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会計・監査の最新情報 - 2019年

有限責任監査法人トーマツの「新しい公表」のページです。企業会計基準委員会(ASBJ)や日本公認会計士協会(JICPA)等からの新しい公表をお伝えします。

【2019.7.4】JICPA:会計制度委員会報告第14号「金融商品会計に関する実務指針」、金融商品会計に関するQ&A及び同4号「外貨建取引等の会計処理に関する実務指針」の改正について

 日本公認会計士協会(JICPA)は、2019年7月4日に、会計制度委員会報告第14号「金融商品会計に関する実務指針」(以下「金融商品会計実務指針」という。)、金融商品会計に関するQ&A(以下「金融商品会計Q&A」という。)及び同4号「外貨建取引等の会計処理に関する実務指針」(以下「外貨建取引等実務指針」という。)を公表するとともに、2019年1月18日に公表された公開草案に寄せられたコメントの書面とコメントに対するJICPAの対応を公表した。
 

1.改正の背景
 企業会計基準委員会(ASBJ)において、主に金融商品の時価の算定に関するガイダンス及び開示に関して、国際的な会計基準との整合性を図るための検討が行われ、その結果、ASBJからJICPAに対し、関連する会計制度委員会報告等として、外貨建取引等実務指針、金融商品会計実務指針及び金融商品会計Q&Aの改正の検討の依頼があった。
本改正は、JICPAによる検討の結果、金融商品会計実務指針等の改正を行うものとされている。

2.改正内容
 金融商品会計実務指針等の主な改正内容は、以下のとおりとされている。
(1) 時価の算定に関する取扱い
 金融商品の時価の算定に関する取扱いについては、ASBJが公表した時価算定会計基準
で定めることとされたため、金融商品会計実務指針等における定めは削除することとされている。
(2) その他有価証券の決算時の時価としての期末前1か月の市場価格の平均に基づいて算定された価額の取扱い
 時価の定義の変更に伴い、金融商品会計基準におけるその他有価証券の期末の貸借対照表価額に期末前1か月の市場価格の平均に基づいて算定された価額を用いることができる定めについては、その平均価額が改正された時価の定義を満たさないことから削除されている。これに併せ、金融商品会計実務指針においても、同様の規定を削除することとされている。ただし、その他有価証券の減損を行うか否かの判断については、期末前1か月の市場価格の平均に基づいて算定された価額を用いることができる実務上の取扱いを継続することとされている。なお、この場合であっても、減損損失の算定には期末日の時価を用いることとされている。
また、上記の取扱いに併せ、外貨建取引等実務指針において時価として期末前1か月の市場価格の平均に基づいて算定された価額を用いる場合の換算についての取扱いも削除することとされている。

(3) 時価を把握することが極めて困難と認められる有価証券等の取扱い
 時価算定会計基準において、時価を把握することが極めて困難な場合は想定されないため、当該取扱いを削除することとされている。ただし、改正金融商品会計基準にて、市場価格のない株式等に関しては、たとえ何らかの方式により価額の算定が可能としても、それを時価とはしないとする従来の考え方を踏襲することとされている。

3.適用について
 改正金融商品会計基準を適用する連結会計年度及び事業年度から適用することとされている。


詳細については、JICPAのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

 
 

【2019.7.4】ASBJ:企業会計基準第30号 「時価の算定に関する会計基準」等の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、2019年7月4日に、企業会計基準第30号「時価の算定に関する会計基準」等を公表した。

 我が国においては、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」等において、時価(公正な評価額)の算定が求められているものの、これまで算定方法に関する詳細なガイダンスは定められていなかった。一方、国際会計基準審議会(IASB)及び米国財務会計基準審議会(FASB)は、公正価値測定についてほぼ同じ内容の詳細なガイダンスを定めている(国際財務報告基準(IFRS)においてはIFRS 第13号「公正価値測定」、米国会計基準においてはAccounting Standards Codification(FASB による会計基準のコード化体系)のTopic 820「公正価値測定」)。これらの国際的な会計基準の定めとの比較可能性を向上させるために、2016年8月にASBJが公表した中期運営方針において、日本基準を国際的に整合性のあるものとするための取組みに関する検討課題の1つとして時価に関するガイダンス及び開示が取り上げられていた。
これらの状況を踏まえ、ASBJは、2018年3月に開催された第381回企業会計基準委員会において、主に金融商品の時価に関するガイダンス及び開示に関して、国際的な会計基準との整合性を図る取組みに着手する旨を決定し、検討を重ねてきた。
今般、2019年6月27日開催の第411回企業会計基準委員会において、以下の企業会計基準及び企業会計基準適用指針(以下合わせて「本会計基準等」という。)の公表が承認されたことを受け、公表することとしたものとされている。

•企業会計基準第30号
「時価の算定に関する会計基準」
•改正企業会計基準第9号
「棚卸資産の評価に関する会計基準」
•改正企業会計基準第10号
「金融商品に関する会計基準」
•企業会計基準適用指針第31号
「時価の算定に関する会計基準の適用指針」
•改正企業会計基準適用指針第14号
「四半期財務諸表に関する会計基準の適用指針」
•改正企業会計基準適用指針第19号
「金融商品の時価等の開示に関する適用指針」

 なお、時価算定会計基準、時価算定適用指針及び金融商品会計基準は、以下のJICPAの実務指針等にも影響するため、ASBJで検討の上、JICPAに改正を依頼しており、当該依頼を踏まえ、本日、JICPAより、以下の実務指針等の改正が公表されている。
・日本公認会計士協会 会計制度委員会報告第4 号
「外貨建取引等の会計処理に関する実務指針」
・ 日本公認会計士協会 会計制度委員会報告第14 号
「金融商品会計に関する実務指針」
・日本公認会計士協会 会計制度委員会
「金融商品会計に関するQ&A」

 

<本会計基準等の概要>

■開発にあたっての基本的な方針(時価算定会計基準第24 項及び第25 項)

■範囲(時価算定会計基準第3 項、第26 項から第28 項)

■時価の定義(時価算定会計基準第5 項及び第31 項、金融商品会計基準第18 項)

■時価の算定単位(時価算定会計基準第6 項及び第7 項)

■時価の算定方法(時価算定会計基準第8 項から第15 項)

■その他の取扱い(時価算定適用指針第24 項)

■市場価格のない株式等の取扱い(金融商品会計基準第19 項及び第81-2 項、金融商品時価開示適用指針第5項)

■開 示(金融商品会計基準第40-2 項、金融商品時価開示適用指針第5-2 項、四半期適用指針第80 項)

■適用時期及び経過措置(時価算定会計基準第16 項から第20 項、時価算定適用指針第25 項から第27 項等)

■設例(時価算定適用指針[設例1]から[設例8])
詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

 
 

【2019.7.4】ASBJ: 「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、2019年7月4日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表しており、7月4日付で改訂されたものである。

前回公表(2019年4月15日)からの主な改訂点
・「I. 日本基準1. 開発中の会計基準(2) 公正価値測定に関するガイダンス及び開示」の(主な内容)において、2019年7月4日に、企業会計基準第30 号「時価の算定に関する会計基準」等が公表された旨、(検討状況及び今後の計画)において、投資信託の時価の算定に関して、会計基準公表後概ね1 年をかけて検討を行い、検討後、その取扱いを改正することを予定している旨、また、貸借対照表に持分相当額を純額で計上する組合等への出資の時価の注記についても、投資信託の取扱いを改正する際に取扱いを明らかにすることを予定している旨が追記されている。
・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)」の項目から「(3) 実務対応報告第18号」が削除されている。。


「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の概要
以下の会計基準に関する主な内容、検討状況及び今後の計画がまとめられている。

I. 日本基準
1. 開発中の会計基準
(1) 収益認識に関する会計基準
(2) 公正価値測定に関するガイダンス及び開示
(3) リースに関する会計基準
(4) 「見積りの不確実性の発生要因」及び「関連する会計基準等の定めが明らかでない場合に採用した会計処理の原則及び手続」に関する開示
(5) 財務諸表を継続企業の前提に基づき作成することが適切であるかどうかの判断規準の作成

2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 税効果会計に関する指針
(2) 子会社株式及び関連会社株式の減損とのれんの減損の関係
(3) 金利指標改革に起因する会計上の問題

3. 今後、開発に着手するか否かを判断するもの
(1) 金融商品に関する会計基準

4. その他の日本基準の開発に関する事項(適用後レビュー)
開示に関する適用後レビューの実施

II. 修正国際基準

(参考)

 詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

 

 
 

【2019.6.28】ASBJ: 改正実務対応報告第18号 「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い」の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、2019年6月28日に、改正実務対応報告第18号「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い」を公表するとともに、2019年3月25日に公表された実務対応報告公開草案第57号(実務対応報告第18号の改正案)「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い(案)」に対する主なコメントの概要とそれらに対するASBJの対応を公表した。

 ASBJでは、実務対応報告第18号「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い」(以下「実務対応報告第18号」という。)における、国際財務報告基準第16号「リース」(以下「IFRS 第16号「リース」」という。)及び米国会計基準会計基準更新書第2016-02 号「リース(Topic 842)」(以下「ASU 第2016-02 号「リース」」という。)の取扱いを検討してきた。
今般、2019 年6 月27 日開催の第411 回企業会計基準委員会において、標記の改正実務対応報告第18号「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い」(以下「本実務対応報告」という。)の公表が承認されたことを受け、公表することとしたものとされている。

<本実務対応報告の概要>

■IFRS 第16 号「リース」及びASU 第2016-02 号「リース」の取扱い
本実務対応報告では、IFRS 第16号「リース」及びASU 第2016-02 号「リース」を対象に、修正項目として追加する項目の有無について検討が行われた。
審議においては、「本実務対応報告の考え方」に基づき、これらの会計基準の基本的な考え方が我が国の会計基準に共通する考え方と乖離するか否かの観点から検討が行われた結果、新たな修正項目の追加は行わないこととされている。

■適用時期
 本実務対応報告は、公表日以後適用することとされている。

詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)(こちら)を参照いただきたい。
 

 
 

【2019.5.27】JICPA:会計制度委員会研究報告第15号「インセンティブ報酬の会計処理に関する研究報告」及び「公開草案に対するコメントの概要及び対応」の公表について

 日本公認会計士協会(JICPA)は、2019年5 月27日に、会計制度委員会研究報告第15号「インセンティブ報酬の会計処理に関する研究報告」を公表するとともに、2018年12月14日に公表した会計制度委員会研究報告「インセンティブ報酬の会計処理に関する研究報告」(公開草案)について「公開草案に対するコメントの概要及び対応」を公表した。

 

 本研究報告は、多くのインセンティブ報酬スキームにおける会計処理が会計基準等で明らかにされていない現状を踏まえ、インセンティブ報酬に係る会計上の取扱い等について検討を行い、当協会における調査・研究の結果及び現時点における考えを取りまとめたものとされている。

 なお、本研究報告において示されている会計処理等は、現時点における調査・研究の成果を踏まえた考察であり、飽くまでも現時点における一つの考え方を示したにすぎず、したがって、本研究報告は、実務上の指針として位置付けられるものではなく、また、実務を拘束するものでもないとされている。

 本研究報告は、本文と付録から構成され、本文については、現行の会計基準で定められている事項の概要を記載した上で、インセンティブ報酬に関する会計上の主要な論点について考察が行われている。

 付録においては、インセンティブ報酬の一般的なスキームについて、スキーム別に考察が行われている。具体的には、各報酬制度について、スキームの概要及び税務上の取扱いの概要を記載するとともに、会計処理の背景や具体的な実務上の論点について考察が加えられている。

詳細については、JICPAのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

 

 
 

【2019.05.27】JICPA:会計制度委員会研究報告第16号「偶発事象の会計処理及び開示に関する研究報告」及び「公開草案に対するコメントの概要及び対応」の公表について

 日本公認会計士協会(JICPA)は、2019年5 月27日に、会計制度委員会研究報告第16「偶発事象の会計処理及び開示に関する研究報告」を公表するとともに、2018年12月14日に公表した会計制度委員会研究報告「偶発事象の会計処理及び開示に関する研究報告」(公開草案)について「公開草案に対するコメントの概要及び対応」を公表した。

 

 本研究報告は、企業活動の複雑化に伴い、企業が責任や損失負担を求められる可能性が増加して いる現状を踏まえ、偶発事象に関する会計上の取扱いの考察や偶発事象の開示又は認識時点の適時性に関する検討を行い、当協会における調査・研究の結果及び現時点における考えを取りまとめたものとされている。

 なお、本研究報告において示されている考察は、現時点における調査・研究の成果を踏まえた考察であり、飽くまでも現時点における一つの考え方を示したにすぎず、したがって、本研究報告は、実務上の指針として位置付けられるものではなく、また、実務を拘束するものでもないとされている。

詳細については、JICPAのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

 
 

【2019.04.15】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、2019年4月15日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
 ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表しており、4月15日付で改訂されたものである。

前回公表(2019年3月25日)からの主な改訂点
・「I. 日本基準1. 開発中の会計基準(1)収益認識に関する会計基準」の(検討状況及び今後の計画)において、収益に関する表示科目や注記事項の定めについて、公開草案の公表の目標時期(2019年9月)が追記されている。
・「I. 日本基準1. 開発中の会計基準(2) 公正価値測定に関するガイダンス及び開示」の(検討状況及び今後の計画)において、2019 年4 月5 日に公開草案に対するコメントを締め切り、現在、公開草案に寄せられたコメントへの対応を検討している旨、2019 年6 月に最終基準化することを目標としている旨が追記されている。
・「I. 日本基準1. 開発中の会計基準」の項目に「(5) 財務諸表を継続企業の前提に基づき作成することが適切であるかどうかの判断規準の作成」が追加され、(主な内容)として、「財務諸表を継続企業の前提に基づき作成することが適切であるかどうかの判断規準の作成」について、基準諮問会議からの提言に基づき検討することを予定している旨、(検討状況及び今後の計画)として、開発の目標時期は特に定めていない旨が記載されている。
・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)」の項目に「(4) 金利指標改革に起因する会計上の問題」が追加され、(主な内容)として、「金利指標改革に起因する会計上の問題」について、基準諮問会議からの提言に基づき、基準開発の要否も含めて適時に検討を行うことを予定している旨、(検討状況及び今後の計画)として、国際的な会計基準の動向や制度改正の状況を踏まえて、今後、適時に検討を開始する旨が記載されている。。


「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の概要
以下の会計基準に関する主な内容、検討状況及び今後の計画がまとめられている。

I. 日本基準
1. 開発中の会計基準
(1) 収益認識に関する会計基準
(2) 公正価値測定に関するガイダンス及び開示
(3) リースに関する会計基準
(4) 「見積りの不確実性の発生要因」及び「関連する会計基準等の定めが明らかでない場合に採用した会計処理の原則及び手続」に関する開示
(5) 財務諸表を継続企業の前提に基づき作成することが適切であるかどうかの判断規準の作成

2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 税効果会計に関する指針
(2) 子会社株式及び関連会社株式の減損とのれんの減損の関係
(3) 実務対応報告第18号
(4) 金利指標改革に起因する会計上の問題

3. 今後、開発に着手するか否かを判断するもの
(1) 金融商品に関する会計基準

4. その他の日本基準の開発に関する事項(適用後レビュー)
開示に関する適用後レビューの実施

II. 修正国際基準

(参考)

詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

 

 
 

【2019.03.25】ASBJ:実務対応報告公開草案第57号(実務対応報告第18号の改正案)「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い(案)」の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、2019年3月25日に、実務対応報告公開草案第57号(実務対応報告第18号の改正案)「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い(案)」を公表した。

 ASBJでは、実務対応報告第18号「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い」 (以下「実務対応報告第18号」という。)における、国際財務報告基準第16号「リース」(以下「IFRS第16号「リース」」という。)及び米国会計基準会計基準更新書第2016-02号「リース(Topic 842)」(以下「ASU第2016-02号「リース」」という。)の取扱いを検討してきた。
今般、2019年3月22日開催の第405回企業会計基準委員会において、標記の「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い(案)」(以下「本公開草案」という。)の公表が承認されたことを受け、広くコメントを募集することを目的として公表することとしたものとされている。

<本公開草案の概要>
■IFRS第16号「リース」及びASU第2016-02号「リース」の取扱い
本公開草案では、IFRS第16号「リース」及びASU第2016-02号「リース」を対象に、修正項目として追加する項目の有無について検討が行われた。
審議においては、「本実務対応報告の考え方」に基づき、これらの会計基準の基本的な考え方が我が国の会計基準に共通する考え方と乖離するか否かの観点から検討が行われた結果、新たな修正項目の追加は行わないことが提案されている。

■適用時期
本公開草案では、実務対応報告第18号の改正案は、公表日以後適用することが提案されている。

 なお、コメント期限は2019年5月27日(月)までとされている。
詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

[1] 実務対応報告第18号においては、当面の取扱いにおいて示した項目以外についても明らかに合理的でないかどうかを判断し、明らかに合理的でないと認められる場合には、連結決算手続上で修正を行う必要があるとされている。したがって、例えば、IFRSや米国会計基準において定めのない会計処理(ICO等)については、明らかに合理的でないかどうかを判断する必要があることに留意する。

 
 

【2019.03.25】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、2019年3月25日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
 ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表しており、3月25日付で改訂されたものである。

前回公表(2019年2月25日)からの主な改訂点
・「I. 日本基準1. 開発中の会計基準(1)収益認識に関する会計基準」において、2019年3月より収益に関する表示科目や注記事項の定めについて検討を開始している旨、公開草案の公表の目標時期は時に定めていない旨が追記されている。
・「リースに関する会計基準」が「I. 日本基準3.今後、開発に着手するか否かを判断するもの」から「I. 日本基準1. 開発中の会計基準」の項目に移動され、2019年3月に、すべてのリースについて資産及び負債を認識するリースに関する会計基準の開発に着手することを決定した旨、開発の目標時期は特に定めていない旨が追記されている。
・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)」の項目から「一括取得型による自社株式取得取引に係る会計処理に関する指針」が削除されている。
・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)(3)実務対応報告第18号」において、2019 年3月25日に、実務対応報告公開草案第57号「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い(案)」(コメント期限:2019 年5月27日)が公表された旨が追記されている。
・(参考)として2019年3 月22 日に開催された第405 回企業会計基準委員会において、基準諮問会議からASBJに対して、以下の新規テーマの提言があり、今後、当該提言に関するASBJの対応の検討を行う旨が記載されている。
■財務諸表を継続企業の前提に基づき作成することが適切であるかどうかの判断規準の
作成
■金利指標改革に起因する会計上の問題について


「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の概要
以下の会計基準に関する主な内容、検討状況及び今後の計画がまとめられている。

I. 日本基準
1. 開発中の会計基準
(1) 収益認識に関する会計基準
(2) 公正価値測定に関するガイダンス及び開示
(3) リースに関する会計基準
(4) 「見積りの不確実性の発生要因」及び「関連する会計基準等の定めが明らかでない場合に採用した会計処理の原則及び手続」に関する開示

2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 税効果会計に関する指針
(2) 子会社株式及び関連会社株式の減損とのれんの減損の関係
(3) 実務対応報告第18号

3. 今後、開発に着手するか否かを判断するもの
(1) 金融商品に関する会計基準

4. その他の日本基準の開発に関する事項(適用後レビュー)
開示に関する適用後レビューの実施

II. 修正国際基準

(参考)

詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

 

【2019.03.19】金融庁:有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項及び有価証券報告書レビューの実施について(平成31年度)

 金融庁は平成31年3月19日、「有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項及び有価証券報告書レビューの実施について(平成31年度)」を公表した。

1. 有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項について
平成31年3月期以降の事業年度に係る有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項は以下のとおりとされている。
(1) 新たに適用となる会計制度に係る留意すべき事項
・平成31年1月に施行された「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」による改正
・「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」等の公表を踏まえた財務諸表等規則等の改正

(2) 有価証券報告書レビューの審査結果及び審査結果を踏まえた留意すべき事項
・改正後の内閣府令(改正開示府令)に関連する開示
・引当金、偶発債務等の会計上の見積り項目
・繰延税金資産の回収可能性

2.有価証券報告書レビューの実施について
 平成31年3月期以降の事業年度に係る有価証券報告書のレビューについては、以下の内容で実施することとされている。
(1) 法令改正関係審査
平成31年1月に施行された「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」による改正、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」等の公表を踏まえた財務諸表等規則等の改正について、記載内容を審査することとされている。

(2) 重点テーマ審査
今回(平成31年3月期以降)の重点テーマは、以下のとおりとされている。
【重点テーマ】
・関連当事者に関する開示
・ストック・オプション等に関する会計処理及び開示
・従業員等に信託を通じて自社の株式を交付する取引に関する会計処理及び開示

(3) 情報等活用審査
上記に該当しない場合であっても、適時開示や報道、一般投資家等から提供された情報等を勘案して審査を実施することとされている。

詳細については、金融庁のウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

 

【2019.03.19】金融庁:「記述情報の開示に関する原則」及び「記述情報の開示の好事例集」の公表について

 金融庁は平成31年3月19日、「記述情報の開示に関する原則」及び「記述情報の開示の好事例集」を公表した。

 金融庁では、「金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ報告」(平成30年6月28日公表)における提言を踏まえ、ルールへの形式的な対応にとどまらない開示の充実に向けた企業の取組みを促し、開示の充実を図ることを目的として、「記述情報の開示に関する原則」を策定するとともに、「記述情報の開示の好事例集」として取りまとめ、公表したとされている。

 「記述情報の開示に関する原則」は、企業情報の開示について、開示の考え方、望ましい開示の内容や取り組み方を示すものであり、新たな開示事項を加えるものではないとされている。開示書類の作成・公表に関与する者(例えば、経営者、作成事務担当者、IR 担当者等)には、この原則に沿った開示が実現しているか、自主的な点検を継続することが期待され、また、この原則は、投資家が企業との対話を行う際に利用することも有用と考えられるとされている。
 この原則における〔法令上記載が求められている事項〕の記載は、平成31 年内閣府令第3号(平成31 年1月31 日公布・施行)による改正後の企業内容等の開示に関する内閣府令により記載が求められる事項が示されている。
 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等、経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析、事業等のリスクについての改正後の規定は、平成32 年3 月31 日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書から適用される。ただし、平成31 年3 月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書から改正後の規定に沿った記載をすることも可能とされている。

 「記述情報の開示の好事例集」には、「記述情報の開示に関する原則」に対応する形で、各開示例の良いポイントが示されている。また、「記述情報の開示の好事例集」には、有価証券報告書における開示例に加え、任意の開示書類における開示例のうち、有価証券報告書における開示の参考となりうるものも含められている。これらの開示例を参考に、「記述情報の開示に関する原則」に即した有価証券報告書の開示の充実が図られることを期待するとされている。

 なお、「記述情報の開示の好事例集」は随時更新を行うとともに、必要に応じて、「記述情報の開示に関する原則」に反映していくことにより、開示内容全体のレベルの向上を図ることも予定するとされている。

 

詳細については、金融庁のウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

 

【2019.01.31】金融庁:「企業内容等の開示に関する内閣府令」の改正案に対するパブリックコメントの結果等について

 金融庁は平成31年1月31日、「企業内容等の開示に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令」を公布・施行するとともに、平成30年11月2日に公表された「企業内容等の開示に関する内閣府令」の改正案に対するパブリックコメントの概要及びコメントに対する金融庁の考え方を公表した。

<改正の概要>
平成30年6月に公表された金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ報告において、「財務情報及び記述情報の充実」、「建設的な対話の促進に向けた情報の提供」、「情報の信頼性・適時性の確保に向けた取組」に向けて、適切な制度整備を行うべきとの提言がなされた。
当該提言を踏まえ、有価証券報告書等の記載事項について、以下の改正を行うこととされている。

○財務情報及び記述情報の充実
・経営方針・経営戦略等について、市場の状況、競争優位性、主要製品・サービス、顧客基盤等に関する経営者の認識の説明を含めた記載を求めることとする。
・事業等のリスクについて、顕在化する可能性の程度や時期、リスクの事業へ与える影響の内容、リスクへの対応策の説明を求めることとする。
・会計上の見積りや見積りに用いた仮定について、不確実性の内容やその変動により経営成績に生じる影響等に関する経営者の認識の記載を求めることとする。

○建設的な対話の促進に向けた情報の提供
・役員の報酬について、報酬プログラムの説明(業績連動報酬に関する情報や役職ごとの方針等)、プログラムに基づく報酬実績等の記載を求めることとする。
・政策保有株式について、保有の合理性の検証方法等について開示を求めるとともに、個別開示の対象となる銘柄数を現状の30銘柄から60銘柄に拡大する。

○情報の信頼性・適時性の確保に向けた取組
・監査役会等の活動状況、監査法人による継続監査期間、ネットワークファームに対する監査報酬等の開示を求めることとする。

<公布日等>
本改正に係る内閣府令は、平成31年1月31日付で公布・施行される。
なお、改正後の規定は、以下の通り適用される。
① 平成31年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書等から適用(上記「建設的な対話の促進に向けた情報の提供」欄に記載の項目等)
② 平成32年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書等から適用(上記①以外)
※ ②については平成31年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書等からの適用可。

詳細については、金融庁のウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

なお、(3)情報の信頼性・適時性の確保に向けた取組については、適用時期に留意が必要なため、以下に主な改正点ごとの適用時期を提示する。
例えば、会計監査の状況のうち、提出会社が監査公認会計士等を選定した理由、会社の監査役会等による監査公認会計士等の評価、監査役会が会計監査人の報酬等の同意をした理由は、平成31年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書等から適用となるので、留意が必要である。

(参考)主な改正点と適用時期

適用時期
① 平成31年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書等から適用
② 平成31年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書等から適用
ただし、平成31年3月31日から平成32年3月30日までの間に終了する事業年度に係る有価証券報告書については、附則第9項の読み替えにより、改正前と同様の記載とすることが可能
③ 平成32年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書等から適用
(平成31年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書等からの適用可)
 

【2019.02.25】ASBJ:「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、2019年2月25日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
 ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表しており、2月25日付で改訂されたものである。

前回公表(2019年1月18日)からの主な改訂点
・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)に (4) 「実務対応報告第18号」が追加され、実務対応報告第18 号における、IFRS第16 号「リース」及び米国会計基準会計基準更新書第2016-02 号「リース(Topic842)」の取扱いについて検討を行っている旨、2019年3月に公開草案を公表することを目標として検討が行われている旨が追記されている。

「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の概要
以下の会計基準に関する主な内容、検討状況及び今後の計画がまとめられている。

I. 日本基準
1. 開発中の会計基準
(1) 収益認識に関する会計基準
(2) 公正価値測定に関するガイダンス及び開示
(3) 「見積りの不確実性の発生要因」及び「関連する会計基準等の定めが明らかでない場合に採用した会計処理の原則及び手続」に関する開示

2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 税効果会計に関する指針
(2) 一括取得型による自社株式取得取引に係る会計処理に関する指針
(3) 子会社株式及び関連会社株式の減損とのれんの減損の関係
(4) 実務対応報告第18号

3. 今後、開発に着手するか否かを判断するもの
(1) 金融商品に関する会計基準
(2) リースに関する会計基準

4. その他の日本基準の開発に関する事項(適用後レビュー)
開示に関する適用後レビューの実施

II. 修正国際基準


詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2019.01.17】JICPA「業種別委員会実務指針「総合型確定給付企業年金基金に対する合意された手続業務に関する実務指針」(公開草案)の公表について

 日本公認会計士協会から、平成31年1月17日付で、業種別委員会実務指針「総合型確定給付企業年金基金に対する合意された手続業務に関する実務指針」(公開草案)の公表について
が公表されましたのでお知らせいたします。
 本公開草案は、「確定給付企業年金法施行規則の一部を改正する省令(平成30年厚生労働省令第77号)の施行等に伴う「確定給付企業年金の規約の承認及び認可の基準等について」の一部改正について」(年企発0622第1号平成30年6月22日)の発出により、一部改正された「確定給付企業年金の規約の承認及び認可の基準等について」(平成14年3月29日年企発第0329003号・年運発第0329002号)別紙2の2(4)③イの規定により、一定規模以上の総合型確定給付企業年金基金に対して、公認会計士等による会計監査又は合意された手続の実施が求められることとなったことを受けて、日本公認会計士協会において、会員が総合型確定給付企業年金基金に対して合意された手続業務を実施するにあたり遵守すべき事項について検討を行い、取りまとめたものです。
 本公開草案については、平成31年2月7日まで意見募集がされています。

詳細についてはJICPAのウエブページ(こちら)を参照いただきたい。
 

【2019.01.18】JICPA:「「非営利法人委員会実務指針第38号「公益法人会計基準に関する実務指針」の改正について」(公開草案)の公表について

 日本公認会計士協会から、平成31年1月18日付で、「非営利法人委員会実務指針第38号「公益法人会計基準に関する実務指針」の改正について」(公開草案)の公表についてが公表されましたのでお知らせいたします。
本公開草案は、日本公認会計士協会(非営利法人委員会)が、企業会計基準委員会から公表された「企業会計基準第28号『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(平成30年2月16日)及び内閣府公益認定等委員会から公表された「平成29年度 公益法人の会計に関する諸課題の検討結果について」(平成30年6月15日)に基づき、公益社団・財団法人における会計上の取扱いについての所要の見直しを行い、取りまとめたものです。
本公開草案については、平成31年2月18日まで意見募集がされています。

詳細についてはJICPAのウエブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上


 

【2019.01.18】JICPA:会計制度委員会報告第4号「外貨建取引等の会計処理に関する実務指針」、同14号「金融商品会計に関する実務指針」及び金融商品会計に関するQ&Aの改正について(公開草案)

 日本公認会計士協会(JICPA)は、2019年1月18日に、会計制度委員会報告第4号「外貨建取引等の会計処理に関する実務指針」、同14号「金融商品会計に関する実務指針」及び金融商品会計に関するQ&Aの改正について(公開草案)を公表した。
 
 JICPA(会計制度委員会)では企業会計基準委員会(ASBJ)から2019年1月18日に公表されている企業会計基準公開草案第63号「時価の算定に関する会計基準(案)」(以下「時価算定会計基準案」という。)及び企業会計基準公開草案第65号(企業会計基準第10号の改正案)「金融商品に関する会計基準(案)」(以下「金融商品会計基準案」という。)等に対応するため、会計制度委員会報告第4号「外貨建取引等の会計処理に関する実務指針」(以下「外貨建取引等実務指針」という。)、同14号「金融商品会計に関する実務指針」(以下「金融商品会計実務指針」という。)及び金融商品会計に関するQ&A(以下「金融商品会計Q&A」という。)について検討を行い、所要の見直しを行った。今般、これを草案として公表し、広く意見を求めることとするものとされている。

1.改正の背景
 ASBJにおいて、主に金融商品の時価の算定に関するガイダンス及び開示に関して、国際的な会計基準との整合性を図るための検討が行われ、その結果、ASBJからJICPAに対し、関連する会計制度委員会報告等として、外貨建取引等実務指針、金融商品会計実務指針及び金融商品会計Q&Aの改正の検討の依頼があった。
本公開草案は、JICPAによる検討の結果、金融商品会計実務指針等の改正を行うものとされている。

2.改正内容
 金融商品会計実務指針等の主な改正内容は、以下のとおりとされている。
(1) 時価の算定に関する取扱い
 金融商品の時価の算定に関する取扱いについては、ASBJが公表した時価算定会計基準案で定めることとされたため、金融商品会計実務指針等における定めは削除することとされている。
(2) その他有価証券の決算時の時価としての期末前1か月の市場価格の平均に基づいて算定された価額の取扱い
 時価の定義の変更に伴い、金融商品会計基準におけるその他有価証券の期末の貸借対照表価額に期末前1か月の市場価格の平均に基づいて算定された価額を用いることができる定めについては、その平均価額が改正された時価の定義を満たさないことから削除されている。これに併せ、金融商品会計実務指針においても、同様の規定を削除することとされている。ただし、その他有価証券の減損を行うか否かの判断については、期末前1か月の市場価格の平均に基づいて算定された価額を用いることができる取扱いを踏襲し、その旨を明示することとされている。なお、この場合であっても、減損損失の算定には期末日の時価を用いることとされている。
また、上記の取扱いに併せ、外貨建取引等実務指針において時価として期末前1か月の市場価格の平均に基づいて算定された価額を用いる場合の換算についての取扱いも削除することとされている。

(3) 時価を把握することが極めて困難と認められる有価証券等の取扱い
 時価算定会計基準案において、時価を把握することが極めて困難な場合は想定されないため、当該取扱いを削除することとされている。ただし、金融商品会計基準案にて、市場価格のない株式等に関しては、たとえ何らかの方式により価額の算定が可能としても、それを時価とはしないとする従来の考え方を踏襲することが提案されている。

3.適用について
 改正金融商品会計基準を適用する連結会計年度及び事業年度から適用することが予定されている。


なお、コメント期限は、2019年4月5日(金)までとされている。
詳細については、JICPAのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2019.01.18】ASBJ:企業会計基準公開草案第63号「時価の算定に関する会計基準(案)」等の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、2019年1月18日に、企業会計基準公開草案第63号「時価の算定に関する会計基準(案)」等を公表した。

 我が国においては、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」等において、時価(公正な評価額)の算定が求められているものの、これまで算定方法に関する詳細なガイダンスは定められていなかった。一方、国際会計基準審議会(IASB)及び米国財務会計基準審議会(FASB)は、公正価値測定についてほぼ同じ内容の詳細なガイダンスを定めている(国際財務報告基準(IFRS)においてはIFRS 第13号「公正価値測定」、米国会計基準においてはAccounting Standards Codification(FASB による会計基準のコード化体系)のTopic 820「公正価値測定」)。これらの国際的な会計基準の定めとの比較可能性を向上させるために、2016年8月にASBJが公表した中期運営方針において、日本基準を国際的に整合性のあるものとするための取組みに関する検討課題の1つとして時価に関するガイダンス及び開示が取り上げられていた。
 これらの状況を踏まえ、ASBJは、2018年3月に開催された第381回企業会計基準委員会において、主に金融商品の時価に関するガイダンス及び開示に関して、国際的な会計基準との整合性を図る取組みに着手する旨を決定し、検討を重ねてきた。
今般、2019年1月11日開催の第400回企業会計基準委員会において、以下の企業会計基準及び企業会計基準適用指針の公開草案(以下合わせて「本公開草案」という。)の公表が承認されたことを受け、広くコメントを募集することを目的として公表することとしたものとされている。

•企業会計基準公開草案第63号
「時価の算定に関する会計基準(案)」
•企業会計基準公開草案第64号(企業会計基準第9号の改正案)
「棚卸資産の評価に関する会計基準(案)」
•企業会計基準公開草案第65号(企業会計基準第10号の改正案)
「金融商品に関する会計基準(案)」
•企業会計基準適用指針公開草案第63号
「時価の算定に関する会計基準の適用指針(案)」
•企業会計基準適用指針公開草案第64号(企業会計基準適用指針第14号の改正案)
「四半期財務諸表に関する会計基準の適用指針(案)」
•企業会計基準適用指針公開草案第65号(企業会計基準適用指針第19号の改正案)
「金融商品の時価等の開示に関する適用指針(案)」

 なお、時価算定会計基準案、時価算定適用指針案及び金融商品会計基準案は、以下のJICPAの実務指針等にも影響するため、ASBJで検討の上、JICPAに改正を依頼しており、当該依頼を踏まえ、本日、同協会より、以下の実務指針等の改正案が公表されている。
・日本公認会計士協会 会計制度委員会報告第4 号
「外貨建取引等の会計処理に関する実務指針」
・ 日本公認会計士協会 会計制度委員会報告第14 号
「金融商品会計に関する実務指針」
・日本公認会計士協会 会計制度委員会
「金融商品会計に関するQ&A」

 

<本公開草案の概要>

■開発にあたっての基本的な方針(時価算定会計基準案第23 項及び第24 項)

■範囲(時価算定会計基準案第3 項、第25 項から第27 項)

■時価の定義(時価算定会計基準案第5 項及び第30 項、金融商品会計基準案第18 項)

■時価の算定単位(時価算定会計基準案第6 項及び第7 項)

■時価の算定方法(時価算定会計基準案第8 項から第15 項)

■その他の取扱い(時価算定適用指針案第24 項)

■市場価格のない株式等の取扱い(金融商品会計基準案第19 項及び第81-2 項)

■開 示(金融商品会計基準案第40-2 項、金融商品時価開示適用指針案第5-2 項、四半期適用指針案第80 項)

■適用時期及び経過措置(時価算定会計基準案第16 項から第20 項、時価算定適用指針案第25 項から第27 項等)


 なお、コメント期限は2019年4月5日(金)までとされている。
詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2019.01.18】ASBJ「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、2019年1月18日に「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂を公表した。
 ASBJは、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)及び修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)(以下「修正国際基準」という。)の開発を行っている。これらの会計基準の開発に関する予見可能性を高めるため、ASBJにおける検討状況及び今後の計画をまとめ、公表しており、1月18日付で改訂されたものである。

前回公表(2018年12月27日)からの主な改訂点
・「I. 日本基準1. 開発中の会計基準 (2) 公正価値測定に関するガイダンス及び開示」の(検討状況及び今後の計画)において、2019年1月18日に、企業会計基準公開草案第63 号「時価の算定に関する会計基準(案)」等(コメント期限:2019 年4 月5 日)を公表した旨が追記されている。
・「I. 日本基準2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。) (3) 「企業結合に関する会計基準」に係る条件付取得対価の取扱い」が、2019年1月16日に改正企業会計基準第21号 「企業結合に関する会計基準」等の公表がされたことに伴い、項目から削除されている。

 「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の概要
以下の会計基準に関する主な内容、検討状況及び今後の計画がまとめられている。

I. 日本基準
1. 開発中の会計基準
(1) 収益認識に関する会計基準
(2) 公正価値測定に関するガイダンス及び開示
(3) 「見積りの不確実性の発生要因」及び「関連する会計基準等の定めが明らかでない場合に採用した会計処理の原則及び手続」に関する開示

2. 開発中の指針(実務上の取扱いを含む。)
(1) 税効果会計に関する指針
(2) 一括取得型による自社株式取得取引に係る会計処理に関する指針
(3) 子会社株式及び関連会社株式の減損とのれんの減損の関係

3. 今後、開発に着手するか否かを判断するもの
(1) 金融商品に関する会計基準
(2) リースに関する会計基準

4. その他の日本基準の開発に関する事項(適用後レビュー)
開示に関する適用後レビューの実施

II. 修正国際基準


 詳細については、ASBJのウェブページ(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

【2019.01.16】ASBJ:改正企業会計基準第21号「企業結合に関する会計基準」等の公表

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成31 年1 月16日に、改正企業会計基準第21 号「企業結合に関する会計基準」及び改正企業会計基準適用指針第10 号「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」を公表するとともに、平成30年8月21日に公表された企業会計基準公開草案第62号(企業会計基準第21号の改正案)「企業結合に関する会計基準(案)」及び 企業会計基準適用指針公開草案第62号(企業会計基準適用指針第10号の改正案)「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針(案)」等に対する主なコメントの概要とそれらに対するASBJの対応を公表した。

 平成25 年12 月に開催された第277 回企業会計基準委員会において、基準諮問会議より、企業会計基準第21 号「企業結合に関する会計基準」に係る条件付取得対価に関連して対価の一部が返還される場合の取扱いについて検討を求める提言がなされた。
また、平成29 年3 月に開催された第357 回企業会計基準委員会において、基準諮問会議より、企業会計基準第7 号「事業分離等に関する会計基準」(以下「事業分離等会計基準」という。)及び企業会計基準適用指針第10 号「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(以下「結合分離適用指針」という。)の記載内容の相違について、当該適用指針の改正時に対応を図ることが依頼された。
ASBJでは、これらを踏まえ審議を行い、今般、平成31 年1月11日開催の第400回企業会計基準委員会において、以下の企業会計基準及びその適用指針(以下合わせて「本会計基準等」という。)の公表が承認されたことを受け、公表することとしたものとされている。
・改正企業会計基準第21 号
「企業結合に関する会計基準」(以下「改正企業結合会計基準」という。)
・改正企業会計基準適用指針第10 号
「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(以下「改正結合分離適用指針」という。)

 本会計基準等については、平成30年8月21日に公開草案を公表し、広くコメント募集を行った後、ASBJに寄せられたコメントを検討し、公開草案の修正を行った上で公表するに至ったものとされている。

<本会計基準等の概要>
 以下の概要は、これまでの取扱いと異なる定めをした主な箇所について本会計基準等の内容を要約したものである。

■条件付取得対価の定義(改正企業結合会計基準(注2))
条件付取得対価とは、企業結合契約において定められるものであって、企業結合契約締結後の将来の特定の事象又は取引の結果に依存して、企業結合日後に追加的に交付される若しくは引き渡される又は返還される取得対価をいうとされている。

■対価が返還される条件付取得対価の会計処理(改正企業結合会計基準第27 項(1)、(注3)及び(注4)並びに改正結合分離適用指針第47 項(1))
条件付取得対価が企業結合契約締結後の将来の業績に依存する場合において、対価の一部が返還されるときには、条件付取得対価の返還が確実となり、その時価が合理的に決定可能となった時点で、返還される対価の金額を取得原価から減額するとともに、のれんを減額する又は負ののれんを追加的に認識する。追加的に認識する又は減額するのれん又は負ののれんは企業結合日時点で認識又は減額されたものと仮定して計算し、追加認識又は減額する事業年度以前に対応する償却額及び減損損失額は損益として処理することとされている。
条件付取得対価が企業結合契約締結後の将来の業績に依存する場合とは、被取得企業又は取得した事業の企業結合契約締結後の特定事業年度における業績の水準に応じて、取得企業が対価を追加で交付する若しくは引き渡す又は対価の一部の返還を受ける条項がある場合等をいうとされている。

■結合分離適用指針の記載内容の改正
(1)結合当事企業の株主に係る会計処理に関する結合分離適用指針の記載について、事業分離等会計基準と記載内容の整合性を図るための改正が行われている(改正結合分離適用指針第279 項から第289 項)。
(2)分割型会社分割が非適格組織再編となり、分割期日が分離元企業の期首である場合の分離元企業における税効果会計の取扱いについて、平成22 年度税制改正において分割型会社分割のみなし事業年度が廃止されていることから、関連する定めが削除されている(改正結合分離適用指針第109 項及び第403 項)。

■適用時期(改正企業結合会計基準第58-3 項及び第58-4 項並びに改正結合分離適用指針第331-5項及び第331-6 項)
改正企業結合会計基準及び改正結合分離適用指針は平成31 年4 月1 日以後開始する事業年度の期首以後実施される組織再編から適用することとされている。
なお、改正企業結合会計基準及び改正結合分離適用指針の適用前に行われた企業結合及び事業分離等の会計処理の従前の取扱いについては、改正企業結合会計基準及び改正結合分離適用指針の適用後においても継続することとし、改正企業結合会計基準及び改正結合分離適用指針の適用日における会計処理の見直し及び遡及的な処理は行わないこととされている。

 詳細については、ASBJのウェブページ(こちら )(こちら)を参照いただきたい。

以上
 

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