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アフターコロナを捉えたコンシューマー企業の取組 第4回

デジタルコマースで次の時代の成長をつかむ ~顧客体験とつながりを深める5つのトレンド~

はじめに

2020年より始まった新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)の拡大は、ロックダウンに伴う店舗閉鎖だけではなく、ビジネスにおいても対面での商談が休止された。このような状況下で、消費財・流通業界でのデジタルコマース企業は新たな取り組みを始めており、デジタルコマースが今後の企業成長へ向けて不可欠なものとなっている。

本稿では、コロナ禍において世界の消費財・流通業界で起きているBtoCとBtoB双方での近年のデジタルコマースの主要なトレンド変化を5つ紹介するとともに、日本での消費者動向と消費財企業のBtoC Eコマースの事例を通じて、B2Cコンシューマー企業が、アフターコロナを捉えるために優先度高く取り組むべきである要諦を考察している。
 

 

調査レポート [PDF, 3.3MB]

グローバルでのデジタルコマースにおける5つの主要トレンド

消費財・流通業界において、デジタルコマースは、より強力に進化しており、顧客、ロイヤリティ、収益、さらにはビジネスモデルの新たな成長を促す触媒として重要な要素となっている。近年の5つの大きな変化として、以下が挙げられる。

グローバルでのデジタルコマースにおける5つの主要トレンド

  

日本におけるB2C Eコマースのトレンドとコンシューマー企業のアフターコロナをとらえるための要諦

世界ではパンデミック環境下においてデジタルコマース市場が急速に拡大しており、多くの企業が成長を加速させる手段としてデジタルコマースの取り組みを強化している。日本においても、巣ごもり消費に代表されるコロナ禍における消費者の生活様式の変化により、特に、B2C のEC市場は大きく拡大した。

しかし、日本の消費者のコロナ禍でのトレンドからは、EC購買が行動制限を通じて一部の消費者に定着してきた一方で、コロナの沈静化が鮮明になってきた直近は、店舗・対面購買へ急速に回帰している状況を垣間見ることができる。

このように、消費者生活とその消費・購買が継続して変化を続ける中で、日本におけるB2Cコンシューマー企業が対応すべき、アフターコロナをとらえるための要諦をあげたい。

  • 要諦1:アフターコロナのリアルでの特別体験を支えるOMO(Online Merges with Offline)を意識した顧客データ連携
  • 要諦2:デジタル化が定着する中でのゼロパーティーデータを含めた自社データの取得と活用
  • 要諦3:データ活用進化のためのデータマネジメント基盤の構

 

コンシューマー企業のアフターコロナをとらえるための要諦
日本におけるB2C Eコマースのトレンドとコンシューマー企業のアフターコロナをとらえるための要諦
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アフターコロナのコンシューマー業界では、顧客体験や顧客とのつながりを強化すべく、様々なデータを活用・連携しOMOが益々加速するだろう。

コンシューマー企業では、自社のみが保有しうる資産としての顧客データや、多様な顧客接点で得られる様々なデータを統合・活用した新しい価値や顧客体験を生み出すケースの検討、顧客接点が複雑化して社内でのデータのサイロ化が進む中で、効率的にデータを活用していくためのシステム面での検討が、データマネジメント基盤構築に向けて有効と考える。


 

本レポートはDeloitte Touche Tohmatsu Limited が発表した内容をもとに、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社が翻訳・加筆したものです。和訳版と原文(英語)に差異が発生した場合には、原文を優先します。

デロイト トーマツ 消費財セクターでは、コロナ禍における国内外の最新トレンドの分析・発信をしています。

松岡 和史/Kazufumi Matsuoka
デロイト トーマツ コンサルティング 執行役員

消費財メーカー、飲料・食品メーカーを中心としたコンシューマービジネス業界を対象に10年以上に渡るコンサルティング実績を持つ。企業・事業戦略、組織戦略、海外進出・展開、新規事業創出といったストラテジー領域を中心に数多くのプロジェクトを手掛けており、直近は、市場の変化と未来像を捉えた形での戦略テーマなども実施している。

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プロフェッショナル

著者

遠藤修平/Shuhei Endo
デロイトトーマツコンサルティング シニアマネジャー


消費財、食品、化粧品、流通業、商社などのコンシューマ業界で10年以上のコンサルティング実績を持つ。グローバル企業における参入戦略、投資戦略・BDD、組織変革、デジタルトランスフォーメーションなど幅広いプロジェクトに従事。東南アジアでの駐在を経て現職。

(2022.2.28)
※社名・役職・内容等は、掲載日時点のものとなります。

 

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