間資金法第2条第7項に規定する公共施設等運営権をいう。以下同じ。)を取得する取引に関する会計処理及び開示、並びに運営権者が公共施設等に係る更新投資(民間資金法第2条第6項に基づき、運営権者が行う公共施設等の維持管理をいう。以下「更新投資」という。)を実施する取引に関する会計処理及び開示に適用することとされている。

■公共施設等運営権に関する会計処理(本実務対応報告第3項から第11項)
→公共施設等運営権の取得時の会計処理
(1) 運営権者は、公共施設等運営権を取得した時に、管理者等(民間資金法第2条第3項に規定する公共施設等の管理者である各省各庁の長等をいう。以下同じ。)と運営権者との間で締結された実施契約(民間資金法第22条に規定する公共施設等運営権実施契約をいう。以下同じ。)において定められた公共施設等運営権の対価(以下「運営権対価」という。)について、合理的に見積られた支出額の総額を無形固定資産として計上することとされている。
(2) 運営権対価を分割で支払う場合、資産及び負債の計上額は、運営権対価の支出額の総額の現在価値によることとされている。
(3) 上記(1)に基づき合理的に見積られた運営権対価の支出額に重要な見積りの変更が生じた場合、当該見積りの変更による差額は、上記(1)及び(2)に基づき計上した資産及び負債の額に加減することとされている。
(4) 公共施設等運営権の取得は、企業会計基準第13号「リース取引に関する会計基準」の適用範囲に含めないこととされている。

→公共施設等運営権の減価償却の方法及び耐用年数
 無形固定資産に計上した公共施設等運営権は、原則として、運営権設定期間(民間資金法第17条第3号に規定する公共市悦等運営権の存続期間をいう。以下同じ。)を耐用年数として、定額法、定率法等の一定の減価償却の方法によって、その取得原価を各事業年度に配分することとされている。

→公共施設等運営権の減損損失の認識の判定及び測定における資産のグルーピング
 公共施設等運営権は「固定資産の減損に係る会計基準」の対象となるとされている。その適用に際して、減損損失の認識の判定及び測定において行われる資産のグルーピングは、原則として、実施契約に定められた公共施設等運営権の単位で行うこととされている。ただし、管理会計上の区分、投資の意思決定(資産の処分や事業の廃止に関する意思決定を含む。)を行う際の単位、継続的な収支の把握がなされている単位及び他の単位から生じるキャッシュ・イン・フローとの相互補完性を考慮し、公共施設等運営事業の対象とする公共施設等ごとに合理的な基準に基づき分割した公共施設等運営権の単位でグルーピングを行うことができるとされている。

→その他
 実施契約において、運営権対価とは別に、各期の収益があらかじめ定められた基準値を上回ったときに運営権者から管理者等に一定の金銭を支払う条項(以下「プロフィットシェアリング条項」という。)が設けられる場合、当該条項に基づき各期に算定された支出額を、算定された期の費用として処理することとされている。

■更新投資に関する会計処理(本実務対応報告第12項から第15項)
→更新投資に係る資産及び負債の計上
更新投資に係る資産及び負債の計上に関する取扱いは、次のとおりとすることとされている。
(1) 下記(2)の場合を除き、更新投資を実施した時に、当該更新投資のうち資本的支出に該当する部分(所有権が管理者等に帰属するものに限る。以下同じ。)に関する支出額を資産として計上する。
(2) 運営権者が公共施設等運営権を取得した時において、大半の更新投資の実施時期及び対象となる公共施設等の具体的な設備の内容が、管理者等から運営権者に対して実施契約等で提示され、当該提示によって、更新投資のうち資本的支出に該当する部分に関して、運営権設定期間にわたって支出すると見込まれる額の総額及び支出時期を合理的に見積ることができる場合、当該取得時に、支出すると見込まれる額の総額の現在価値を負債として計上し、同額を資産として計上する。

 上記(2)に基づき資産及び負債を計上する場合、運営権設定期間にわたって支出すると見込まれる額及び支出時期に重要な見積りの変更が生じたときは、当該見積りの変更による差額を資産及び負債の額に加減することとされている。

→更新投資に係る資産の減価償却の方法及び耐用年数
 更新投資に係る資産の額は、運営権設定期間中の各事業年度に配分することとされている。その具体的な方法は、次のとおりとすることとされている。
(1) 更新投資を実施した時に、当該更新投資の支出額を資産として計上する場合、当該更新投資を実施した時より、当該更新投資に係る資産の経済的耐用年数(当該更新投資に係る資産の経済的耐用年数が公共施設等運営権の残存する運営権設定期間を上回る場合は、当該残存する運営権設定期間)にわたり、定額法 、定率法等の一定の減価償却の方法によって、その取得原価から残存価額を控除した額を各事業年度に配分する。
(2) 公共施設等運営権を取得した時に、更新投資のうち資本的支出に該当する部分に関して、支出すると見込まれる額の総額の現在価値を負債として計上し、同額を資産として計上する場合、運営権設定期間を耐用年数として、定額法、定率法等の一定の減価償却の方法によって、その取得原価から残存価額を控除した額を各事業年度に配分する。

■開示(本実務対応報告第16項から第20項)
→表示
(1) 公共施設等運営権は、無形固定資産の区分に、公共施設等運営権などその内容を示す科目をもって表示することとされている
(2) 更新投資に係る資産は、無形固定の区分にその内容を示す科目をもって表示することとされている。
(3) 運営権対価を分割で支払う場合に計上する負債は、貸借対照表日後 1年以内に支払の期限が到来するものを流動負債の区分に、貸借対照表日後 1年を超えて支払の期限が到来するものを固定負債の区分に、公共施設等運営権に係る負債などその内容を示す科目をもって表示することとされている。
(4) 公共施設等運営権を取得した時に、更新投資のうち資本的支出に該当する部分に関して、支出すると見込まれる額の総額の現在価値を負債として計上する場合、計上した更新投資に係る負債は、貸借対照表日後1年以内に支払の期限が到来するものを流動負債の区分に、貸借対照表日後 1年を超えて支払の期限が到来するものを固定負債の区分にその内容を示す科目をもって表示することとされている。

→注記事項
 運営権者は、原則として、次の事項を公共施設等運営権ごとに注記することとされている。ただし、同一の実施契約において複数の公共施設等運営権を対象とすることにより一体的な運営等を行う場合、または個々の公共施設等運営権の重要性は乏しいが、同一種類の複数の公共施設等運営権全体については重要性が乏しくない場合には、集約して注記することができるとされている。
(1) 運営権者が取得した公共施設等運営権の概要(公共施設等運営権の対象となる公共施設等の内容、実施契約に定められた運営権対価の支出方法、運営権設定期間、残存する運営権設定期間、プロフィットシェアリング条項の概要等)
(2) 公共施設等運営権の減価償却の方法
(3) 更新投資に係る事項
 ① 主な更新投資の内容及び投資を予定している時期
 ② 運営権者が採用した更新投資に係る資産及び負債の計上方法
 ③ 更新投資に係る資産の減価償却の方法
 ④ 更新投資を実施した時に、当該更新投資の支出額を資産として計上する場合、翌期以降に実施すると見込まれる更新投資のうち資本的支出に該当する部分について、合理的に見積ることが可能な部分の内容及びその金額

■適用時期(本実務対応報告第21項)
 本実務対応報告は、平成29年5月31日以後終了する事業年度及び四半期会計期間から適用することとされている。


詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2017.04.11】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成29年4月11日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
 ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表しており、4月11日付で改訂されたものである。

前回公表(平成29年3月29日)からの主な改訂点
・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)(1)税効果会計に関する指針」の(検討状況及び今後の計画)において、平成29年5月から6月に適用指針の公開草案を公表することを目標として検討を進めている旨が追記されている。
・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)(3)権利確定条件付きで従業員等に有償で発行される新株予約権の企業における会計処理に関する指針」の(検討状況及び今後の計画)において、平成29年4月から5月に適用指針の公開草案を公表することを目標として検討を進めている旨が追記されている。
・「I. 日本基準3. 今後、開発予定の会計基準又は指針(実務上の取扱いを含む。)」の項目として新たに「(3)仮想通貨に係る会計上の取扱いに関する指針」が追加され、仮想通貨交換業者に対する財務諸表監査制度の円滑な運用の観点から、仮想通貨交換業者及び仮想通貨の利用者における仮想通貨に係る会計上の取扱いを検討することを予定している旨、平成29年7月から8月に公開草案を公表することを目標として検討を開始する予定である旨が記載されている。
・「Ⅱ. 修正国際基準」の(検討状況及び今後の計画)において、平成29年4月11日に改正「修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)」を公表した旨が追記されている。

「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の概要
以下の会計基準に関する検討状況及び今後の計画がまとめられている。

I. 日本基準
1. 開発中の会計基準
収益認識に関する会計基準

2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 税効果会計に関する指針
(2) 一括取得型による自社株式取得取引に係る会計処理に関する指針
(3) 権利確定条件付きで従業員等に有償で発行される新株予約権の企業における会計処理に関する指針
(4) 公共施設等運営権に係る会計処理に関する指針
(5) 実務対応報告第18号の見直し
(6) マイナス金利に関連する会計上の論点への対応

3. 今後、開発予定の会計基準又は指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 「企業結合に関する会計基準」に係る条件付取得対価の取扱い
(2) 子会社株式及び関連会社株式の減損とのれんの減損の関係
(3) 仮想通貨に係る会計上の取扱いに関する指針

II. 修正国際基準


詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2017.03.31】金融庁: 「監査法人の組織的な運営に関する原則」(監査法人のガバナンス・コード)の確定について

金融庁は平成29年3月31日、「監査法人の組織的な運営に関する原則」(監査法人のガバナンス・コード)を公表した。

会計監査は資本市場を支える重要なインフラであり、今後の会計監査の在り方について幅広く検討するため、平成27 年10 月、「会計監査の在り方に関する懇談会」が設置された。
平成28年3 月にその提言が取りまとめられたが、そこでは、大手上場企業等の監査を担う監査法人の組織的な運営に関する原則を規定した「監査法人のガバナンス・コード」の策定が提言された。
これを受け、平成28年7 月、「監査法人のガバナンス・コードに関する有識者検討会」(座長 関 哲夫 みずほフィナンシャルグループ取締役。以下「本検討会」という。)が設置され、5回に亘る審議を経て、同年12月、パブリックコメント案を策定・公表し、広く意見を求められた。本検討会では、寄せられた意見も参考にしつつ、今般、「監査法人の組織的な運営に関する原則」(以下、「本原則」という。)を取りまとめることとしたものとされている。

<本原則の概要>
本原則は、組織としての監査の品質の確保に向けた5 つの原則と、それを適切に履行するための指針から成っており、
・監査法人がその公益的な役割を果たすため、トップがリーダーシップを発揮すること
・監査法人が、会計監査に対する社会の期待に応え、実効的な組織運営を行うため、経営陣の役割を明確化すること
・監査法人が、監督・評価機能を強化し、そこにおいて外部の第三者の知見を十分に活用すること
・監査法人の業務運営において、法人内外との積極的な意見交換や議論を行うとともに、構成員の職業的専門家としての能力が適切に発揮されるような人材育成や人事管理・評価を行うこと
・さらに、これらの取組みについて、分かりやすい外部への説明と積極的な意見交換を行うこと
などが規定されている。

本原則は、大手上場企業等の監査を担い、多くの構成員から成る大手監査法人における組織的な運営の姿を念頭に策定されているが、それ以外の監査法人において自発的に適用されることも妨げるものではないとされている。その上で、大手監査法人をはじめとする各監査法人が、本原則をいかに実践し、実効的な組織運営を実現するかについては、それぞれの特性等を踏まえた自律的な対応が求められるところであり、本原則の適用については、コンプライ・オア・エクスプレイン(原則を実施するか、実施しない場合には、その理由を説明する)の手法によることが想定されているとされている。
各監査法人においては、会計監査を巡る状況の変化や、会計監査に対する社会の期待を踏まえ、それぞれの発意により、実効的な組織運営の実現のための改革が協力に進められていくことが期待されている。


なお、金融庁では、今後、コードを採用した監査法人を一覧として公表することとしている。

詳細については、金融庁のウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上

 

【2017.03.31】金融庁: 有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項及び有価証券報告書レビューの実施について(平成29年度)

 金融庁は平成29年3月31日、「有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項及び有価証券報告書レビューの実施について(平成29年度)」を公表した。

1. 有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項について
平成29年3月期以降の事業年度に係る有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項は以下のとおりとされており、有価証券報告書の作成に当たっては留意することが求められている。
(1) 新たに適用となる会計制度・会計基準に係る留意すべき事項
・有価証券報告書の記載内容に「経営方針」を追加する「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正
・「リスク分担型企業年金の会計処理等に関する実務上の取扱い」等の公表を踏まえた財務諸表等規則等の改正
(2) 有価証券報告書レビューの審査結果及び審査結果を踏まえた留意すべき事項
① 法令改正関係審査
「企業結合に関する会計基準」等を踏まえて改正された連結財務諸表規則等に関連する開示
② 重点テーマ審査
・工事契約に関する会計処理・開示
・棚卸資産に関する会計処理・開示
・包括利益計算書
・1株当たり情報
・その他(重要性の判断)

2.有価証券報告書レビューの実施について
平成29年3月期以降の事業年度に係る有価証券報告書のレビューについては、以下の内容で実施することとされている。
(1) 改正が行われた会計基準等の適用状況の審査
平成29年3月期以降は、以下に関連する会計基準等の適用状況について実施することとされている。
・繰延税金資産の回収可能性
・企業結合及び事業分離等

(2) 情報等活用審査
上記に該当しない場合であっても、適時開示や報道、一般投資家等から提供された情報等を勘案して審査を実施することとされている。

詳細については、金融庁のウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上

 

【2017.03.29】ASBJ: 改正実務対応報告第18号(実務対応報告第18号の改正案)「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い」等の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成29 年3月29日に「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い」等を公表した。
 ASBJでは、基準諮問会議の提言を受けて、実務対応報告第18号「連結財務諸表作成における在外子会社の会計処理に関する当面の取扱い」(以下「実務対応報告第18号」という。)及び実務対応報告第24号「持分法適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い」の見直しを検討してきた。
 今般、平成29年3月28日開催の第357回企業会計基準委員において、以下の実務対応報告(以下合わせて「本実務対応報告」という。)の公表が承認されたことを受け、本実務対応報告を公表することとしたものとされている。
・改正実務対応報告第18号
「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い」
・改正実務対応報告第24号
「持分法適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い」

 本実務対応報告については、平成28年12月22日に公開草案を公表し、広くコメント募集を行った後、ASBJに寄せられたコメントを検討し、公開草案の修正を行った上で公表するに至ったものとされている。

<本公開草案の概要>
■国内子会社又は国内関連会社(以下「国内子会社等」という。)が指定国際会計基準又は修正国際基準を適用している場合の連結財務諸表作成における取扱い
 本実務対応報告では、指定国際会計基準(「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条に規定する指定国際会計基準をいう。以下同じ。)に準拠した連結財務諸表を作成して金融商品取引法に基づく有価証券報告書により開示している国内子会社等を本実務対応報告の対象範囲に含めることとされている。また、ASBJが公表した「修正国際基準(国際会計基準とASBJによる修正会計基準によって構成される会計基準)」(以下「修正国際基準」という。)を国内子社等が適用する場合に関しても、同様に、本実務対応報告の対象範囲に含めることとされている。

■適用時期等
 本実務対応報告は、平成29年4月1日以後開始する連結会計年度の期首から適用することとされている。ただし、本実務対応報告の公表日以後、適用することができるとされている。
 なお、本実務対応報告の適用初年度の前から国内子会社等が指定国際会計基準又は修正国際基準に準拠した連結財務諸表を作成して金融商品取引法に基づく有価証券報告書により開示している場合において、当該適用初年度に「連結決算手続における在外子会社等の会計処理の統一」又は「持分法適用関連会社の会計処理の統一」の当面の取扱いを適用するときは、会計基準等の改正に伴う会計方針の変更として取り扱うこととされている。

(参考)修正項目に関する検討
 ASBJでは、平成18年の実務対応報告第18号の公表から本実務対応報告の検討時点までの間に、新規に公表または改正された国際財務報告基準(IFRS)及び米国会計基準を対象に、修正項目として追加する項目の有無について検討を行っている。具体的には、国際財務報告基準第9号「金融商品」における、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品への投資の公正価値の変動に関するノンリサイクリング処理、及び米国会計基準会計基準更新書第2016-01号「金融商品-総論(サブトピック825-10):金融資産及び金融負債に関する認識及び測定」における、株式の公正価値測定による差額を当期純利益に計上する処理を中心に検討を行っている。現在、これらを修正項目とする場合の実務対応の可否等を検討中であり、今後、速やかに対応を図る予定とされている。

詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2017.03.29】ASBJ: 「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成29年3月29日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表しており、3月29日付で改訂されたものである。

前回公表(平成29年3月16日)からの主な改訂点
・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)(5)実務対応報告第18号の見直し」の(主な内容)において、平成29年3月29日に、実務対応報告第18号「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い」及び実務対応報告第24号「持分法適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い」の改正を公表した旨が追記されている。
・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)(6)マイナス金利に関連する会計上の論点への対応」の(主な内容)において、平成29年3月31日に終了する事業年度から平成30年3月30日に終了する事業年度の取扱いに関しては、平成29年3月29日に、実務対応報告第34号「債券の利回りがマイナスとなる場合の退職給付債務等の計算における割引率に関する当面の取扱い」を公表した旨、(検討状況及び今後の計画)において、平成30年3月31日以後に終了する事業年度の取扱いに関しては、利回りの下限としてゼロを利用する方法とマイナスの利回りをそのまま利用する方法のいずれかの方法によることを定めたガイダンスの公表に向けて、今後、速やかに検討を開始する予定である旨が追記されている。

「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の概要
以下の会計基準に関する検討状況及び今後の計画がまとめられている。

I. 日本基準
1. 開発中の会計基準
収益認識に関する会計基準

2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 税効果会計に関する指針
(2) 一括取得型による自社株式取得取引に係る会計処理に関する指針
(3) 権利確定条件付きで従業員等に有償で発行される新株予約権の企業における会計処理に関する指針
(4) 公共施設等運営権に係る会計処理に関する指針
(5) 実務対応報告第18号の見直し
(6) マイナス金利に関連する会計上の論点への対応

3. 今後、開発予定の会計基準又は指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 「企業結合に関する会計基準」に係る条件付取得対価の取扱い
(2) 子会社株式及び関連会社株式の減損とのれんの減損の関係

II. 修正国際基準


詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2017.03.29】ASBJ: 実務対応報告第34号 「債券の利回りがマイナスとなる場合の退職給付債務等の計算における割引率に関する当面の取扱い」の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成29年3月29日に「債券の利回りがマイナスとなる場合の退職給付債務等の計算における割引率に関する当面の取扱い」を公表した。
 ASBJは、国債等の利回りでマイナスが見受けられる状況に関連して、平成28年3月に開催された第331回企業会計基準委員会において、退職給付債務の計算における割引率に関して議論を行い、当該議論の内容を周知するため、同月に議事概要を公表し、また、平成28年7月に開催された第340回企業会計基準委員会において、基準諮問会議より、マイナス金利に係る種々の会計上の論点への対応について、必要に応じて適時に対応を図ることの依頼を受けた。これらを踏まえ、ASBJでは、必要と考えられる当面の取扱いを明らかにすることを目的として審議を行ってきた。
 今般、平成29年3月28日開催の第357回企業会計基準委員会において、標記の「債券の利回りがマイナスとなる場合の退職給付債務等の計算における割引率に関する当面の取扱い」(以下「本実務対応報告」という。)の公表が承認されことを受け、本実務対応報告を公表することとしたものとされている。
 本実務対応報告については、平成29年1月27日に公開草案を公表し、広くコメント募集を行った後、ASBJに寄せられたコメントを検討し、公開草案の修正を行った上で公表するに至ったものとされている。

<本実務対応報告の概要>
 なお、平成30年3月31日以後に終了する事業年度の取扱いに関しては、利回りの下限としてゼロを利用する方法とマイナスの利回りをそのまま利用する方法のいずれかの方法によることを定めたガイダンスの公表に向けて、今後、速やかに検討を開始する予定とされている。
■会計処理 (本実務対応報告第2項)
 退職給付債務等の計算において、割引率の基礎とする安全性の高い債券の支払見込期間における利回りが期末においてマイナスとなる場合、利回りの下限としてゼロを利用する方法とマイナスの利回りをそのまま利用する方法のいずれかの方法によることとされている。

■適用時期(本実務対応報告第3項)
本実務対応報告は、平成29年3月31日に終了する事業年度から平成30年3月30日に終了する事業年度まで適用することとされている。

詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2017.03.13】ASBJ: 企業会計基準第27号「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成29 年3月13日開催の第356 回企業会計基準委員会において、「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(以下「本会計基準」という。)の公表が承認されたことを受け、平成29年3月16日に本会計基準を公表した。
 平成25 年12 月に開催された第277 回企業会計基準委員会において、基準諮問会議より、日本公認会計士協会(JICPA)における税効果会計に関する実務指針(会計に関する部分)についてASBJで審議を行うことが提言されたことを受けて、ASBJは、平成27 年12 月に企業会計基準適用指針第26 号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」を公表し、その後、JICPAにおける税効果会計に関する実務指針のうち当該適用指針に含まれないものについて、ASBJに移管すべく審議を行っている。当該審議においては、監査・保証実務委員会実務指針第63 号「諸税金に関する会計処理及び表示に係る監査上の取扱い」(以下「監査保証実務指針第63 号」という。)についても税効果会計に関連するため、併せてASBJの会計基準として開発することとし審議を行ってきた。
 本会計基準については、平成28年11月9日に公開草案を公表し、広くコメント募集を行った後、ASBJに寄せられたコメントを検討し、公開草案の修正を行った上で公表するに至ったものとされている。


<本会計基準の概要>
 本会計基準は、監査保証実務指針第63 号及び日本公認会計士協会 会計制度委員会「税効果会計に関するQ&A」における税金の会計処理及び開示に関する部分のほか、実務対応告第12 号「法人事業税における外形標準課税部分の損益計算書上の表示についての実務上の取扱い」に定められていた事業税(付加価値割及び資本割)の開示について、基本的にその内容を踏襲した上で表現の見直しや考え方の整理等を行っており、実質的な内容の変更は意図していないとされている。

■範囲(本会計基準第2項及び第3項)
本会計基準は、連結財務諸表及び個別財務諸表における次の事項に適用することとされている。
(1)我が国の法令に従い納付する税金のうち法人税、地方法人税、住民税及び事業税(以下「法人税、住民税及び事業税等」という。)に関する会計処理及び開示
(2)我が国の法令に従い納付する税金のうち受取利息及び受取配当金等に課される源泉所得税に関する開示
(3)外国の法令に従い納付する税金のうち外国法人税に関する開示
なお、実務対応報告第5号「連結納税制度を適用する場合の税効果会計に関する当面の取扱い(その1)」において、連結納税制度を適用する場合の法人税及び地方法人税に係る会計処理及び開示の具体的な取扱いが定められている場合、当該取扱いが適用される。

■会計処理
→当事業年度の所得等に対する法人税、住民税及び事業税等(本会計基準第5 項)
 当事業年度の所得等に対する法人税、住民税及び事業税等については、法令に従い算定した額(税務上の欠損金の繰戻しにより還付を請求する法人税額及び地方法人税額を含む。)を損益に計上することとされている。
→更正等による追徴及び還付(本会計基準第6項から第8 項)
 過年度の所得等に対する法人税、住民税及び事業税等について、以下の会計処理を行うこととされている(企業会計基準第24 号「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」第4 項(8)に定める誤謬に該当するときを除く)。
・更正等により追加で徴収される可能性が高く、当該追徴税額を合理的に見積ることができる場合:原則として、当該追徴税額を損益に計上する
・更正等により還付されることが確実に見込まれ、当該還付税額を合理的に見積ることができる場合:当該還付税額を損益に計上する
・更正等により追徴税額を納付したが、当該追徴の内容を不服として法的手段を取る場合において、還付されることが確実に見込まれ、当該還付税額を合理的に見積ることができる場合:当該還付税額を損益に計上する

■開示
→当事業年度の所得等に対する法人税、住民税及び事業税等(本会計基準第9 項及び第10 項)
・法人税、地方法人税、住民税及び事業税(所得割):損益計算書の税引前当期純利益(又は損失)の次に、法人税、住民税及び事業税などその内容を示す科目をもって表示する
・事業税(付加価値割及び資本割):原則として、損益計算書の販売費及び一般管理費として表示する。ただし、合理的な配分方法に基づきその一部を売上原価として表示することができる。
→更正等による追徴及び還付(本会計基準第15項及び第16 項)
・法人税、地方法人税、住民税及び事業税(所得割)の更正等による追徴税額及び還付税額:法人税、地方法人税、住民税及び事業税(所得割)を表示した科目の次に、その内容を示す科目をもって表示する。ただし、これらの金額の重要性が乏しい場合、法人税、地方法人税、住民税及び事業税(所得割)に含めて表示することができる。
・事業税(付加価値割及び資本割)の更正等による追徴税額及び還付税額:原則として、損益計算書の販売費及び一般管理費として表示する。ただし、合理的な配分方法に基づきその一部を売上原価として表示することができる。

■適用時期(本会計基準第19項及び第20項)
 本会計基準は、監査保証実務指針第63 号等における税金の会計処理及び開示に関する部分について、基本的にその内容を踏襲した上で表現の見直しや考え方の整理等を行っており、実質的な内容の変更は意図していないため、公表日以後適用することとされている。
 また、同様の理由により、本会計基準の適用については、会計基準等の改正に伴う会計方針の変更に該当しないものとして取り扱うこととされている。


詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2017.03.16】ASBJ: 「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成29年3月16日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
 ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表しており、3月16日付で改訂されたものである。

前回公表(平成29年1月27日)からの主な改訂点
・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)(1)税効果会計に関する指針」の(主な内容)において、平成29年3月16日に、企業会計基準第27号「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準)を公表している旨が追記されている。
・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)(4)公共施設等運営権に係る会計処理に関する指針」の(検討状況及び今後の計画)において、公開草案(コメント期限平成29年2月22日)に寄せられたコメントを踏まえ、平成29年4月から5月に最終化することを目標として検討を進めている旨が追記されている。
・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)(6)マイナス金利に関連する会計上の論点への対応」の(検討状況及び今後の計画)において、公開草案(コメント期限平成29年3月3日)に寄せられたコメントを踏まえ、平成29年3月末までに最終化することを目標として検討を進めている旨が追記されている。

「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の概要
以下の会計基準に関する検討状況及び今後の計画がまとめられている。

I. 日本基準
1. 開発中の会計基準
収益認識に関する会計基準

2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 税効果会計に関する指針
(2) 一括取得型による自社株式取得取引に係る会計処理に関する指針
(3) 権利確定条件付きで従業員等に有償で発行される新株予約権の企業における会計処理に関する指針
(4) 公共施設等運営権に係る会計処理に関する指針
(5) 実務対応報告第18号の見直し
(6) マイナス金利に関連する会計上の論点への対応

3. 今後、開発予定の会計基準又は指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 「企業結合に関する会計基準」に係る条件付取得対価の取扱い
(2) 子会社株式及び関連会社株式の減損とのれんの減損の関係

II. 修正国際基準


詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2017.02.14】金融庁:「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正案に対するパブリックコメントの結果等について

 金融庁は、平成29年2月14日、「企業内容等の開示に関する内閣府令及び特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」を公布・施行するとともに、平成28年11月8日に公表された「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正案に対するパブリックコメントの概要及びコメントに対する金融庁の考え方を公表した。

<主な改正内容>
 平成28年4月に公表された金融審議会「ディスクロージャーワーキング・グループ」報告では、企業と投資家との建設的な対話を促進していく観点から、より効果的かつ効率的で適時な開示が可能となるよう、決算短信、事業報告等、有価証券報告書の開示内容の整理・共通化・合理化に向けた提言がなされた。
 同報告の中で、決算短信の記載内容とされている「経営方針」について、決算短信ではなく有価証券報告書において開示すべきとされたことを踏まえ、有価証券報告書の記載内容に「経営方針」が追加されている。なお、同報告の提言を踏まえた決算短信・四半期決算短信の記載事項の見直しについては、2月10日(金)、東京証券取引所から公表されている。
 併せて、昨年6月に閣議決定された規制改革実施計画を踏まえ、国内募集と並行して海外募集が行われる場合に、海外募集に係る臨時報告書に記載すべき情報が国内募集に係る有価証券届出書に全て記載されているときには、当該臨時報告書の提出を不要とされている。

 上記改正事項のうち、有価証券報告書の記載内容に「経営方針」を追加する部分については、平成29年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書及び同事業年度を最近事業年度とする有価証券届出書から適用することとされている。

詳細については、金融庁のウェブページ(こちら)を参照いただきたい。


以上

 

【2017.02.06】金融庁: 「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等の公表について

 金融庁は平成29年2月6日、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等を公表した。

 

<改正の概要>

 本件については、企業会計基準委員会(ASBJ)において、実務対応報告公開草案第48号「公共施設等運営事業における運営権者の会計処理等に関する実務上の取扱い(案)」が公表(コメント募集期間:平成28年12月22日~平成29年2月22日)されたことを受け、財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等について所要の改正を行うものである。

 

 <施行日>

 実務対応報告「公共施設等運営事業における運営権者の会計処理等に関する実務上の取扱い」の適用日と合わせ、同日から施行する予定とされている。

 

なお、コメント期限は、平成29年3月7日(火)17時までとされている。

詳細については、金融庁のウェブページ(こちら)を参照いただきたい。 


以上

【2017.01.27】ASBJ: 「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成29年1月27日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
 ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表しており、1月27日付で改訂されたものである。

前回公表(平成28年12月22日)からの主な改訂点
・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)(1)税効果会計に関する指針」の(検討状況及び今後の計画)において、平成28年11月9日に公表された企業会計基準公開草案第59号について平成29年1月10日にコメントを締め切り、平成29年3月末までに最終化することを目標として検討を進めている旨が追記されている。
・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)(6)マイナス金利に関連する会計上の論点への対応」の(検討状況及び今後の計画)において、平成29年1月27日に、実務対応報告公開草案51号「債券の利回りがマイナスとなる場合の退職給付債務等の計算における割引率に関する当面の取扱い(案)(コメント期限:平成29年3月3日)を公表している旨、平成29年3月末までに最終化することを目標として検討を進めている旨、本公開草案の適用時期の提案が追記されている。

「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の概要
以下の会計基準に関する検討状況及び今後の計画がまとめられている。

I. 日本基準
1. 開発中の会計基準
収益認識に関する会計基準

2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 税効果会計に関する指針
(2) 一括取得型による自社株式取得取引に係る会計処理に関する指針
(3) 権利確定条件付きで従業員等に有償で発行される新株予約権の企業における会計処理に関する指針
(4) 公共施設等運営権に係る会計処理に関する指針
(5) 実務対応報告第18号の見直し
(6) マイナス金利に関連する会計上の論点への対応

3. 今後、開発予定の会計基準又は指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 「企業結合に関する会計基準」に係る条件付取得対価の取扱い
(2) 子会社株式及び関連会社株式の減損とのれんの減損の関係

II. 修正国際基準


詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2017.01.27】ASBJ: 実務対応報告公開草案第51号「債券の利回りがマイナスとなる場合の退職給付債務等の計算における割引率に関する当面の取扱い(案)」の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成29年1月27日に「債券の利回りがマイナスとなる場合の退職給付債務等の計算における割引率に関する当面の取扱い(案)」を公表した。
 ASBJは、国債等の利回りでマイナスが見受けられる状況に関連して、平成28年3月に開催された第331回企業会計基準委員会において、退職給付債務の計算における割引率に関して議論を行い、当該議論の内容を周知するため、同月に議事概要を公表し、また、平成28年7月に開催された第340回企業会計基準委員会において、基準諮問会議より、マイナス金利に係る種々の会計上の論点への対応について、必要に応じて適時に対応を図ることの依頼を受けた。これらを踏まえ、ASBJでは、必要と考えられる当面の取扱いを明らかにすることを目的として審議を行ってきた。
 今般、平成29年1月26日開催の第353回企業会計基準委員会において、標記の「債券の利回りがマイナスとなる場合の退職給付債務等の計算における割引率に関する当面の取扱い(案)」(以下「本公開草案」という。)の公表が承認されことを受け、広くコメントを募集することを目的として本公開草案を公表することとしたものとされている。

<本公開草案の概要>
■会計処理 (本公開草案第2項)
 退職給付債務等の計算において、割引率の基礎とする安全性の高い債券の支払見込期間における利回りが期末においてマイナスとなる場合、利回りの下限としてゼロを利用する方法とマイナスの利回りをそのまま利用する方法のいずれかの方法によることとされている。

■適用時期(本公開草案第3項)
 本実務対応報告は、平成29年3月31日に終了する事業年度から平成30年3月30日に終了する事業年度まで適用することとされている。

なお、コメント期限は平成29年3月3日(金)までとされている。
詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2017.01.12】ASBJ:「企業会計基準等に関する適用後レビューの計画策定についての意見の募集」の公表

企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成29 年1月12日に「企業会計基準等に関する適用後レビューの計画策定についての意見の募集」を公表した。

ASBJでは、平成13 年の設立以後、我が国の金融資本市場への信認を確保する観点から、当該市場で用いられる日本基準を高品質で国際的に整合性のあるものとして維持・向上を図るべく、公正性、透明性のある形で会計基準の開発を行ってきている。ASBJが開発する会計基準が高品質なものとして市場関係者から信頼を得るためには、適正手続(以下「デュー・プロセス」という。)を確保する必要があり、適用後レビューは重要なデュー・プロセスであると考えているとされている。

ASBJは適用後レビューの計画の策定のために、ASBJが公表した企業会計基準等のうち、適用後レビューの目的を踏まえ、いずれの企業会計基準等を適用後レビューの対象として選定するかについて検討を行ってきた。

現時点では、適用後レビューを行う個別の企業会計基準等は選定されていない。ただし、基準諮問会議及び定期的なアウトリーチ(市場関係者に対する意見聴取)の参加者は、比較的限定されていることから、より幅広い市場関係者から以下に記載した適用後レビューの目的に関連する懸念点の有無を把握することが有用であると考えられるとされている。

(1) 企業会計基準等が、公表時に想定していた有用な情報を提供しているか。
(2) 企業会計基準等の適用にあたり、ガイダンスの不足等により解釈上の問題が生じていないか。
(3) 企業会計基準等の適用にあたって、予想外のコストが生じていないか。

以上を踏まえ、今般、「企業会計基準等に関する適用後レビューの計画策定についての意見の募集」(以下「本意見募集文書」という。)を公表することとしたものとされている。

なお、コメント期限は平成29年3月13日(月)までとされている。
ASBJでは、本意見募集文書に寄せられた意見を踏まえ、適用後レビューの計画(対象とする企業会計基準等、実施方法、実施スケジュール等)を策定する予定であるとされている。

詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上

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