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会計・監査の最新情報 - 2018年

有限責任監査法人トーマツの「新しい公表」のページです。企業会計基準委員会(ASBJ)や日本公認会計士協会(JICPA)等からの新しい公表をお伝えします。

【2018.08.31】JICPA:業種別委員会実務指針第40号「金融商品取引業者における顧客資産の分別管理の法令遵守に関する検証業務の取扱いについて」及び業種別委員会研究報告第7号「金融商品取引業者における顧客資産の分別管理に関する合意された手続業務について」の廃止について

日本公認会計士協会から、平成30年8月31日付で、業種別委員会実務指針第40号「金融商品取引業者における顧客資産の分別管理の法令遵守に関する検証業務の取扱いについて」及び業種別委員会研究報告第7号「金融商品取引業者における顧客資産の分別管理に関する合意された手続業務について」の廃止について が公表されましたのでお知らせいたします。

詳細についてはJICPAのウエブページ(こちら)を参照いただきたい。
 

【2018.08.30】ASBJ:「金融商品に関する会計基準の改正についての意見の募集」の公表

  企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成30 年8 月30日に、「金融商品に関する会計基準の改正についての意見の募集」(以下「本意見募集文書」という。)を公表した。

 ASBJは、我が国の上場企業等で用いられる会計基準の質の向上を図るためには、日本基準を高品質で国際的に整合性のとれたものとして維持・向上を図る必要があるとの認識のもと、日本基準を国際的に整合性のあるものとするための取組みの一つとして金融商品に関する会計基準を挙げている。
 ASBJは、金融商品に関する会計基準の開発(改正)に着手することは、我が国の会計基準を高品質なものとすることにつながり得ると考えており、また、金融危機時以降に改正された国際的な会計基準との整合性を図ることになり、国内外の企業間の財務諸表の比較可能性を向上させることに寄与し得るものと考えている。一方で、仮に金融商品に関する会計基準を改正する場合には、約20 年ぶりの抜本的な改正となり、多くの適用上の課題が生じることが想定されるため、ASBJは、金融商品会計の開発に着手するか否かを決定する前の段階で、適用上の課題とプロジェクトの進め方に対する意見を幅広く把握するために、本意見募集文書を公表することとし、今般、平成30 年8月27日開催の第391回企業会計基準委員会において、本意見募集文書の公表が承認されたことを受け、公表することとしたものとされている。

<本意見募集文書の概要>

I. 本意見募集文書の公表の経緯
II. プロジェクトにおいて検討する範囲
III. その他の関連する事項
IV. 各分野における主要な論点
V. 質問事項
別紙 IFRS 及び米国会計基準について識別している適用上の課題
I. 金融商品の分類及び測定に関する主な項目
II. 金融資産の減損に関する主な項目
III. ヘッジ会計に関する主な項目
IV. 開 示(表示及び注記事項)


なお、コメント期限は平成30年11月30日(金)までとされている。
詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2018.08.30】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂

  企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成30年8月30日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
  ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表しており、8月30日付で改訂されたものである。

前回公表(平成30年6月18日)からの主な改訂点
・「I. 日本基準1. 開発中の会計基準 (2) 公正価値測定に関するガイダンス及び開示」の(検討状況及び今後の計画)において、公開草案の公表に向けた検討を行っている旨が追記されている。
・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。) (3) 実務対応報告第18号の見直し」の(検討状況及び今後の計画)において、平成30年7月30日に公開草案に対するコメントを締め切り、現在、寄せられたコメントへの対応を検討している旨、平成30年9月に最終基準化することを目標としている旨が追記されている。
・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。) (4) 「企業結合に関する会計基準」に係る条件付取得対価の取扱い」の(検討状況及び今後の計画)において、平成30年8月21日に企業会計基準公開草案第62号、企業会計基準適応指針公開草案第62号(コメント期限:平成30 年10 月22 日)を公表した旨が追記されている。
・「I. 日本基準3. 今後、開発に着手するか否かを判断するもの (1) 金融商品に関する会計基準」の(今後の計画)において、平成30年8月30日に意見募集(コメント期限:平成30年11月30日)を公表した旨が追記されている

「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の概要
以下の会計基準に関する主な内容、検討状況及び今後の計画がまとめられている。

I. 日本基準
1. 開発中の会計基準
(1) 収益認識に関する会計基準
(2) 公正価値測定に関するガイダンス及び開示

2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 税効果会計に関する指針
(2) 一括取得型による自社株式取得取引に係る会計処理に関する指針
(3) 実務対応報告第18号の見直し
(4) 「企業結合に関する会計基準」に係る条件付取得対価の取扱い
(5) 子会社株式及び関連会社株式の減損とのれんの減損の関係

3. 今後、開発に着手するか否かを判断するもの
(1) 金融商品に関する会計基準
(2) リースに関する会計基準

4. その他の日本基準の開発に関する事項(適用後レビュー)
開示に関する適用後レビューの実施

II. 修正国際基準


詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2018.08.21】ASBJ:企業会計基準公開草案第62 号(企業会計基準第21号の改正案) 「企業結合に関する会計基準(案)」及び 企業会計基準適用指針公開草案第62 号(企業会計基準適用指針第10号の改正案) 「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針(案)」の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成30 年8 月21日に、企業会計基準公開草案第62 号「企業結合に関する会計基準(案)」及び企業会計基準適用指針公開草案第62 号「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針(案)」を公表した。

 

 平成25 年12 月の第277 回企業会計基準委員会において、基準諮問会議より、企業会計基準第21 号「企業結合に関する会計基準」に係る条件付取得対価に関連して対価の一部が返還される場合の取扱いについて検討を求める提言がなされた。

 また、平成29 年3 月の第357 回企業会計基準委員会において、基準諮問会議より、企業会計基準第7 号「事業分離等に関する会計基準」(以下「事業分離等会計基準」という。)及び企業会計基準適用指針第10 号「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(以下「結合分離適用指針」という。)の記載内容の相違について、当該適用指針の改正時に対応を図ることが依頼された。

 ASBJでは、これらを踏まえ審議を行い、今般、平成30 年8月13日開催の第390回企業会計基準委員会において、以下の企業会計基準及びその適用指針の公開草案(以下合わせて「本公開草案」という。)の公表が承認されたことを受け、広くコメントを募集することを目的として公表することとしたものとされている。

・企業会計基準公開草案第62 号(企業会計基準第21 号の改正案)
「企業結合に関する会計基準(案)」(以下「本会計基準改正案」という。)

・企業会計基準適用指針公開草案第62 号(企業会計基準適用指針第10 号の改正案)
「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針(案)」(以下「本適用指針改正案」という。)

 

<本公開草案の概要>

 

■条件付取得対価の定義(本会計基準改正案(注2))

 条件付取得対価とは、企業結合契約において定められるものであって、企業結合契約締結後の将来の特定の事象又は取引の結果に依存して、企業結合日後に追加的に交付される若しくは引き渡される又は返還される取得対価をいうとされている。

 

■対価が返還される条件付取得対価の会計処理(本会計基準改正案第27 項(1)及び(注3)並びに本適用指針改正案第47 項(1))

 条件付取得対価が企業結合契約締結後の将来の業績に依存する場合において、対価の一部が返還されるときには、条件付取得対価の返還が確実となり、その時価が合理的に決定可能となった時点で、返還される対価の金額を取得原価から減額するとともに、企業結合時ののれん又は負ののれんの金額を再計算し、再計算されたのれんの未償却残高が当初ののれんの未償却残高より小さいときは、のれんを減額することとされている。減額されたのれんの金額と返還された対価の金額との差額は損益として処理することとされている。

 条件付取得対価が企業結合契約締結後の将来の業績に依存する場合とは、被取得企業又は取得した事業の企業結合契約締結後の特定事業年度における業績の水準に応じて、取得企業が対価を追加で交付する若しくは引き渡す又は対価の一部の返還を受ける条項がある場合等をいうとされている。

 

■結合分離適用指針の記載内容の改正

(1)結合当事企業の株主に係る会計処理に関する結合分離適用指針の記載について、事業分離等会計基準と記載内容の整合性を図るための改正が行われている(本適用指針改正案第279 項から第289 項)。

(2)分割型会社分割が非適格組織再編となり、分割期日が分離元企業の期首である場合の分離元企業における税効果会計の取扱いについて、平成22 年度税制改正において分割型会社分割のみなし事業年度が廃止されていることから、関連する定めが削除されている(本適用指針改正案第109 項及び第403 項)。

 

■適用時期(本会計基準改正案第58-3 項及び第58-4 項並びに本適用指針改正案第331-5項及び第331-6 項)

 本会計基準改正案及び本適用指針改正案は平成31 年4 月1 日以後開始する事業年度の期首以後実施される組織再編から適用することが提案されている。

 なお、本会計基準改正案及び本適用指針改正案の適用前に行われた企業結合及び事業分離等の会計処理の従前の取扱いについては、本会計基準改正案及び本適用指針改正案の適用後においても継続することとし、本会計基準改正案及び本適用指針改正案の適用日における会計処理の見直し及び遡及的な処理は行わないことが提案されている。

 

なお、コメント期限は平成30年10月22日(月)までとされている。

詳細については、ASBJのウェブページ(こちら )を参照いただきたい。

 

以上

【2018.07.27】法務省:「会社計算規則の一部を改正する省令案」の公表

 法務省は平成30年7月27日、「会社計算規則の一部を改正する省令案」を公表した。
 これは、平成30年3月30日の企業会計基準委員会による企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」等の公表を受けて、同年6月8日に金融庁から公布された財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令等に対応し、会社計算規則(平成18年法務省令第13号)の改正を行うものである。

<主な改正内容>
第1 改正の内容
 会社計算規則第98条第1項に第18号の2として、注記表に区分して表示すべき項目として収益認識に関する注記を追加し、会社計算規則第115条の2として、その注記の内容とすべき事項を定める規定を追加するとともに、会社計算規則第6条第2項について、「収益認識に関する会計基準」において、返品調整引当金等の計上が認められないものとされたことに伴う所要の改正を行うほか、所要の整備を行うものとされている。

第2 その他
1 施行期日
公布の日から施行する予定である。

2 経過措置
この省令による改正後の会社計算規則(以下「新会社計算規則」という。)の規定は、平成33年4月1日以後に開始する事業年度に係る会計帳簿、計算書類及び連結計算書類について適用し、同日前に開始する事業年度に係るものについては、なお従前の例によるものとする予定である。
ただし、平成30年4月1日以後に開始する事業年度に係るもの又は同年12月31日から平成31年3月31日までの間に終了する事業年度に係るものについては、新会社計算規則の規定を適用することができるものとする予定である。

詳細については、以下のウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

 


 

【2018.07.27】JICPA:「品質管理レビュー事例解説集(平成29年度)」の公表について

日本公認会計士協会から、平成30年7月27日付で、「品質管理レビュー事例解説集(平成29年度)」の 公表についてが公表されましたのでお知らせいたします。

詳細についてはJICPAのウエブページ(こちら)をご覧いただきたい。
 


 

【2018.07.20】JICPA:会長声明「「監査基準の改訂に関する意見書」の公表を受けて」の発出について

 

平成30年7月20日付で、会長声明「「監査基準の改訂に関する意見書」の公表を受けて」の発出についてが公表されましたのでお知らせいたします。

詳細についてはJICPAのウエブページ(こちら)をご覧いただきたい。

なお、監査報告書の透明化については、(こちら)をご覧いただきたい。 


 

【2018.07.06】金融庁:「監査基準の改訂に関する意見書」の公表について

 


詳細については、金融庁のウェブページ(こちら)をご覧いただきたい。

なお、監査報告書の透明化については、(こちら)をご覧いただきたい。


 

【2018.06.29】JICPA:業種別委員会実務指針第61号「仮想通貨交換業者の財務諸表監査に関する実務指針」の公表について

 

詳細についてはJICPAのウエブページ(こちら)をご覧いただきたい。


 

【2018.06.28】金融庁:金融審議会「ディスクロージャーワーキング・グループ」報告の公表について

 金融庁は平成30年6月28日、金融審議会「ディスクロージャーワーキング・グループ報告-資本市場における好循環の実現に向けて-」を公表した。

<公表の概要>
 金融審議会「ディスクロージャーワーキング・グループ」(座長 神田秀樹 学習院大学大学院法務研究科教授)においては、平成29年12月より、計8回にわたり、企業情報の開示・提供のあり方について、検討及び審議が行われてきた。
 これらの検討及び審議を踏まえ、「ディスクロージャーワーキング・グループ報告 -資本市場における好循環の実現に向けて-」が同ワーキング・グループにおいてとりまとめられたため、公表したものとされている。
なお、本報告は、今後、金融審議会総会・金融分科会において報告されることとなるとされている。


詳細については、金融庁のウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2018.06.18】ASBJ: 「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂の公表

企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成30年6月18日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表しており、6月18日付で改訂されたものである。

前回公表(平成30年5月28日)からの主な改訂点
・「I. 日本基準3. 今後、開発に着手するか否かを判断するもの (1) 金融商品に関する会計基準」の(今後の計画)において、意見募集文書の公表目標時期が「平成30 年上期中(6 月まで)」から「平成30年8月頃まで」に変更されている。
・「I. 日本基準3. 今後、開発に着手するか否かを判断するもの (2) リースに関する会計基準」の(今後の計画)において、平成30年6月より検討を開始している旨、目標時期は特に定めていない旨が追記されている。
・「Ⅱ. 修正国際基準」の(検討状況及び今後の計画)において、平成30年6月18日に修正国際基準公開草案第6 号(コメント期限:平成30 年9 月7 日)を公表した旨が追記されている。

「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の概要
以下の会計基準に関する主な内容、検討状況及び今後の計画がまとめられている。

I. 日本基準
1. 開発中の会計基準
(1) 収益認識に関する会計基準
(2) 公正価値測定に関するガイダンス及び開示

2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 税効果会計に関する指針
(2) 一括取得型による自社株式取得取引に係る会計処理に関する指針
(3) 実務対応報告第18号の見直し
(4) 「企業結合に関する会計基準」に係る条件付取得対価の取扱い
(5) 子会社株式及び関連会社株式の減損とのれんの減損の関係

3. 今後、開発に着手するか否かを判断するもの
(1) 金融商品に関する会計基準
(2) リースに関する会計基準

4. その他の日本基準の開発に関する事項(適用後レビュー)
開示に関する適用後レビューの実施

II. 修正国際基準


詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2018.06.08】金融庁:「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等に対するパブリックコメントの結果等について

 金融庁は平成30年6月8日、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令」等(以下、「本内閣府令」という。)を公布するとともに、平成30年4月13日に公表された本内閣府令の草案に対するコメントの概要及びそれに対する金融庁の考え方を公表した。

<改正の概要>
 本件については、企業会計基準委員会(ASBJ)において、企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」等が公表されたことを受け、財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等について所要の改正を行うものである。

<施行日>
平成30年6月8日から施行することとされている。

詳細については、金融庁のウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2018.05.28】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成30年5月28日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
 ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表しており、5月28日付で改訂されたものである。

前回公表(平成30年4月11日)からの主な改訂点
・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)(3) 実務対応報告第18号の見直し」の(検討状況及び今後の計画)において、平成30年5月28日に公開草案が公表された旨が追記されている。

「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の概要
以下の会計基準に関する主な内容、検討状況及び今後の計画がまとめられている。

I. 日本基準
1. 開発中の会計基準
(1) 収益認識に関する会計基準
(2) 公正価値測定に関するガイダンス及び開示

2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 税効果会計に関する指針
(2) 一括取得型による自社株式取得取引に係る会計処理に関する指針
(3) 実務対応報告第18号の見直し
(4) 「企業結合に関する会計基準」に係る条件付取得対価の取扱い
(5) 子会社株式及び関連会社株式の減損とのれんの減損の関係

3. 今後、開発に着手するか否かを判断するもの
(1) 金融商品に関する会計基準
(2) リースに関する会計基準

4. その他の日本基準の開発に関する事項(適用後レビュー)
開示に関する適用後レビューの実施

II. 修正国際基準


詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2018.05.28】ASBJ:実務対応報告公開草案第55号(実務対応報告第18 号の改正案)「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い(案)」等の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成30 年5 月28 日に、実務対応報告公開草案第55号「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い(案)」等を公表した。
 ASBJでは、実務対応報告第18号「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い」(以下「実務対応報告第18号」という。)及び実務対応報告第24号「持分法適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い」の見直しを検討してきた。
 今般、平成30 年5月24日開催の第385 回企業会計基準委員会において、以下の実務対応報告の公開草案(以下合わせて「本公開草案」という。)の公表が承認されたことを受け、広くコメントを募集することを目的として公表することとしたものとされている。
 ・実務対応報告公開草案第55号(実務対応報告第18号の改正案)
 「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い(案)」
 ・実務対応報告公開草案第56号(実務対応報告第24号の改正案)
 「持分法適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い(案)」


<本公開草案の概要>

■資本性金融商品の公正価値の事後的な変動をその他の包括利益に表示する選択をしている場合の組替調整に関する取扱い
 実務対応報告第18 号の改正案では、在外子会社等において国際財務報告基準(IFRS)第9 号「金融商品」(以下「IFRS 第9 号「金融商品」」という。)を適用し、資本性金融商品の公正価値の事後的な変動をその他の包括利益に表示する選択をしている場合に、連結決算手続上、当該資本性金融商品の売却損益相当額及び減損損失相当額を当期の損益として修正することが提案されている。
 また、持分法適用関連会社において実務対応報告第18 号に準じて処理を行う場合には、当該修正を行うこととなるとされている。

(参考)修正項目の見直し
 ASBJでは、平成18 年の実務対応報告第18 号の公表から本公開草案の検討時点までの間に、新規に公表又は改正されたIFRS 及び米国会計基準を対象に、修正項目として追加する項目の有無について、我が国の会計基準に共通する考え方と乖離するか否かの観点や実務上の実行可能性の観点に加えて、子会社における取引の発生可能性や子会社において発生する取引の連結財務諸表全体に与える重要性の観点等から検討を行った。当該検討を行う際には、IFRS のエンドースメント手続の結果を参考にしたとされている。
 具体的には主に以下の会計基準の検討を行い、その結果、上記のとおり、IFRS 第9 号「金融商品」における、資本性金融商品の公正価値の事後的な変動をその他の包括利益に表示する選択をしている場合の組替調整を修正項目として提案したとされている。
(IFRS)
(1) IFRS 第9 号「金融商品」
(2) IFRS 第15 号「顧客との契約から生じる収益」
(米国会計基準)
(3) 米国会計基準会計基準更新書(以下「ASU」という。)第2016-01 号「金融商品-総論(Subtopic825-10):金融資産及び金融債負の認識及び測定」
(4) ASU 第2014-09 号「顧客との契約から生じる収益(Topic606)」
(5) ASU 第2016-13 号「金融商品-信用損失(Topic326):金融商品に係る信用損失の測定」


■適用時期等
 実務対応報告第18 号の改正案では、平成30 年改正の実務対応報告第18 号(以下「平成30 年改正実務対応報告」という。)は、平成31 年4 月1 日以後開始する連結会計年度の期首から適用することが提案されている。ただし、平成30 年改正実務対応報告の公表日以後最初に終了する連結会計年度及び四半期連結会計期間において早期適用することができること、及び平成32 年4 月1 日以後開始する連結会計年度の期首又は在外子会社等が初めてIFRS 第9 号「金融商品」を適用する連結会計年度の翌連結会計年度の期首から適用することができることが提案されている。
 また、平成30 年改正実務対応報告の適用初年度においては、会計方針の変更による累積的影響額を当該適用初年度の期首時点の利益剰余金に計上することができるものとし、この場合、在外子会社等においてIFRS 第9 号「金融商品」を早期適用しているときには、遡及適用した場合の累積的影響額を算定する上で、在外子会社等においてIFRS 第9 号「金融商品」を早期適用した連結会計年度から平成30 年改正実務対応報告の適用初年度の前連結会計年度までの期間において資本性金融商品の減損会計の適用を行わず、平成30 年改正実務対応報告の適用初年度の期首時点で減損の判定を行うことができることが提案されている。
 なお、実務対応報告第24 号の改正案においても、適用時期等について実務対応報告第18 号の改正案と同様の提案がされている。

 

なお、コメント期限は平成30年7月30日(月)までとされている。
詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2018.05.11】JICPA:「金融庁・法務省の『一体的開示をより行いやすくするための環境整備に向けた対応について』を踏まえた公益財団法人財務会計基準機構の取組及び金融庁・法務省の文書について」の公表

 日本公認会計士協会(JICPA)は、平成30 年5 月11 日に、「金融庁・法務省の『一体的開示をより行いやすくするための環境整備に向けた対応について』を踏まえた公益財団法人財務会計基準機構の取組及び金融庁・法務省の文書について」を公表した。
 平成30年3月30日付けで、金融商品取引法に基づく有価証券報告書と会社法に基づく事業報告・計算書類(以下「事業報告等」という。)の記載内容の共通化等をより行いやすくするため、公益財団法人財務会計基準機構から「有価証券報告書の開示に関する事項 -「一体的開示をより行いやすくするための環境整備に向けた対応について」を踏まえた取組-」(以下「FASF資料」という。)(リンク)、金融庁と法務省から「「一体的開示をより行いやすくするための環境整備に向けた対応について」を踏まえた取組について」(以下「所管官庁文書」という。)(リンク)が公表された。これらは、平成29年12月28日に、金融庁と法務省から公表された「一体的開示をより行いやすくするための環境整備に向けた対応について」(リンク)を踏まえたものである。
 FASF資料では、記載の共通化を図る上でのポイントや記載事例が取りまとめられており、「記載の共通化に向けた留意点」として15項目が掲げられている。このうち「14.財務諸表及び計算書類の表示科目」(P.21)の「作成にあたってのポイント」では、「会社は、各項目の表示科目について、財規に従った内容の計算書類を作成することができると考えられる」とされている。また、所管官庁文書では、FASF資料について「「作成にあたってのポイント」及び「記載事例」の内容は、関係法令の解釈上、問題ないものと考えられ、企業において、有価証券報告書と事業報告等の記載内容の共通化を行う際には、本取組が参考になるものと考えられる」とされている。
 JICPAは、平成29年8月に公表した「開示・監査制度一元化検討プロジェクトチームによる報告「事業報告等と有価証券報告書の一体的開示についての検討」」(リンク)において、「会社法の会社計算規則における計算書類は、財務諸表等規則ベースで作成することが可能であることを、所管官庁等からの公表物により明確に周知すべき」とし、充実した開示書類が適時に株主・投資家に提供されるように提案している。JICPAでは、今回のFASF資料及び所管官庁文書による取組は、この提案にも合致するものと考えているとされている。
 JICPAは、平成30年2月16日付けの会長声明「関係省庁からの「事業報告等と有価証券報告書の一体的開示のための取組について」の公表について」(リンク)において、平成30年3月期以降の開示書類の記載内容の共通化について会社と検討することを要請している。今回公表されたFASF資料及び所管官庁文書は、会社との検討の際に活用できるものと考えられるため、会員各位にお知らせするとともに、重ねて一体的開示に向けた会社とのコミュニケーションを要請するものとされている。

 

詳細については、JICPAのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2018.04.13】金融庁:「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等の公表について

 金融庁は平成30年4月13日、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等を公表した。

<改正の概要>
 本件については、企業会計基準委員会(ASBJ)において、企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」等が公表されたことを受け、財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等について所要の改正を行うものである。

<施行日>
公布の日から施行することとされている。

なお、コメント期限は、平成29年5月12日(土)17時までとされている。
詳細については、金融庁のウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上

 

 

【2018.04.11】ASBJ:企業会計基準公開草案第61号 「収益認識に関する会計基準(案)」等に寄せられたコメントの公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成30 年4 月11 日に、平成29年7月20日に公表された企業会計基準公開草案第61号「収益認識に関する会計基準(案)」及び企業会計基準適用指針公開草案第61号「収益認識に関する会計基準の適用指針(案)」に対する主なコメントの概要とそれらに対するASBJの対応を公表した。
 


詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2018.04.11】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成30年4月11日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
 ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表しており、4月11日付で改訂されたものである。

前回公表(平成30年4月2日)からの主な改訂点
・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)(3) 実務対応報告第18号の見直し」の(検討状況及び今後の計画)において、公開草案の公表目標時期が「平成30年4月」から「平成30年5月」に変更されている。
・平成30年4月11日に改正「修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)」が公表されたことを受け、「Ⅱ.修正国際基準」の(検討状況及び今後の計画)において、IFRS 第9 号「金融商品」(2014 年)等に関するエンドースメント手続についての記載が削除されている。「

「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の概要
以下の会計基準に関する主な内容、検討状況及び今後の計画がまとめられている。

I. 日本基準
1. 開発中の会計基準
(1) 収益認識に関する会計基準
(2) 公正価値測定に関するガイダンス及び開示

2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 税効果会計に関する指針
(2) 一括取得型による自社株式取得取引に係る会計処理に関する指針
(3) 実務対応報告第18号の見直し
(4) 「企業結合に関する会計基準」に係る条件付取得対価の取扱い
(5) 子会社株式及び関連会社株式の減損とのれんの減損の関係

3. 今後、開発に着手するか否かを判断するもの
(1) 金融商品に関する会計基準
(2) リースに関する会計基準

4. その他の日本基準の開発に関する事項(適用後レビュー)
開示に関する適用後レビューの実施

II. 修正国際基準


詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2018.04.02】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成30年4月2日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
 ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表しており、4月2日付で改訂されたものである。

前回公表(平成30年3月14日)からの主な改訂点
・「I. 日本基準1. 開発中の会計基準(1) 収益認識に関する会計基準」の(主な内容)において、平成30年3月30日に、企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」及び企業会計基準適用指針第30号「収益認識に関する会計基準の適用指針」を公表した旨、(検討状況及び今後の計画)において、企業会計基準第29号が適用される時(平成33年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首)まで(準備期間を含む。)に、収益に関する表示科目や注記事項の定めについて検討することを予定している旨が追記されている。
・「公正価値測定に関するガイダンス及び開示」の記載箇所が「I. 日本基準3. 今後、開発に着手するか否かを判断するもの」から「I. 日本基準1. 開発中の会計基準」に変更されるとともに、(検討状況及び今後の計画)において平成30年3月に、金融商品の公正価値測定について会計基準の開発に着手している旨、金融商品以外の公正価値測定に関するガイダンス及び開示については、基本的に会計基準の開発に着手しないが、トレーディング目的で保有する棚卸資産等の検討を別途行う予定である旨、現時点において、開発の目標時期は特に定められていない旨が追記されている。

「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の概要
以下の会計基準に関する主な内容、検討状況及び今後の計画がまとめられている。

I. 日本基準
1. 開発中の会計基準
(1) 収益認識に関する会計基準
(2) 公正価値測定に関するガイダンス及び開示

2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 税効果会計に関する指針
(2) 一括取得型による自社株式取得取引に係る会計処理に関する指針
(3) 実務対応報告第18号の見直し
(4) 「企業結合に関する会計基準」に係る条件付取得対価の取扱い
(5) 子会社株式及び関連会社株式の減損とのれんの減損の関係

3. 今後、開発に着手するか否かを判断するもの
(1) 金融商品に関する会計基準
(2) リースに関する会計基準

4. その他の日本基準の開発に関する事項(適用後レビュー)
開示に関する適用後レビューの実施

II. 修正国際基準


詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2018.03.30】FASF:「有価証券報告書の開示に関する事項」の公表

 財務会計基準機構(FASF)は、平成30 年3 月30 日に、「有価証券報告書の開示に関する事項」を公表した。
 我が国においては、現在、⾦融商品取引法に基づく有価証券報告書と、会社法に基づく事業報告並びに計算書類及び連結計算書類(以下「事業報告等」という。)という2つの開示書類を作成する実務が行われており、平成28年6月2日に閣議決定された「日本再興戦略2016」では、企業と投資家の建設的な対話を促進する等の観点から、「制度的に要請されている事項を一体的に開示する場合の関係省庁による考え方等を整理」することとされた。
 その後、平成29年12月28日に金融庁・法務省が公表した「一体的開示をより行いやすくするための環境整備に向けた対応について」(こちら)では、有価証券報告書と事業報告等の一体的開示をより行いやすくするための環境整備の一環として、一定の事項について、ひな形における明確化等の対応を行うこととされた。
 財務会計基準機構(FASF)は、金融庁・法務省の要請を受け、有価証券報告書と事業報告等の記載の共通化を図るうえでの留意点や記載事項について、金融庁・法務省の協力を得つつ、検討を行って来た。今般、その検討を踏まえ、「有価証券報告書の開示に関する事項」を取りまとめ、公表することしたものとされている。

 ※平成30年3月30日付けで、金融庁・法務省から公表された「『一体的開示をより行いやすくするための環境整備に向けた対応について』を踏まえた取組について」(こちら)においては、「有価証券報告書の開示に関する事項」に掲げられた「作成にあたってのポイント」及び「記載事例」の内容は、関係法令の解釈上、問題ないものと考えられる旨が記載されている。また、金融庁において、有価証券報告書と事業報告等の記載内容の共通化や両書類の一体化を希望する企業へのサポートのため、企業からの共通化等に係る相談を受け付ける窓口が設置されている。


<「有価証券報告書の開示に関する事項」の概要>

■記載の共通化に向けた留意点
1.「主要な経営指標等の推移」/「直前三事業年度の財産及び損益の状況」
(開示府令第三号様式記載上の注意(5)/施行規則第120 条第1 項第6 号)
(作成にあたってのポイント)
○有価証券報告書の「主要な経営指標等の推移」の記載には、事業報告の「直前三事業年度の財産及び損益の状況」の内容が含まれているものと考えられる。
○「1 株当たり当期純利益金額」(第二号様式記載上の注意(25)a(h))については、「1 株当たり当期純利益」と記載することも差し支えないと考えられる。また、「純資産額」(第二号様式記載上の注意(25)a(e))及び「総資産額」(第二号様式記載上の注意(25)a(f))については、それぞれ「純資産」及び「総資産」と記載することも差し支えないと考えられる。

2.「事業の内容」/「主要な事業内容」
(開示府令第三号様式記載上の注意(7)/施行規則第120 条第1 項第1 号)
(作成にあたってのポイント)
○有価証券報告書においては、投資者の理解が容易になる観点から、記載内容が同様である又は重複する他の箇所にまとめて記載したうえで、当該他の箇所を参照する旨の記載を行うことができるとされている(開示ガイドライン5-14、24-10)。
例えば、「事業の内容」においては主要な関係会社の名称等を記載することが求められているが、主要な関係会社の名称等を「関係会社の状況」にまとめて記載したうえで、「事業の内容」では、「関係会社の状況」の記載を参照する等の記載を行うこともできると考えられる。
○有価証券報告書においては、提出会社又は関係会社の事業における位置付け等について、その状況を事業系統図等によって示すことが求められているが、企業の実態に応じて投資者に対してより分かりやすく示す観点から、例えば、バリューチェーンにおける提出会社及び関係会社の位置付けを示す図や表など、事業系統図以外の形式による記載を行うこともできると考えられる。

3.「関係会社の状況」/「重要な親会社及び子会社の状況」
(開示府令第三号様式記載上の注意(8)/施行規則第120 条第1 項第7 号)
(作成にあたってのポイント)
○有価証券報告書の「関係会社の状況」の記載には、事業報告における「重要な親会社及び子会社の状況」の内容が含まれているものと考えられる。

4.「従業員の状況」/「使用人の状況」
(開示府令第三号様式記載上の注意(9)/施行規則第120 条第1 項第2 号)
(作成にあたってのポイント)
○有価証券報告書の「従業員の状況」の記載には、事業報告における「使用人の状況」の内容が含まれているものと考えられる。また、有価証券報告書の「従業員の状況」と事業報告の「使用人の状況」について、実務上、「従業員」という用語を用いて、共通の記載をすることができると考えられる。
○どの範囲の会社に関する状況を記載すべきかに関して、事業報告については、連結計算書類を作成している場合には、企業集団(提出会社及び子会社)の現況に関する事項とすることができることとされているが、これは有価証券報告書の記載事項と調和させたという面があり、株式会社が当該事業年度に係る連結計算書類を作成していることを要件としていることに照らせば、実務上、事業報告の内容としても、連結会社(提出会社及び連結子会社)に関する状況について、共通の記載をすることができると考えられる。

5.「経営上の重要な契約等」/「事業の譲渡」等
(開示府令第三号様式記載上の注意(14)/施行規則第120 条第1 項第5 号ハからヘまで)
(作成にあたってのポイント)
○事業の譲渡等について業務執行を決定する機関における決定があったときは、当該事業の譲渡等について事業報告の内容に含めなければならず、有価証券報告書の記載と事業報告の内容との間で開示の要否について相違はないと考えられる。

6.「主要な設備の状況」/「主要な営業所及び工場」の状況
(開示府令第三号様式記載上の注意(18)/施行規則第120 条第1 項第2 号)
(作成にあたってのポイント)
○事業報告について「主要な営業所及び工場」の状況をその内容とすることが求められているのは、会社が事業を行うための物的施設の状況を明らかにするためであり、その趣旨は、投資目的の観点から設備の状況に着眼した、有価証券報告書の「主要な設備の状況」の記載の趣旨と相違はないものと考えられる。そのため、有価証券報告書における「主要な設備の状況」の記載には、事業報告における「主要な営業所及び工場」の状況の内容を含めることができると考えられる。なお、主要な営業拠点(支店、営業所等)を一括して記載する場合には、欄外にその内訳を記載することが考えられる。
○どの範囲の会社に関する状況を記載すべきかに関して、事業報告については、連結計算書類を作成している場合には企業集団(提出会社及び子会社)の現況に関する事項とすることができることとされている。実務上、事業報告の内容としても、提出会社、国内子会社及び在外子会社について記載すべきこととされている有価証券報告書と共通の記載をすることができると考えられる。
○有価証券報告書において、製造業以外の業種にあっては、開示府令第三号様式記載上の注意(1)b に基づき、開示府令に規定された様式に準じて記載することとされており、例えば、帳簿価額の欄において、「ソフトウェア」を設けるなど、業種の特性に応じた記載ができると考えられる。

7.「ストックオプション制度の内容」/「新株予約権等に関する事項」
(開示府令第三号様式記載上の注意(19)/施行規則第123 条第1 号)
(作成にあたってのポイント)
○有価証券報告書の「ストックオプション制度の内容」については、付与対象者が役員の場合、その区分及び人数を、事業報告で求められている記載区分(取締役(社外役員を除く。)・社外取締役(社外役員に限る。)・取締役以外の会社役員)に従って記載することにより、事業報告の内容とすべき「新株予約権等に関する事項」のうち、会社役員が新株予約権等を有しているときに記載すべき事項と記載を共通化することができると考えられる。
○有価証券報告書の「ストックオプション制度の内容」における付与対象者の人数について、事業報告で求められている事業年度末時点の人数を付記することで、共通の記載をすることができると考えられる。

8.「大株主の状況」/上位十名の株主に関する事項
(開示府令第三号様式記載上の注意(25)/施行規則第122 条第1 項第1 号及び第2 項)
(作成にあたってのポイント)
○有価証券報告書における「大株主の状況」の記載(10 名以上の大株主について記載した場合に限る。)により、原則的には、事業報告の上位10 名の株主に関する事項の内容を満たすことができると考えられる。
○種類株式発行会社の場合には、上位10 名の株主それぞれについて、保有株式の種類及び当該種類ごとの数を注記することで、記載を共通化することができると考えられる。
○「所有株式数」が、株主名簿における保有株式数(種類株式発行会社の場合には、議決権を有しない株式を含む全ての種類株式の発行済株式数の総数。以下同じ。)と異なっているときは、株主名簿における保有株式数による記載を付記することで、事業報告の内容を満たすことができると考えられる。

9.「役員の状況」/会社役員の「地位及び担当」並びに「重要な兼職の状況」
(開示府令第三号様式記載上の注意(36)/施行規則第121 条第2 号及び第8 号)
(作成にあたってのポイント)
○事業報告の内容とすべき会社役員の「地位」と、有価証券報告書における「役員の状況」の「役名」については、共通の記載をすることができると考えられる。また、事業報告の内容とすべき、会社役員の「担当」については、有価証券報告書における「役員の状況」の「職名」欄又は「略歴」欄に、「重要な兼職の状況」については、有価証券報告書の「役員の状況」の「略歴」欄にそれぞれ記載することができると考えられる。
○有価証券報告書における「役員の状況」の「略歴」欄に記載される役員の主要略歴について、記載事例においては、他の主要な会社の代表取締役に就任している場合を例示しているが、他の主要な会社の役員に就任している場合等についても記載することは可能であり、事業報告における会社役員の「重要な兼職の状況」と記載を共通化することができると考えられる。
○定時株主総会前に有価証券報告書を提出する場合には、一般的には、有価証券報告書における「役員の状況」の記載の対象となる役員と事業報告の「会社役員に関する事項」の記載の対象となる役員との間に、当該定時株主総会における役員の異動に基づく相違は生じないものと考えられる。

10.「社外役員等と提出会社との利害関係」/社外役員の重要な兼職に関する事項
(開示府令第三号様式記載上の注意(37)及び開示ガイドライン5-19-2/施行規則第124 条第1 項第1 号及び第2 号)
(作成にあたってのポイント)
○社外役員が他の法人等の業務執行者であること又は他の法人等の社外役員その他これに類する者を兼任していることが重要な兼職に該当する場合において、提出会社と当該他の法人等との関係を事業報告の内容に含めなければならないとされているのは、社外役員が提出会社の社外役員として割くことができる資源及び時間に影響を与え、また、利益相反の問題や独立性の問題が生じ得るためであると考えられる。したがって、その観点から記載すべき「関係」と、有価証券報告書における「人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係」については、実務上、共通の記載をすることができると考えられる。
○定時株主総会前に有価証券報告書を提出する場合には、一般的には、有価証券報告書における「役員の状況」の記載の対象となる役員と事業報告の「会社に関する事項」の記載の対象となる役員との間に、当該定時株主総会における役員の異動に基づく相違は生じないものと考えられる。

11.「社外取締役の選任に代わる体制及び理由」/「社外取締役を置くことが相当でない理由」
(開示府令第三号様式記載上の注意(37)/施行規則第124 条第2 項)
(作成にあたってのポイント)
○社外取締役を置いていない場合において、事業報告の内容に含めなければならない「社外取締役を置くことが相当でない理由」と有価証券報告書に記載する「社外取締役(中略)を選任していない場合には、その旨及びそれに代わる社内体制及び当該社内体制を採用する理由」については、共通の記載をすることができると考えられる。
なお、この理由の記載にあたっては、社外監査役が二人以上あることのみをもって当該理由とすることはできず、社外取締役を置くことがかえって提出会社に負の影響を及ぼすというような事情を説明する必要がある。

12.「役員の報酬等」/「会社役員の報酬等」
(開示府令第三号様式記載上の注意(37)/施行規則第121 条第4 号及び第5 号並びに第124 条第1 項第5号及び第6 号)
(作成にあたってのポイント)
○取締役及び監査役の報酬総額については、有価証券報告書の記載を基礎として、社外役員の報酬総額を社外取締役の報酬総額と社外監査役の報酬総額に区分して記載することにより、記載を共通化することができると考えられる。

13.「監査公認会計士等に対する報酬の内容」/「各会計監査人の報酬等の額」及び「株式会社及びその子会社が支払うべき金銭その他の財産上の利益の合計額」
(開示府令第三号様式記載上の注意(38)/施行規則第126 条第2 号及び第8 号イ)
(作成にあたってのポイント)
○報酬等の額については、事業報告の内容とすべき事項としても、有価証券報告書の様式に従って、提出会社及び連結子会社それぞれについて、監査証明業務と非監査業務とに区分して報酬額を記載することで、共通の記載をすることができると考えられる。

14.財務諸表及び計算書類の表示科目
(財規第17 条第1 項第7 号等/計算規則第74 条第3 項第1 号トからヲまで等)
(作成にあたってのポイント)
○計算規則は、貸借対照表等の資産の部又は負債の部の各項目を更に区分し(計算規則第73 条第1 項、第74 条第1 項、第2 項、第75 条第1 項)、区分した後の項目に、当該項目に係る資産又は負債を示す適当な名称を付さなければならないとするにとどまり(計算規則第73 条第2 項)、損益計算書等の各項目についても、当該項目に係る収益若しくは費用又は利益若しくは損失を示す適当な名称を付さなければならないとするにとどまっており(計算規則第88 条第7 項)、計算規則第74 条第3 項各号、第75 条第2 項各号において掲げられている「現金及び預金」等の名称自体を各項目における表示科目の名称とすることまでは必要とされておらず、表示科目の配列を規定したものでもない。したがって、会社は、各項目の表示科目について、財規に従った内容の計算書類を作成することができると考えられ、例えば、計算規則第74 条第3 項第1 号トからヲまでにおいて「商品」、「製品、副産物及び作業くず」、「半製品」、「原料及び材料」、「仕掛品及び半成工事」及び「消耗品、消耗工具、器具及び備品その他の貯蔵品」との名称が掲げられていても、財規第17 条第1 項第7 号から第9 号までに掲げられている「商品及び製品(半製品を含む。)」、「仕掛品」及び「原材料及び貯蔵品」を表示科目とすることができると考えられる。
○財務諸表と計算書類において、それぞれの貸借対照表及び損益計算書の表示科目の名称に相違がある場合、両者の表示科目を共通化するためには、表示科目の表示方法の変更を行う必要がある。一体的開示に向けて表示科目を変更する場合には、当該表示方法の変更が、会計事象等を財務諸表により適切に反映するものであれば、当該表示方法の変更は可能であると考えられる(「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」第13項(2)参照)。また、共通化された表示科目は、財規の規定に従うことが必要と考えられる。
なお、表示科目の共通化にあたっては、会社にとっての個々の表示科目の重要性を考慮したうえで、利用者の判断に必要な情報が開示されなくなることのないように、留意することが必要と考えられる。

15.財務諸表及び計算書類の1株当たり情報に関する注記
(財規第68 条の4 及び第95 条の5 の2 並びに連結財規第44 条の2 及び第65 条の2/計算規則第113 条)
(作成にあたってのポイント)
○「1 株当たり当期純利益金額」と「1 株当たり当期純利益」については、「1 株当たり当期純利益に関する会計基準」で用いられている用語である「1 株当たり当期純利益」と記載することにより、記載を共通化することができると考えられる。


詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2018.03.30】ASBJ:企業会計基準第29号 「収益認識に関する会計基準」等の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成30 年3月30 日に、企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」等を公表した。
 我が国においては、企業会計原則の損益計算書原則に、「売上高は、実現主義の原則に従い、商品等の販売又は役務の給付によって実現したものに限る。」とされているものの、収益認識に関する包括的な会計基準はこれまで開発されていなかった。一方、国際会計基準審議会(IASB)及び米国財務会計基準審議会(FASB)は、共同して収益認識に関する包括的な会計基準の開発を行い、平成26 年5 月に「顧客との契約から生じる収益」(IASBにおいてはIFRS 第15 号、FASB においてはTopic 606)を公表した。
 これらの状況を踏まえ、ASBJは、平成27 年3 月に開催された第308 回企業会計基準委員会において、我が国における収益認識に関する包括的な会計基準の開発に向けた検討に着手することを決定し、その後平成28 年2 月に、適用上の課題等に対する意見を幅広く把握するため、「収益認識に関する包括的な会計基準の開発についての意見の募集」(以下「意見募集文書」という。)を公表し、意見募集文書に寄せられた意見を踏まえ審議を行い、平成29年7月20日に公開草案を公表し、当該公開草案に対して寄せられた意見等について検討を重ねてきた。
 今般、平成30 年3 月26 日開催の第381 回企業会計基準委員会において、以下の企業会計基準及びその適用指針(以下合わせて「本会計基準等」という。)の公表が承認されたことを受け、本日公表することとしたものとされている。
・企業会計基準第29号
「収益認識に関する会計基準」(以下「収益認識会計基準」という。)
・ 企業会計基準適用指針第30 号
「収益認識に関する会計基準の適用指針」(以下「収益認識適用指針」という。)

<本会計基準等の概要>

■開発にあたっての基本的な方針(収益認識会計基準第97 項から第101 項)
(基本的な方針)
 IFRS 第15 号と整合性を図る便益の1 つである財務諸表間の比較可能性の観点から、IFRS 第15 号の基本的な原則を取り入れることを出発点とし、会計基準を定めることとされている。また、これまで我が国で行われてきた実務等に配慮すべき項目がある場合には、比較可能性を損なわせない範囲で代替的な取扱いを追加することとされている。
(連結財務諸表に関する方針)
(1) IFRS 第15 号の定めを基本的にすべて取り入れる
(2) 適用上の課題に対応するために、代替的な取扱いを追加的に定める。代替的な取扱いを追加的に定める場合、国際的な比較可能性を大きく損なわせないものとすることを基本とする。

(1)の方針を定めた理由
① 収益認識に関する包括的な会計基準の開発の意義の1 つとして、国際的な比較可能性の確保が重要なものと考えられること
② IFRS第15号は、5つのステップに基づき、履行義務の識別、取引価格の配分、支配の移転による収益認識等を定めており、部分的に採用することが困難であると考えられること

(個別財務諸表に関する方針)
次を理由に、基本的には、連結財務諸表と個別財務諸表において同一の会計処理を定めることとされている。
①  当委員会において、これまでに開発してきた会計基準では、基本的に連結財務諸表と個別財務諸表において同一の会計処理を定めてきたこと
②  連結財務諸表と個別財務諸表で同一の内容としない場合、企業が連結財務諸表を作成する際の連結調整に係るコストが生じる。一方、連結財務諸表と個別財務諸表で同一の内容とする場合、中小規模の上場企業や連結子会社等における負担が懸念されるが、重要性等に関する代替的な取扱いの定めを置くこと等により一定程度実務における対応が可能となること

■範囲(収益認識会計基準第3 項及び第4項)
 次の(1)から(6)を除き、顧客との契約から生じる収益に関する会計処理及び開示に適用されることとされている。
(1) 企業会計基準第10 号「金融商品に関する会計基準」の範囲に含まれる金融商品に係る取引
(2) 企業会計基準第13 号「リース取引に関する会計基準」の範囲に含まれるリース取引
(3) 保険法(平成20 年法律第56 号)における定義を満たす保険契約
(4) 顧客又は潜在的な顧客への販売を容易にするために行われる同業他社との商品又は製品の交換取引
(5) 金融商品の組成又は取得に際して受け取る手数料
(6) 日本公認会計士協会 会計制度委員会報告第15 号「特別目的会社を活用した不動産の流動化に係る譲渡人の会計処理に関する実務指針」の対象となる不動産(不動産信託受益権を含む。)の譲渡

なお、本会計基準等では、棚卸資産や固定資産等、コストの資産化等の定めがIFRS の体系とは異なるため、IFRS 第15 号における契約コスト(契約獲得の増分コスト及び契約を履行するためのコスト)の定めは範囲に含められていない(収益認識会計基準第109 項)。

■会計処理(収益認識会計基準第16 項から第78 項、収益認識適用指針第4 項から第104項)
→基本となる原則(収益認識会計基準第16 項から第18 項)
本会計基準の基本となる原則は、約束した財又はサービスの顧客への移転を当該財又はサービスと交換に企業が権利を得ると見込む対価の額で描写するように、収益を認識することとされている。基本となる原則に従って収益を認識するために、次の5 つのステップを適用することとされている。
ステップ1:顧客との契約を識別する。
ステップ2:契約における履行義務を識別する。
ステップ3:取引価格を算定する。
ステップ4:契約における履行義務に取引価格を配分する。
ステップ5:履行義務を充足した時に又は充足するにつれて収益を認識する。

→収益の認識基準(収益認識会計基準第19 項から第45 項、収益認識適用指針第4項から第22 項)
(契約の識別(ステップ1))
 本会計基準等を適用するにあたっては、次の(1)から(5)の要件のすべてを満たす顧客との契約を識別することとされている。
(1) 当事者が、書面、口頭、取引慣行等により契約を承認し、それぞれの義務の履行を約束していること
(2) 移転される財又はサービスに関する各当事者の権利を識別できること
(3) 移転される財又はサービスの支払条件を識別できること
(4) 契約に経済的実質があること
(5) 顧客に移転する財又はサービスと交換に企業が権利を得ることとなる対価を回収する可能性が高いこと。当該対価を回収する可能性の評価にあたっては、対価の支払期限到来時における顧客が支払う意思と能力を考慮する。

(履行義務の識別(ステップ2))
 契約における取引開始日に、顧客との契約において約束した財又はサービスを評価し、次の(1)又は(2)のいずれかを顧客に移転する約束のそれぞれについて履行義務として識別することが提案されている。
(1) 別個の財又はサービス
(2) 一連の別個の財又はサービス

(履行義務の充足による収益の認識(ステップ5))
 企業は約束した財又はサービス(以下「資産」と記載することもある。)を顧客に移転することにより履行義務を充足した時に又は充足するにつれて、収益を認識する。資産が移転するのは、顧客が当該資産に対する支配を獲得した時又は獲得するにつれてである。
 次の(1)から(3)の要件のいずれかを満たす場合、資産に対する支配を顧客に一定の期間にわたり移転することにより、一定の期間にわたり履行義務を充足し収益を認識することとされている。
(1) 企業が顧客との契約における義務を履行するにつれて、顧客が便益を享受すること
(2) 企業が顧客との契約における義務を履行することにより、資産が生じる又は資産の価値が増加し、当該資産が生じる又は当該資産の価値が増加するにつれて、顧客が当該資産を支配すること
(3) 次の要件のいずれも満たすこと
① 企業が顧客との契約における義務を履行することにより、別の用途に転用することができない資産が生じること
② 企業が顧客との契約における義務の履行を完了した部分について、対価を収受する強制力のある権利を有していること

 上記の(1)から(3)の要件のいずれも満たさず、履行義務が一定の期間にわたり充足されるものではない場合には、一時点で充足される履行義務として、資産に対する支配を顧客に移転することにより当該履行義務が充足される時に、収益を認識することとされている。

→収益の額の算定(収益認識会計基準第46 項から第76 項、収益認識適用指針第23項から第33 項)
(取引価格に基づく収益の額の算定(ステップ3 及び4))
 履行義務を充足した時に又は充足するにつれて、取引価格のうち、当該履行義務に配分した額について収益を認識することとされている。

(取引価格の算定(ステップ3))
 取引価格とは、財又はサービスの顧客への移転と交換に企業が権利を得ると見込む対価の額であり、第三者のために回収する額を含まないものをいうとされている。取引価格を算定する際には、次の(1)から(4)のすべての影響を考慮することとされている。
(1) 変動対価
(2) 契約における重要な金融要素
(3) 現金以外の対価
(4) 顧客に支払われる対価

(履行義務への取引価格の配分(ステップ4))
 それぞれの履行義務(あるいは別個の財又はサービス)に対する取引価格の配分は、財又はサービスの独立販売価格の比率に基づき、財又はサービスの顧客への移転と交換に企業が権利を得ると見込む対価の額を描写するように行うこととされている。

→特定の状況又は取引における取扱い(収益認識適用指針第34 項から第89 項)
 次の(1)から(11)の特定の状況又は取引について適用される指針を定めることとされている。
(1) 財又はサービスに対する保証(ステップ2)
(2) 本人と代理人の区分(ステップ2)
(3) 追加の財又はサービスを取得するオプションの付与(ステップ2)
(4) 顧客により行使されない権利(非行使部分)(ステップ5)
(5) 返金が不要な契約における取引開始日の顧客からの支払(ステップ5)
(6) ライセンスの供与(ステップ2 及び5)
(7) 買戻契約(ステップ5)
(8) 委託販売契約(ステップ5)
(9) 請求済未出荷契約(ステップ5)
(10) 顧客による検収(ステップ5)
(11) 返品権付きの販売(ステップ3)

→重要性等に関する代替的な取扱い(収益認識適用指針第92 項から第104 項)
 これまで我が国で行われてきた実務等に配慮し、財務諸表間の比較可能性を大きく損なわせない範囲で、IFRS 第15 号における取扱いとは別に、次の個別項目に対する重要性の記載等、代替的な取扱いを定めることとされている。
(1) 契約変更(ステップ1)
・重要性が乏しい場合の取扱い
(2) 履行義務の識別(ステップ2)
・顧客との契約の観点で重要性が乏しい場合の取扱い
・出荷及び配送活動に関する会計処理の選択
(3) 一定の期間にわたり充足される履行義務(ステップ5)
・期間がごく短い工事契約及び受注制作のソフトウェア
・ 船舶による運送サービス
(4) 一時点で充足される履行義務(ステップ5)
・ 出荷基準等の取扱い
(5) 履行義務の充足に係る進捗度(ステップ5)
・契約の初期段階における原価回収基準の取扱い
(6) 履行義務への取引価格の配分(ステップ4)
・重要性が乏しい財又はサービスに対する残余アプローチの使用
(7) 契約の結合、履行義務の識別及び独立販売価格に基づく取引価格の配分(ステップ1、2 及び4)
・契約に基づく収益認識の単位及び取引価格の配分
・工事契約及び受注制作のソフトウェアの収益認識の単位
(8) その他の個別事項
 ・有償支給取引(ステップ5)

 なお、本会計基準では、主に、次の従来の日本基準又は日本基準における実務の取扱いが認められないこととされている。
・顧客に付与するポイントについての引当金処理(ステップ2)
・返品調整引当金の計上(ステップ3)
・割賦販売における割賦基準に基づく収益計上(ステップ5)

 また、今後、本会計基準等の実務への適用を検討する過程で、本会計基準等における定めが明確であるものの、これに従った処理を行うことが実務上著しく困難な状況が市場関係者により識別され、その旨ASBJに提起された場合には、公開の審議により、別途の対応を図ることの要否をASBJにおいて判断することとされている。
具体的な手順等については、今後、ASBJより公表される予定である。

■開 示(収益認識会計基準第79 項、第80 項及び第88 項、収益認識適用指針第105 項及び第106 項)
→表 示(収益認識会計基準第79 項及び第88 項)
 企業が履行している場合又は企業が履行する前に顧客から対価を受け取る場合には、企業の履行と顧客の支払との関係に基づき、契約資産、契約負債又は債権を適切な科目をもって貸借対照表に表示することとしているが、早期適用時の経過措置として、契約資産と債権を貸借対照表において区分表示せず、かつ、それぞれの残高を注記しないことができることとされている。
 また、本会計基準等に従って認識される収益の表示科目については、現在、表示科目として一般的に用いられている売上高は、他の関連する法令等においても広く用いられているものであり、仮にその名称を変更する場合には影響が広範に及ぶこと等から、注記事項と合わせて本会計基準等が適用される時(平成33 年4 月1 日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首)まで(準備期間を含む。)に検討することとされている。なお、本会計基準等を早期適用する場合には、我が国の実務において現在用いられている科目を継続して用いることができるものとされている(収益認識会計基準第155 項)。

→注記事項(収益認識会計基準第80 項)
 顧客との契約から生じる収益については、企業の主要な事業における主な履行義務の内容及び企業が当該履行義務を充足する通常の時点(収益を認識する通常の時点)を注記することとされている。
 なお、本会計基準等を早期適用する段階では、各国の早期適用の事例及び我が国のIFRS 第15号の準備状況に関する情報が限定的であり、IFRS 第15 号の注記事項の有用性とコストの評価を十分に行うことができないため、必要最低限の定めを除き、基本的に注記事項は定めないこととし、本会計基準等が適用される時(平成33 年4 月1 日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首)まで(準備期間を含む。)に、注記事項の定めを検討することとされている。また、早期適用する場合の注記事項である主要な事業における主な履行義務の内容及び当該履行義務を充足する通常の時点を重要な会計方針の注記として開示すべきか否かについては、本会計基準等が適用される時までに他の注記事項の検討と合わせて整理するが、実務の混乱を避けるため、早期適用時においては個別の注記として開示することとされている(収益認識会計基準第156 項)。

■適用時期等(収益認識会計基準第81 項から第89 項)
(1)本会計基準等は、平成33 年4 月1 日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首から適用することとされている。また、早期適用として、平成30 年4 月1 日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首から適用することができるとされている。なお、早期適用については、追加的に、平成30 年12 月31 日に終了する連結会計年度及び事業年度から平成31 年3 月30 日に終了する連結会計年度及び事業年度までにおける年度末に係る連結財務諸表及び個別財務諸表から適用することができることとされている。
(2) 本会計基準等では、IFRS 第15 号及びTopic 606 を参考として、適用初年度の経過措置が定められている。また、IFRS 又は米国会計基準を連結財務諸表で適用している企業(又はその連結子会社)に対しては、IFRS 第15 号又はTopic 606 における経過措置に従うことができることとされている。

■設例(収益認識適用指針[設例1]から[設例30])
 本会計基準等の設例には、IFRS 第15 号の設例を基礎とした設例([設例2]から[設例26])に加え、収益を認識するための5 つのステップについての設例([設例1])及び次の我が国に特有な取引等についての設例([設例27]から[設例30])を設けている。
・消費税等([設例27])
・小売業における消化仕入等([設例28])
・他社ポイントの付与([設例29])
・工事損失引当金([設例30])


詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2018.03.26】法務省「『会社法施行規則及び会社計算規則の一部を改正する省令案』に関する意見募集の結果について」の公表

 法務省は平成30年3月26日、「『会社法施行規則及び会社計算規則の一部を改正する省令案』に関する意見募集の結果について」を公表するとともに、会社法施行規則及び会社計算規則の一部を改正する省令(法務省令第五号)を公布した。
 これは、金融審議会が設置したディスクロージャーワーキング・グループによる平成28年4月18日の「金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ報告-建設的な対話の促進に向けて-」の公表、平成29年10月24日の金融庁による「企業内容等の開示に関する内閣府令(昭和48年大蔵省令第5号)の改正案」の公表を受け、所定の場合において、公開会社が、事業年度の末日に代えて、株式会社が定時株主総会における議決権を行使することができる者について定めた一定の日において株式の保有割合が上位10名の株主に関する事項を事業報告の内容に含めることを許容するため、会社法施行規則(平成18年法務省令第12号)の改正を行うとともに、繰延税金資産については投資その他の資産として、繰延税金負債については固定負債として区分して表示することとするため、会社計算規則(平成18年法務省令第13号)の改正を行うものとして、平成29年12月14日に公表された本改正の草案に対するコメントの概要及びそれに対する法務省の考え方を公表したものである。

<主な改正内容>
第1 会社法施行規則の改正
 会社法施行規則第122条に第2項として、当該事業年度に関する定時株主総会において議決権を行使することができる者を定めるための会社法(平成17年法律第86号)第124条第1項に規定する基準日を定めた場合において、当該基準日が当該事業年度の末日後の日であるときは、現行の会社法施行規則第122条第1号に掲げる事項については、当該基準日を明らかにした上で、当該基準日において発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対するその有する株式の数の割合が高いことにおいて上位となる10名の株主の氏名又は名称、当該株主の有する株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数を含む。)及び当該株主の有する株式に係る当該割合とすることができる旨の規定を加えるものとする。
 これに伴い、会社法施行規則附則第8条について、所要の整備を行うものとするとされている。

第2 会社計算規則の改正
 会社計算規則第74条第3項第1号タ及び第75条第2項第1号チを削った上で、第74条第3項第4号ホ,第75条第2項第2号ホ及び第83条について所要の整備を行うものとするとされている。

第3 その他
1 施行期日
 この省令は、公布の日から施行するとされている。

2 経過措置
 (1) 会社法施行規則の一部改正に伴う経過措置
 この省令による改正後の会社法施行規則の規定は、平成30年3月31日以後に終了する事業年度に係る事  業報告について適用し,同日前にその末日が到来した事業年度のうち最終のものに係る事業報告については,なお従前の例によるとされている。

(2) 会社計算規則の一部改正に伴う経過措置
 この省令による改正後の会社計算規則(以下「新会社計算規則」という。)の規定は、平成30年4月1日以後開始する事業年度に係る計算書類及び連結計算書類について適用し,同日前に開始する事業年度に係るものについては、なお従前の例によるとされている。ただし、同年3月31日以後最初に終了する事業年度に係るものについては、新会社計算規則の規定を適用することができる。


詳細については、以下のウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2018.03.23】金融庁:「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等に対するパブリックコメントの結果等について

 金融庁は平成30年3月23日、「「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令」等(以下、「本内閣府令」という。)を公布するとともに、平成29年10月13日に公表された本内閣府令の草案に対するコメントの概要及びそれに対する金融庁の考え方を公表した。

<改正の概要>
本件については、企業会計基準委員会(ASBJ)において、企業会計基準第28号「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」等が公表されたことを受け、財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等について所要の改正を行うものである。

<施行日>
平成30年3月23日から施行することとされている。

詳細については、金融庁のウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2018.03.23】金融庁:有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項及び有価証券報告書レビューの実施について(平成30年度)

 金融庁は平成30年3月23日、「有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項及び有価証券報告書レビューの実施について(平成30年度)」を公表した。

1. 有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項について
平成30年3月期以降の事業年度に係る有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項は以下のとおりとされており、有価証券報告書の作成に当たっては留意することが求められている。
(1) 新たに適用となる会計制度に係る留意すべき事項
・平成30年1月に施行された「企業内容等の開示に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令」による改正についての記載

(2) 有価証券報告書レビューの審査結果及び審査結果を踏まえた留意すべき事項
・繰延税金資産の回収可能性
・企業結合及び事業分離等

2.有価証券報告書レビューの実施について
 平成30年3月期以降の事業年度に係る有価証券報告書のレビューについては、以下の内容で実施することとされている。
(1) 法令改正関係審査
平成30年3月31日以降を決算期末とする有価証券報告書の提出会社を対象として、平成 30年1月に施行された「企業内容等の開示に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令」による改正について、適切な記載がされているかを審査することとされている。

(2) 重点テーマ審査
以下のテーマに着目し、平成30年3月31日以降を決算期末とする有価証券報告書の提出会社の中から審査対象会社を選定することとされている。
・引当金、偶発債務等の会計上の見積り項目
・繰延税金資産の回収可能性

(3) 情報等活用審査
上記に該当しない場合であっても、適時開示や報道、一般投資家等から提供された情報等を勘案して審査を実施することとされている。

詳細については、金融庁のウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2018.03.14】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成30年3月14日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
 ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表しており、3月14日付で改訂されたものである。

前回公表(平成30年2月16日)からの主な改訂点
・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)(3) 実務対応報告第18号の見直し」の(検討状況及び今後の計画)において、公開草案の公表目標時期が「平成30年3月」から「平成30年4月」に変更されている。。
・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)(4) マイナス金利に関連する会計上の論点への対応」が、平成30年3月13日に最終公表されたことに伴い、項目から削除されている。
・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)(5) 仮想通貨に係る会計上の取扱いに関する指針」が、平成30年3月14日に最終公表されたことに伴い、項目から削除されている。

「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の概要
以下の会計基準に関する主な内容、検討状況及び今後の計画がまとめられている。

I. 日本基準
1. 開発中の会計基準
収益認識に関する会計基準

2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 税効果会計に関する指針
(2) 一括取得型による自社株式取得取引に係る会計処理に関する指針
(3) 実務対応報告第18号の見直し
(4) 「企業結合に関する会計基準」に係る条件付取得対価の取扱い
(5) 子会社株式及び関連会社株式の減損とのれんの減損の関係

3. 今後、開発に着手するか否かを判断するもの
(1) 金融商品に関する会計基準
(2) 公正価値測定に関するガイダンス及び開示
(3) リースに関する会計基準

4. その他の日本基準の開発に関する事項(適用後レビュー)
開示に関する適用後レビューの実施

II. 修正国際基準


詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2018.03.14】ASBJ:実務対応報告第38号「資金決済法における仮想通貨の会計処理等に関する当面の取扱い」の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成30 年3 月14 日に、実務対応報告第38号「資金決済法における仮想通貨の会計処理等に関する当面の取扱い」を公表するとともに、平成29年12月6日に公表された「資金決済法における仮想通貨の会計処理等に関する当面の取扱い(案)」に対する主なコメントの概要とそれらに対するASBJの対応を公表した。
 平成 28 年に公布された「情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律」(平成28 年法律第62 号)により、「資金決済に関する法律」(平成21 年法律第59 号。以下「資金決済法」という。)が改正され、仮想通貨が定義された上で、仮想通貨交換業者に対して登録制が導入された。これを受けて、ASBJでは、仮想通貨の会計処理及び開示に関する当面の取扱いを明らかにすることを目的として審議を行ってきた。
 今般、平成30 年3 月9 日の第380 回企業会計基準委員会において、標記の「資金決済法における仮想通貨の会計処理等に関する当面の取扱い」(以下「本実務対応報告」という。)の公表が承認されたことを受け、公表することとしたものとされている。
 本実務対応報告については、平成29年12月6日に公開草案を公表し、広くコメント募集を行った後、ASBJに寄せられたコメントを検討し、公開草案の修正を行った上で公表するに至ったものとされている。

<本実務対応報告の概要>

■範 囲(本実務対応報告第3 項)
 本実務対応報告は、資金決済法に規定する仮想通貨を対象とすることとされている。
ただし、自己(自己の関係会社を含む。)の発行した資金決済法に規定する仮想通貨は除くこととされている。

■仮想通貨交換業者又は仮想通貨利用者が保有する仮想通貨の会計処理(本実務対応報告第5 項から第13 項)
 →期末における仮想通貨の評価に関する会計処理
 (1) 仮想通貨交換業者及び仮想通貨利用者は、保有する仮想通貨(仮想通貨交換業者が預託者から預かった仮想通貨を除く。以下同じ。)について、活発な市場が存在する場合、市場価格に基づく価額をもって当該仮想通貨の貸借対照表価額とし、帳簿価額との差額は当期の損益として処理する。
 (2) 仮想通貨交換業者及び仮想通貨利用者は、保有する仮想通貨について、活発な市場が存在しない場合、取得原価をもって貸借対照表価額とする。期末における処分見込価額(ゼロ又は備忘価額を含む。)が取得原価を下回る場合には、当該処分見込価額をもって貸借対照表価額とし、取得原価と当該処分見込価額との差額は当期の損失として処理する。

 →活発な市場の判断規準
 活発な市場が存在する場合とは、仮想通貨交換業者又は仮想通貨利用者の保有する仮想通貨について、継続的に価格情報が提供される程度に仮想通貨取引所又は仮想通貨販売所において十分な数量及び頻度で取引が行われている場合をいうものとする。

 →活発な市場が存在する仮想通貨の市場価格
 (1) 仮想通貨交換業者及び仮想通貨利用者は、保有している活発な市場が存在する仮想通貨の期末評価において、保有する仮想通貨の種類ごとに、通常使用する自己の取引実績の最も大きい仮想通貨取引所又は仮想通貨販売所における取引価格等を用いることとする。
 (2) 仮想通貨交換業者において、通常使用する自己の取引実績の最も大きい仮想通貨取引所又は仮想通貨販売所が自己の運営する仮想通貨取引所又は仮想通貨販売所である場合、当該仮想通貨交換業者は、自己の運営する仮想通貨取引所又は仮想通貨販売所における取引価格等が「公正な評価額」を示している市場価格であるときに限り、時価として期末評価に用いることができる。

 →仮想通貨の取引に係る活発な市場の判断の変更時の取扱い
 (1) 活発な市場が存在する仮想通貨が、その後、活発な市場が存在しない仮想通貨となった場合、活発な市場が存在しない仮想通貨となる前に最後に観察された市場価格に基づく価額をもって取得原価とし、評価差額は当期の損益として処理する。活発な市場が存在しない仮想通貨となった後の期末評価は、活発な市場が存在しない仮想通貨として行う。
 (2) 活発な市場が存在しない仮想通貨が、その後、活発な市場が存在する仮想通貨となった場合、その後の期末評価は、活発な市場が存在する仮想通貨として行う。

 →仮想通貨の売却損益の認識時点
仮想通貨交換業者及び仮想通貨利用者は、仮想通貨の売却損益を当該仮想通貨の売買の合意が成立した時点において認識する。

■仮想通貨交換業者が預託者から預かった仮想通貨の会計処理(本実務対応報告第14 項及び第15 項)
 →仮想通貨交換業者が預託者から預かった仮想通貨に係る資産及び負債の認識
仮想通貨交換業者は、預託者との預託の合意に基づいて仮想通貨を預かった時に、預かった仮想通貨を預かった時の時価により資産として認識する。
 また、仮想通貨交換業者は、同時に、預託者に対する返還義務を、負債として認識する。当該負債の当初認識時の帳簿価額は、預かった仮想通貨に係る資産の帳簿価額と同額とする。

 →仮想通貨交換業者が預託者から預かった仮想通貨に係る期末の資産の評価及び負債の貸借対照表価額
 仮想通貨交換業者は、預託者から預かった仮想通貨に係る資産の期末の帳簿価額について、仮想通貨交換業者が保有する同一種類の仮想通貨から簿価分離したうえで、活発な市場が存在する仮想通貨と活発な市場が存在しない仮想通貨の分類に応じて、仮想通貨交換業者の保有する仮想通貨と同様の方法により評価を行う。
 また、仮想通貨交換業者は、預託者への返還義務として計上した負債の期末の貸借対照表価額を、対応する預かった仮想通貨に係る資産の期末の貸借対照表価額と同額とする。

■開 示(本実務対応報告第16 項及び第17 項)
→表 示
 仮想通貨交換業者又は仮想通貨利用者が仮想通貨の売却取引を行う場合、当該仮想通貨の売却取引に係る売却収入から売却原価を控除して算定した純額を損益計算書に表示する。

→注記事項
 仮想通貨交換業者又は仮想通貨利用者が期末日において保有する仮想通貨、及び仮想通貨交換業者が預託者から預かっている仮想通貨について、次の事項を注記する。
 (1) 仮想通貨交換業者又は仮想通貨利用者が期末日において保有する仮想通貨の貸借対照表価額の合計額
 (2) 仮想通貨交換業者が預託者から預かっている仮想通貨の貸借対照表価額の合計額
 (3) 仮想通貨交換業者又は仮想通貨利用者が期末日において保有する仮想通貨について、活発な市場が存在する仮想通貨と活発な市場が存在しない仮想通貨の別に、仮想通貨の種類ごとの保有数量及び貸借対照表価額。ただし、貸借対照表価額が僅少な仮想通貨については、貸借対照表価額を集約して記載することができる。
 ただし、仮想通貨交換業者は、仮想通貨交換業者の期末日において保有する仮想通貨の貸借対照表価額の合計額及び預託者から預かっている仮想通貨の貸借対照表価額の合計額を合算した額が資産総額に比して重要でない場合、注記を省略することができる。また、仮想通貨利用者は、仮想通貨利用者の期末日において保有する仮想通貨の貸借対照表価額の合計額が資産総額に比して重要でない場合、注記を省略することができる。

■適用時期(本実務対応報告第18号)
 本実務対応報告は、平成30 年4 月1 日以後開始する事業年度の期首から適用することとされている。ただし、公表日以後終了する事業年度及び四半期会計期間から適用することができるとされている。

 

詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)または(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2018.03.13】ASBJ:実務対応報告第37号「実務対応報告第34号の適用時期に関する当面の取扱い」の公表

企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成30年3 月13 日に、実務対応報告第37号「実務対応報告第34号の適用時期に関する当面の取扱い」を公表するとともに、平成29年12月7日に公表された「実務対応報告第34号の適用時期に関する当面の取扱い(案)」に対する主なコメントの概要とそれらに対するASBJの対応を公表した。
 ASBJは、国債等の利回りでマイナスが見受けられる状況に関連して、平成29年3月29日に実務対応報告第34号「債券の利回りがマイナスとなる場合の退職給付債務等の計算における割引率に関する当面の取扱い」(以下「実務対応報告第34号」という。)を公表し、安全性の高い債券の支払見込期間における利回りがマイナスとなる場合の退職給付債務の計算における割引率について、利回りの下限としてゼロを利用する方法とマイナスの利回りをそのまま利用する方法のいずれかの方法によることを当面の取扱いとして定めている(実務対応報告第34号第2項)。この当面の取扱いは、平成29年3月31日に終了する事業年度から平成30年3月30日に終了する事業年度までに限って適用することとし、引き続き検討を行うこととしていたため、ASBJでは、実務対応報告第34号において示された論点の整理を含め、審議を行ってきた。
今般、平成30年3月9日開催の第380回企業会計基準委員会において、標記の「実務対応報告第34号の適用時期に関する当面の取扱い」(以下「本実務対応報告」という。)の公表が承認されことを受け、公表することとしたものとされている。
本実務対応報告については、平成29年12月7日に公開草案を公表し、広くコメント募集を行った後、ASBJに寄せられたコメントを検討した上で公表するに至ったものとされている。

<本実務対応報告の概要>

■実務対応報告第34号の適用時期に関する当面の取扱い(本実務対応報告第2項)
実務対応報告第34 号第3 項に定める適用時期について次のとおりとすることとされている。
(変更前)「本実務対応報告は、平成29 年3 月31 日に終了する事業年度から平成30年3 月30 日に終了する事業年度まで適用する。」
(変更後)「本実務対応報告は、平成29 年3 月31 日に終了する事業年度から、第2項に定めるいずれの方法によっても退職給付債務の計算に重要な影響を及ぼさず、当該取扱いを変更する必要がないと当委員会が認める当面の間、適用する。」

■適用時期(本実務対応報告第3 項)
本実務対応報告は、公表日以後適用することとされている。

 

詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)及び(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2018.02.16】ASBJ:企業会計基準第28号「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」等の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成30 年2月16日に企業会計基準第28号「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」等を公表するとともに、平成29年6月6日に公表された「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正(案)」等に対する主なコメントの概要とそれらに対するASBJの対応を公表した。
 我が国における税効果会計に関する会計基準として、平成10年10月に企業会計審議会から「税効果会計に係る会計基準」(以下「税効果会計基準」という。)が公表され、当該会計基準を受けて、日本公認会計士協会から実務指針が公表されている。これらの会計基準及び実務指針に基づきこれまで財務諸表の作成実務が行われてきたが、ASBJは、基準諮問会議の提言を受けて、日本公認会計士協会における税効果会計に関する実務指針(会計に関する部分)について、ASBJに移管すべく審議を行ってきた。このうち、繰延税金資産の回収可能性に関する定め以外の税効果会計に関する定めについて、基本的にその内容を踏襲した上で、必要と考えられる見直しを行うこととし、主として開示に関する審議を重ねてきた。
 今般、平成30年2月9日開催の第378回企業会計基準委員において、以下の企業会計基準及び企業会計基準適用指針(以下合わせて「本会計基準等」という。)の公表が承認されことを受け、公表することとしたものとされている。
 本会計基準については、平成29年6月6日に公開草案を公表し、広くコメント募集を行った後、ASBJに寄せられたコメントを検討し、公開草案の修正を行った上で公表するに至ったものとされている。

・企業会計基準第28号
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(以下「税効果会計基準一部改正」という。)
・企業会計基準適用指針第28号
「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(以下「税効果適用指針」という。)
・改正企業会計基準適用指針第26号
「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」(以下「回収可能性適用指針」という。)
・企業会計基準適用指針第29号
「中間財務諸表等における税効果会計に関する適用指針」(以下「中間税効果適用指針」という。)

<本会計基準等の概要>
■会計処理
(会計処理の見直しを行った主な取扱い)
 →個別財務諸表における子会社株式等に係る将来加算一時差異の取扱い(税効果適用指針第8項(2))
 従来の取扱いでは、個別財務諸表における子会社株式又は関連会社株式(以下合わせて「子会社株式等」という。)に係る将来加算一時差異について、一律、繰延税金負債を計上することとされている。
 税効果適用指針においては、個別財務諸表における子会社株式等に係る将来加算一時差異の取扱いを、連結財務諸表における子会社又は関連会社に対する投資に係る将来加算一時差異の取扱いに合わせ、親会社又は投資会社がその投資の売却等を当該会社自身で決めることができ、かつ、予測可能な将来の期間に、その売却等を行う意思がない場合を除き、繰延税金負債を計上する取扱いに見直しがされている。

 →(分類1)に該当する企業における繰延税金資産の回収可能性に関する取扱い(回収可能性適用指針第18項)
 回収可能性適用指針第18項では、「(分類1)に該当する企業においては、原則として、繰延税金資産の全額について回収可能性があるものとする。」と「原則として、」を追加している。これは、例えば、完全支配関係にある国内の子会社株式の評価損について、企業が当該子会社を清算するまで当該子会社株式を保有し続ける方針がある場合等、将来において税務上の損金に算入される可能性が低いときに当該子会社株式の評価損に係る繰延税金資産の回収可能性はないと判断することが適切であると考えられることを明確にするものであるとされている。

(会計処理の見直しを行わなかった主な取扱い)
 →未実現損益の消去に係る税効果会計(税効果適用指針第130項から第136項)
 未実現損益の消去に係る税効果会計について、国際的な会計基準との整合性の観点から資産負債法に変更するかどうか及び資産負債法との選択適用を認めるかどうかの審議が行われた。審議の結果、当該変更により企業によっては多大なコストが生じる可能性がある等の意見を踏まえ、未実現損益の消去に係る税効果会計については、繰延法を継続して採用することとされている。

■開示
 →表 示(税効果会計基準一部改正第2項)
 従来の取扱いでは、繰延税金資産及び繰延税金負債は、これらに関連した資産・負債の分類に基づいて、繰延税金資産については流動資産又は投資その他の資産として、繰延税金負債については流動負債又は固定負債として表示しなければならないとされていた。
 税効果会計基準一部改正においては、繰延税金資産は投資その他の資産の区分に表示し、繰延税金負債は固定負債の区分に表示することとされている。

 →注記事項
 (1) 評価性引当額の内訳に関する情報(税効果会計基準一部改正第4項)
 ① 評価性引当額の内訳に関する数値情報
 財務諸表利用者による税負担率の予測及び繰延税金資産の回収可能性に関する不確実性の評価に資するように、評価性引当額の内訳に関する数値情報として、繰延税金資産の発生原因別の主な内訳(以下「発生原因別の注記」という。)として税務上の繰越欠損金を記載している場合であって、当該税務上の繰越欠損金の額が重要であるときは、これまで発生原因別の注記に示されていた評価性引当額の合計額を、税務上の繰越欠損金に係る評価性引当額と将来減算一時差異等の合計に係る評価性引当額に区分して記載することとされている。

 ② 評価性引当額の内訳に関する定性的な情報
 財務諸表利用者が評価性引当額の内容を理解し、税負担率に影響が生じている原因を分析することに資するように、評価性引当額に関する定性的な情報として、評価性引当額(合計額)に重要な変動が生じている場合、当該変動の主な内容を記載することとされている。

 (2) 税務上の繰越欠損金に関する情報(税効果会計基準一部改正第5項)
 ① 税務上の繰越欠損金に関する繰越期限別の数値情報
 財務諸表利用者による税負担率の予測に資するように、発生原因別の注記として税務上の繰越欠損金を記載している場合であって、当該税務上の繰越欠損金の額が重要であるときは、税務上の繰越欠損金に関する数値情報として、繰越期限別に次の数値を記載することとされている。
 ・ 税務上の繰越欠損金の額に納税主体ごとの法定実効税率を乗じた額(発生原因別の注記に記載されている額)
 ・ 税務上の繰越欠損金に係る評価性引当額
 ・ 税務上の繰越欠損金に係る繰延税金資産の額

 ②税務上の繰越欠損金に関する定性的な情報
 税務上の繰越欠損金に関する数値情報が繰越期限別に開示されても、税務上の繰越欠損金に係る重要な繰延税金資産を計上している場合、財務諸表利用者が当該繰延税金資産の回収可能性に関する不確実性を評価できないため、当該不確実性の評価に資するように、税務上の繰越欠損金に関する定性的な情報として、税務上の繰越欠損金に係る重要な繰延税金資産を回収可能と判断した主な理由を記載することとされている。

 (3) 連結財務諸表を作成している場合の個別財務諸表における注記事項(税効果会計基準一部改正第4項及び第5項)
 財務諸表利用者は、税効果会計に関する注記事項を利用し分析を行う場合、連結財務諸表における注記事項については、税制の異なる複数の連結会社の情報が集計され、理解が相当程度困難であることから、個別財務諸表における注記事項を参考として分析を行っているものと考えられる。
 税効果会計基準一部改正では、評価性引当額の内訳に関する情報及び税務上の繰越欠損金に関する情報を連結財務諸表における注記事項に追加しており、それにより連結財務諸表に計上されている繰延税金資産や評価性引当額の内容について財務諸表利用者における理解が深まると考えられるが、コストと便益の比較の観点から、個別財務諸表においてもこれらの注記事項を追加すべきかどうかについて論点となった。
 この論点に関して、企業の業績が悪化して税務上の欠損金が生じた場合、個別財務諸表の重要性が相対的に高まると考えられるが、次の事項については、財務諸表提出会社の個別財務諸表において、従来から税効果会計基準に定められている注記事項及び財務情報以外についての開示等から理解し得る部分も少なくないことから、財務諸表利用者の分析において、連結財務諸表における注記事項の理解に重要な影響が生じることは比較的限定的であると考えられるため、連結財務諸表を作成している場合に個別財務諸表において当該注記事項の記載を要しないこととされている。

 ・評価性引当額の合計額に重要な変動が生じている場合の主な変動内容(上記(1)②参照)
 個別財務諸表における評価性引当額は回収可能性適用指針に従って計上されていることから、評価性引当額の合計額に重要な変動が生じている場合の主な内容は、発生原因別の注記においてスケジューリング可能なものか不能なものかを推測することによりある程度理解し得ることが少なくないと考えられる。

 ・税務上の繰越欠損金に関する繰越期限別の数値情報(上記(2)①参照)
 税務上の繰越欠損金に係る評価性引当額が記載されている場合、税務上の繰越欠損金に係る繰延税金資産の額を算定することができる。また、我が国の税法に基づくため、個別財務諸表における発生原因別の注記の推移や財務情報以外における一定期間の業績推移の開示により、重要な税務上の欠損金が生じた時期が特定できれば、どの時期に繰越期限となるかについて、理解し得ることがあると考えられる。

 ・税務上の繰越欠損金に係る重要な繰延税金資産を計上している場合、当該繰延税金資産を回収可能と判断した主な理由(上記(2)②参照)
 税務上の繰越欠損金に係る重要な繰延税金資産を回収可能と判断した主な理由については、財務諸表提出会社においては個別財務諸表が開示されていることに加えて、子会社に比べると財務情報以外についての開示も比較的多く、将来の収益力について開示されていることもあるため、これらの情報と併せて分析することにより、理解し得ることが少なくないと考えられる。

 一方で、評価性引当額の内訳に関する数値情報については、財務諸表提出会社の個別財務諸表において、従来から税効果会計基準に定められている注記事項及び財務情報以外についての開示等から推測することは困難であると考えられるため、個別財務諸表において税務上の繰越欠損金に係る評価性引当額と将来減算一時差異等に係る評価性引当額の情報を開示することが適当と考えられる。
 したがって、税効果会計基準一部改正では、連結財務諸表を作成している場合、個別財務諸表における税効果会計に関する注記事項については、評価性引当額の内訳に関する数値情報のみを追加することとされている。


■適用時期等
 税効果会計基準一部改正、税効果適用指針、回収可能性適用指針及び中間税効果適用指針の適用時期等について、次のように取り扱うこととされている。

項目 適用時期 適用初年度に関する取扱い
表示の取扱い
(税効果会計基準一部改正)
平成30年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首から適用する。
ただし、平成30年3月31日以後最初に終了する連結会計年度及び事業年度の年度末に係る連結財務諸表及び個別財務諸表から適用することができる。
・表示方法の変更として取り扱う。
・表示する過去の財務諸表について、新たな表示方法に従い組替えを行う。
注記事項の取扱い
(税効果会計基準一部改正)
・表示方法の変更として取り扱う。
ただし、税効果会計基準一部改正案により追加した注記事項については適用初年度の比較情報に記載しないことができる。
会計処理の取扱い(個別財務諸表における子会社株式等に係る将来加算一時差異の取扱い(税効果適用指針第8項(2))) 平成30年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首から適用する。 (税効果適用指針第8項(2)を適用することによりこれまでの会計処理と異なることとなる場合)
・会計基準等の改正に伴う会計方針の変更として取り扱う。
・新たな会計方針を過去のすべての期間に遡及適用する。
会計処理の取扱い((分類1)に該当する企業における繰延税金資産の回収可能性に関する取扱い(回収可能性適用指針第18項)) 平成30年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首から適用する。 (回収可能性適用指針第18項を適用することによりこれまでの会計処理と異なることとなる場合)
・会計基準等の改正に伴う会計方針の変更として取り扱う。
・新たな会計方針を過去のすべての期間に遡及適用する。
中間税効果適用指針 平成30年4月1日以後開始する中間連結会計期間及び中間会計期間の期首から適用する。 ・会計基準等の改正に伴う会計方針の変更として取り扱わない。

 

詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)及び(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2018.02.16】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成30年2月16日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
 ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表しており、2月16日付で改訂されたものである。

前回公表(平成30年1月12日)からの主な改訂点
・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)(1) 税効果会計に関する指針」の(検討状況及び今後の計画)において、これまでの企業会計基準及び企業会計基準適用指針の公表により、JICPAからASBJへの移管は終了している旨、今後、検討すべき論点が他に存在するかどうかの検討を行う旨が追記されている。
・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)(4) マイナス金利に関連する会計上の論点への対応」の(検討状況及び今後の計画)において、平成30年2月7日にコメントを締め切り、今後、公開草案に寄せられたコメントへの対応を検討することを予定している旨、最終基準化の目標時期(平成30年3月)が追記されている。
・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)(5) 仮想通貨に係る会計上の取扱いに関する指針」の(検討状況及び今後の計画)において、平成30年2月6日にコメントを締め切り、今後、公開草案に寄せられたコメントへの対応を検討することを予定している旨、最終基準化の目標時期(平成30年3月)が追記されている。
・「I. 日本基準3.今後、開発に着手するか否を判断するもの (1)金融商品に関する会計基準」の(今後の計画)において、平成30年1月より検討を開始しており、基準開発に着手するか否かを決定する前の段階で、適用上の課題とプロジェクトの進め方に関する意見募集を行う旨、当該意見募集文書の公表目標時期(平成30年上期中(6月まで))が追記されている。
・「I. 日本基準3.今後、開発に着手するか否を判断するもの (2)公正価値測定に関する会計基準」の(今後の計画)において、適用に関する実務上の懸念の把握や国際的な会計基準と整合性を図ることに対する必要性に関する検討を行い、その後、我が国における会計基準の改訂に向けた検討に着手するか否かを決定する旨、目標時期は特に定めていない旨が追記されている。


「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の概要
以下の会計基準に関する主な内容、検討状況及び今後の計画がまとめられている。

I. 日本基準
1. 開発中の会計基準
収益認識に関する会計基準

2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 税効果会計に関する指針
(2) 一括取得型による自社株式取得取引に係る会計処理に関する指針
(3) 実務対応報告第18号の見直し
(4) マイナス金利に関連する会計上の論点への対応
(5) 仮想通貨に係る会計上の取扱いに関する指針
(6) 「企業結合に関する会計基準」に係る条件付取得対価の取扱い
(7) 子会社株式及び関連会社株式の減損とのれんの減損の関係

3. 今後、開発に着手するか否かを判断するもの
(1) 金融商品に関する会計基準
(2) 公正価値測定に関する会計基準
(3) リースに関する会計基準

4. その他の日本基準の開発に関する事項(適用後レビュー)
開示に関する適用後レビューの実施

II. 修正国際基準


詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2018.01.26】金融庁:「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正案に対するパブリックコメントの結果等について

 金融庁は平成30年1月26日、「企業内容等の開示に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令」を公布・施行するとともに、平成29年10月24日に公表された「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正案に対するパブリックコメントの概要及びコメントに対する金融庁の考え方を公表した。

 

<改正の概要>

(1) 金融審議会「ディスクロージャーワーキング・グループ」報告の提言を踏まえた改正

 【企業内容等開示府令、特定有価証券開示府令等】

 

○開示内容の共通化・合理化

 

・有価証券報告書及び事業報告における大株主の状況に係る記載の共通化

 有価証券報告書等の「大株主の状況」における株式所有割合の算定の基礎となる発行済株式について、議決権に着目している事業報告と同様に自己株式を控除することとし、両者の記載内容を共通化する。

 

・新株予約権等の記載の合理化

 「新株予約権等の状況」、「ライツプランの内容」及び「ストックオプション制度の内容」の項目を「新株予約権等の状況」に統合する。この際、現行様式の表を撤廃し、企業の判断により過去発行分を一覧表形式で記載することを可能とする。

 また、ストックオプションについては、財務諸表注記(日本基準の場合)で記載されている場合、当該記載の参照を可能とする。

 さらに、「新株予約権等の状況」については、事業年度末及び有価証券報告書提出日の前月末現在の記載を求めているところ、事業年度末の情報から変更がなければ、後者については変更ない旨の記載のみでよいこととする。

 

・株主総会日程の柔軟化のための開示の見直し

 有価証券報告書における「大株主の状況」等の記載時点を、事業年度末から、原則として議決権行使基準日へ変更する。

 

 

○非財務情報の開示充実(「財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に係る記載の統合と対話に資する内容の充実)

 

 「業績等の概要」及び「生産、受注及び販売の状況」を「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に統合した上で、記載内容の整理を行う。

 併せて、経営成績等の状況の分析・検討の記載を充実させる観点から、以下の2点についての記載を求めることとする。

 ア)事業全体及びセグメント別の経営成績等に重要な影響を与えた要因について経営者の視点による認識及び分析

 イ)経営者が経営方針・経営戦略等の中長期的な目標に照らして経営成績等をどのように分析・評価しているか

 

 (2) 追加型投資信託に係る有価証券届出書の翌日効力発生手続の見直し

  【特定有価証券開示ガイドライン及び電子開示手続等ガイドライン】

追加型の投資信託に係る有価証券届出書の翌日効力発生のための手続における提出者からの申出を不要とする。

 

 (1)に係る内閣府令は、平成30年1月26日付で公布・施行され(一部、平成30年4月1日施行)、ガイドラインについても平成30年1月26日より適用となる。なお、改正後の規定は、平成30年3月31日以降に終了する事業年度を最近事業年度とする有価証券届出書及び当事業年度に係る有価証券報告書から適用される。

 (2)に係るガイドラインは、平成30年2月1日より適用となる。

 

詳細については、金融庁のウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

 

以上

 

【2018.01.12】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成30年1月12日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
 ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表しており、1月12日付で改訂されたものである。

前回公表(平成29年12月7日)からの主な改訂点
・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)(1) 税効果会計に関する指針」の(検討状況及び今後の計画)において、公開草案の公表目標時期が「平成30年1月まで」から「平成30年2月まで」に変更されている。
・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)(3) 実務対応報告第18号の見直し」の(検討状況及び今後の計画)において、公開草案の公表目標時期(平成30年3月)が追記されている。
・「I. 日本基準3.今後、開発に着手するか否を判断するもの 」に「(2)リースに関する会計基準」が追加され、国際的な会計基準と整合性を図ることに対する必要性及び懸念に関する検討を行い、その後、我が国における会計基準の改訂に向けた検討に着手するか否かの検討を行うこととされている。
・「I. 日本基準4. その他の日本基準の開発に関する事項(適用後レビュー) 開示に関する適用後レビューの実施」の(主な内容)において、「開示に関する適用後レビューの実施計画」を作成し、平成29年12月26日に適正手続監督委員会に報告している旨が追記されている。
・「Ⅱ. 修正国際基準」の(検討状況及び今後の計画)において、平成29年10月31日に公表した修正国際基準公開草案第5号「『修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)』の改正案」について、平成30年1月4日にコメントを締め切っており、今後、公開草案に寄せられたコメントへの対応を検討することを予定している旨が追記されている。

 

「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の概要
以下の会計基準に関する主な内容、検討状況及び今後の計画がまとめられている。

I. 日本基準
1. 開発中の会計基準
収益認識に関する会計基準

2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 税効果会計に関する指針
(2) 一括取得型による自社株式取得取引に係る会計処理に関する指針
(3) 実務対応報告第18号の見直し
(4) マイナス金利に関連する会計上の論点への対応
(5) 仮想通貨に係る会計上の取扱いに関する指針
(6) 「企業結合に関する会計基準」に係る条件付取得対価の取扱い
(7) 子会社株式及び関連会社株式の減損とのれんの減損の関係

3. 今後、開発に着手するか否かを判断するもの
(1) 金融商品及び公正価値測定に関する会計基準
(2) リースに関する会計基準

4. その他の日本基準の開発に関する事項(適用後レビュー)
開示に関する適用後レビューの実施

II. 修正国際基準


詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2018.01.12】ASBJ:実務対応報告第36号「従業員等に対して権利確定条件付き有償新株予約権を付与する取引に関する取扱い」等の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成30 年1月12日に実務対応報告第36号「従業員等に対して権利確定条件付き有償新株予約権を付与する取引に関する取扱い」等を公表した。
 近年、企業がその従業員等に対して新株予約権を付与する場合に、当該新株予約権の付与に伴い当該従業員等が一定の額の金銭を企業に払い込む取引が見られている。当該取引に関する会計処理の取扱いは必ずしも明確ではなかったことを受けて、ASBJでは、当該新株予約権を発行する企業の会計処理について審議を行ってきた。
 今般、平成30年1月11日開催の第376 回企業会計基準委員において、以下の実務対応報告等の公表が承認されことを受け、公表することとしたものとされている。
 ・実務対応報告第36号
「従業員等に対して権利確定条件付き有償新株予約権を付与する取引に関する取扱い」(以下「本実務対応報告」という。)
 ・改正企業会計基準適用指針第17 号
「払込資本を増加させる可能性のある部分を含む複合金融商品に関する会計処理」

<本実務対応報告の概要>
■範 囲(本実務対応報告第2 項)
 本実務対応報告は、企業がその従業員等に対して権利確定条件が付されている新株予約権を付与する場合に、当該新株予約権の付与に伴い当該従業員等が一定の額の金銭を企業に払い込む取引(当該取引において付与される新株予約権を「権利確定条件付き有償新株予約権」という。以下同じ。)を対象とする

■適用する会計基準(本実務対応報告第4 項)
 従業員等に対して本実務対応報告の対象となる権利確定条件付き有償新株予約権を付与する場合、当該権利確定条件付き有償新株予約権は、企業会計基準第8 号「ストック・オプション等に関する会計基準」(以下「ストック・オプション会計基準」という。)第2 項(2)に定めるストック・オプションに該当するものとする。

■会計処理(本実務対応報告第5 項から第8 項)
→従業員等に対して権利確定条件付き有償新株予約権を付与する取引についての会計処理は、基本的にストック・オプション会計基準第4 項から第9 項に準拠した取扱いを定めている。具体的には次のように行う。
権利確定日以前の会計処理
(1) 権利確定条件付き有償新株予約権の付与に伴う従業員等からの払込金額を、純資産の部に新株予約権として計上する(本実務対応報告第5 項(1))。
(2) 各会計期間における費用計上額として、権利確定条件付き有償新株予約権の公正な評価額から払込金額(上記(1)参照)を差し引いた金額のうち、対象勤務期間を基礎とする方法その他の合理的な方法に基づき当期に発生したと認められる額を算定する。当該権利確定条件付き有償新株予約権の公正な評価額は、公正な評価単価に権利確定条件付き有償新株予約権数を乗じて算定する(本実務対応報告第5 項(3))
(3) 権利確定条件付き有償新株予約権の公正な評価単価は付与日において算定し、ストック・オプション会計基準第10 項(1)に定める条件変更の場合を除き見直さない(本実務対応報告第5 項(4)①)。
(4) 権利確定条件付き有償新株予約権数の算定及びその見直しによる会計処理は、次のとおり行う(本実務対応報告第5 項(5))。
① 権利確定条件付き有償新株予約権数は、付与日において、付与された権利確定条件付き有償新株予約権数(以下「付与数」という。)から、権利不確定による失効の見積数を控除して算定する。
② 付与日から権利確定日の直前までの間に、権利不確定による失効の見積数に重要な変動が生じた場合、これに伴い権利確定条件付き有償新株予約権数を見直す。見直し後の権利確定条件付き有償新株予約権数に基づく権利確定条件付き有償新株予約権の公正な評価額から払込金額(上記(1)参照)を差し引いた金額のうち合理的な方法に基づき見直しを行った期までに発生したと認められる額(上記(2)参照)と、これまでに費用計上した額との差額を、見直しを行った期の損益として計上する。
③ 権利確定日には、権利確定条件付き有償新株予約権数を権利の確定した権利確定条件付き有償新株予約権数に修正する。修正後の権利確定条件付き有償新株予約権数に基づく権利確定条件付き有償新株予約権の公正な評価額から払込金額(上記(1)参照)を差し引いた金額と、これまでに費用計上した額との差額を、権利確定日の属する期の損益として計上する。
(5) 新株予約権として計上した払込金額(上記(1)参照)は、権利不確定による失効に対応する部分を利益として計上する(本実務対応報告第5 項(6))。

権利確定日後の会計処理
(6) 権利確定条件付き有償新株予約権が権利行使され、これに対して新株を発行した場合、新株予約権として計上した額のうち、当該権利行使に対応する部分を払込資本に振り替える(本実務対応報告第6 項(1))。
(7) 権利不行使による失効が生じた場合、新株予約権として計上した額のうち、当該失効に対応する部分を利益として計上する。この会計処理は、当該失効が確定した期に行う(本実務対応報告第6 項(2))。

→本実務対応報告に定めのないその他の会計処理については、ストック・オプション会計基準及び企業会計基準適用指針第11 号「ストック・オプション等に関する会計基準の適用指針」(以下「ストック・オプション適用指針」という。)の定めに従う(本実務対応報告第8 項)。

■開示(本実務対応報告第9項)
 従業員等に対して権利確定条件付き有償新株予約権を付与する取引に関する注記は、ストック・オプション会計基準第16 項及びストック・オプション適用指針第24 項から第35 項に従って行う。

■適用時期等(本実務対応報告第10 項)
 本実務対応報告の適用時期等に関する取扱いは、次のとおりとする。
(1) 本実務対応報告は、平成30年4月1日以後適用する。ただし、本実務対応報告の公表日以後適用することができる。
(2) 上記(1)の定めにかかわらず、本実務対応報告の適用日より前に従業員等に対して権利確定条件付き有償新株予約権を付与した取引については、本実務対応報告の会計処理によらず、従来採用していた会計処理を継続することができる。この場合、本実務対応報告第9項の定めに代えて当該取引について次の事項を注記する。
① 権利確定条件付き有償新株予約権の概要(各会計期間において存在した権利確定条件付き有償新株予約権の内容、規模(付与数等)及びその変動状況(行使数や失効数等))。ただし、付与日における公正な評価単価については、記載を要しない。
② 採用している会計処理の概要
(3) 本実務対応報告の適用初年度において、これまでの会計処理と異なることとなる場合及び上記(2)を適用し従来採用していた会計処理を継続する場合、会計基準等の改正に伴う会計方針の変更として取り扱う。

詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

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