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企業主導型保育事業における物件確保に係る課題

デロイト トーマツ保育園の設立検討経験からの考察(2) 

デロイト トーマツ グループは内閣府の「企業主導型保育事業」により、2018年4月に企業内保育園を開設し、運営しています。保育園の開設・運営にあたり、組織横断のプロジェクトチームを組成して検討してきた結果、我々は企業が保育園を整備するに際して直面する各種課題と考察を多々得ることができました。

今後企業主導型保育園をより良いものとしていくべく、関係各所との議論を通じて制度改善等に役立てていくことを目的として、本稿を作成しました。第2弾となる本稿では、都心において保育園に適する物件を検討してきた経験から、物件の検討プロセス、企業主導型保育事業に関する法規制の課題を考察します。

自社保育園「デロイト トーマツ保育園」の設立

デロイト トーマツ グループは、グループのプロフェッショナルの多様な働き方の支援として、東京都千代田区神保町に企業内保育園を2018年4月に開設しました。本保育園開設・運営に際しては、内閣府の「企業主導型保育事業」を活用しています。

開設検討時点で、当グループには公認会計士、コンサルタント、税理士、弁護士等のプロフェッショナルが多数在籍しており、グループ総人員は約11,300人、東京エリアにおいては子育て世代の職員が2,000人以上にのぼっていました。優秀な人材が働きたいと思える職場づくりの一環として、意欲に合わせた育児休暇からの職場復帰を企業内保育園により支援しています。

開園に向けては、組織横断のプロジェクトチームを組成し、社内利用者の意見を聞きながら自社のワークスタイルに合う保育サービスを提供するための検討を進めました。

開園した現在は、利用者の満足度向上に向けて保育園運営に係る検討を行っています。

企業主導型保育事業における物件確保に係る課題 (445KB,PDF)

本稿の目的

第1弾の投稿では、当グループが企業内保育園の設立に関する意思決定に際して課題となった事項を整理した上で、保育園設立の検討プロセス、意思決定の阻害要因、企業タイプによる検討プロセスの違いを考察しました。保育園設立の意思決定後には保育園に適する物件を探すことになります。特に、都心においては保育園の設立に十分な土地を取得することが難しく、自社内で保育スペースを確保できない場合は、既存の建物の中から物件を選定する必要があります。第2弾となる本稿では、都心において保育園に適する物件を検討してきた経験から、物件の検討プロセス、企業主導型保育事業に関する法規制の課題を考察します。

物件の選定にあたり、企業は入園予定者数を収容できる物件を洗い出した上で、保育園までのアクセスが容易か、法規制の問題はないか、物件のオーナー様、入居企業様、隣接する企業様から保育園の設立・工事の了承を得られるか、保育園の整備・運用コストを許容できるか、ということについて一つ一つ検討していく必要があります。このプロセスの中で一番のボトルネックとなったものは法規制です。保育園に関する法規制は広範多岐に亘るため、これらを理解した上で物件を検討することが重要です。

当グループは日ごろ様々な分野で調査研究・政策提言、戦略策定・実行支援といったコンサルティングサービスを業として提供しており、ここに実際に保育園を設立・運営している経験を加えることで、今後我が国で企業主導型の保育園を増やしていくためにはどのような改善点があり得るのか、関係各所との議論を通じて制度改善等のお役に立てれば幸いです。

※全文は以下よりご覧ください。

 企業主導型保育事業における物件確保に係る課題[PDF, 445KB]

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