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業界展望2018 旅行・ホスピタリティ
今や世界のGDPの10分の1を占める旅行・観光業界。どのようなトレンドを生み出せば、ホスピタリティ・旅行会社はさらなる成長を遂げることができるだろうか?
2018年における米国旅行業界の主な成長要因
旅行・観光業界は、世界で最も急速な成長を遂げつつある業界の1つであり、2017年の取扱額は1.6兆ドルに達している。世界的な経済力の高まりが市場拡大の大きな原動力となっている。毎年、新興国と先進国双方から何百万人もの消費者が新たに旅行人口に加わり、その数を押し上げている。その多くは、可処分所得が増え、初めて世界を体験できるようになった人々である。
以下に、旅行業界のエコシステムであるホテル、航空会社、レストラン、およびその他の事業者が収益を拡大するために必要な原動力をご紹介する。
- 好調な個人消費:インフレ率と失業率が低いなか、米国経済は2018年を通じて2.0~2.5%の成長率を維持すると予想されている。消費者はその成長の中心となっている。住宅の価値や株価とともに所得が上昇しており、収入が多くなれば消費意欲が高まることを示している。
- 競争が激化する航空業界:燃料価格の低下、国際競争、低コスト事業者の参入が相まって、航空運賃押し下げの圧力が働いている。航空業界の利益率に対しては厳しいニュースかもしれないが、運賃の引き下げは旅行業界全体への支出を駆り立てる。
- 堅調な出張需要:力強い経済は企業活動を活発化させる。出張需要は6%以上の拡大が見込まれている。
- 支出はモノから体験へシフト:旅行需要はモノの需要を上回るペースで伸びている。レクリエーション、旅行、外食などへの支出が増加する一方で、耐久消費財や衣料品などの主要品目が下落している。
いつものことながら、2018年の成功が必ずしも保証されているわけではない。それぞれの旅行セグメントには、克服すべき特有の課題はあるが、イノベーションを推進し、旅行体験を取り巻く新たな可能性を探求することが、業界を超えた課題である。
詳細は業界展望 2018 旅行・ホスピタリティ参照。
業界セグメント別
ホスピタリティ業界
ホテル業界は引き続き好調に推移し、2018年も5~6%の伸び率を維持する見込みである。この業界の成長が従来周期的であることを懸念しているアナリストもいるが、楽観的見方が悲観的見方を上回っている。一年を通しホテル経営者は、中級ホテル体験や、旅行者が利用するテクノロジー、健康とウェルネス、ロイヤルティを再考しながら、戦略的な立地の機会を模索している。
航空業界
目立った実績のない10年を経て、米国の大手航空会社は状況を打開しつつあり、現在は重要なインフラと技術への投資をしながら航空業界の未来の定義に目を向けている。 2018年の重要なテーマは、価格競争、航空管制改革、客室の細分化、IoT(Internet of Things)などの成熟した技術を活用し、空港ターミナルの車寄せに降り立った瞬間から搭乗口を通り抜け目的地に着くまでの体験を再定義することである。
レストラン業界
アメリカ人は現在、食品支出の44%を外食に費やしている。このことは繁栄、家族と過ごす時間の逼迫、サービスレベルと配送オプションの拡大を表している。その成長する市場のシェアを獲得するために、レストランは、顧客体験を取り込み、従業員のエンゲージメント(参加)を推進し、デリバリーサービスを制し、従来とは異なる事業者と競争し、オペレーショナルエクセレンスとコンプライアンスを推進することを含む主要な戦略的必須事項に力を入れる必要がある。
詳細は各章参照。
原文(英語)レポートは以下よりご参照頂けます。