出版物

Innovation - アイデアを価値につなげる力

季刊誌「百家争鳴」第4号(2013年7月)

技術立国として先進的な製品・サービスを世界に送り出してきた日本。今なお、その高い技術力は評価されていますが、そこに圧倒的な革新性はあるのでしょうか。全く新しい需要を創造するようなイノベーションは起きているのでしょうか。企業の未来を見据え、新たな価値の創造に取り組むべき時が来ています。-季刊誌『百家争鳴』第4号(2013年7月)

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Issue - イノベーティブな国、日本の抱えるパラドックス

イノベーティブ大国日本

圧倒的な製品・サービス力で市場を席巻し、世界をリードしてきた日本。トムソンロイター社の2012年「TOP100 GLOBAL INNOVATOR」には25の日本企業が選ばれ、その数は米国の47に次ぐ世界第2位だった。同調査の中では「イノベーティブな企業ほど収益性が高い」と分析されているが、果たして、日本企業ではどうだろうか?

新しい価値を創造できているか

米国と日本は世界1位・2位のイノベーティブ大国だが、デロイトトーマツコンサルティング社の調査では両者には大きな違いがあることが判明した。米国企業の売り上げに占める「新規領域」の割合は日本企業の約2倍となっている上、「新規領域」の半分を社会にとって新しい価値を提供する「革新領域」が占めている。かたや日本企業では「新規領域」といいながら、その大半が「既存事業の周辺領域」なのが実態で、真の意味での新しい価値を生み出しているとは言いがたい。

「破壊的」イノベーションはいかにして起きるか?

新たな価値を生み出す「イノベーション」。なかでも、既存の概念や価値観、行動様式を大きく変えうるインパクトを持つ「破壊的イノベーション」こそが、企業に高い収益性をもたらすと考えられる。
GE社の調査では、多くの企業が「破壊的イノベーション」を引き起こすことを経営課題として掲げ、高い関心を持って取り組んでいる。
いかにして既存の枠を壊し、新しい価値を創造する商品やサービスを生み出していくことができるか。イノベーションが収益力を左右することを再認識し、そこに経営はいかに携わるべきか、問い直す時が来ている。 

Case Study - 価値創造を誘発する

「求心力」と「遠心力」で知の「探索」活動を促進する

イノベーションを起こすには、「外」と「内」両面に目を配りマネージする必要がある。「外」という面では、1つの領域を極めていく「深化」だけでなく、様々なアイデアや知識を繋げ、横に広げていく「探索」により、価値連鎖が起こり、創造の幅は飛躍的に広がる。圧倒的なビジョンを有し強いメッセージを発信することで「求心力」を生み出し、企業の垣根を越えて広く社会を巻き込んでいく「遠心力」を強く働かせている。

「自由」を生み出す、余地を作る

「内」については、イノベーションをビジネスにつなげるためには、そこにマネジメントを介在させる仕組みが必要である。イノベーションを起こし続ける企業は、効率を妨げるムダを排除するだけでなく、新しいものを生み出すことに充てるための時間や資金を確保している。「ムダの排除」と「資金の時間の余裕」という相反する2つの要素をいかにバランスさせるかにマネジメントは腐心している。 

Insight - 未来のポートフォリオを描き、今を見極める

客観的な視点を持って、未来の企業を考える

イノベーションは起こそうと思って起きるものではない。新しいマーケットを作り出すかもしれない期待とは裏腹にその高い不確実性を管理することは不可能である。しかし、長期スパンで企業経営を捉えれば、未来の収益の柱は今から育てていかなくては遅きに失する。
CFOは、企業の中で唯一、事業と協働しつつも、相対するポジションにある。自身がビジネスを作り出すことはできないが、未来の収益の柱となりうるか否かを客観的に評価することが可能な立場にあることの意義は大きい。
ビジネスを理解し、その収益性を見極め、必要なリソースを手当てし、育てていく。時代の変化に対応しながら、企業として継続的に事業を営んでいくために、CFOの担う役割は重い。生まれたアイデアを価値につなげていくところにその手腕が問われる。 

アイデアを価値につなげる3つの心得

 

1.将来の「価値」を測れるビジネスマインドをもつ

2.「明日のメシの種」にこそ、十分なリソースをあてる

3.「正しく」判断するための「正しい」情報をつかむ 

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常識と非常識がぶつかったときに、イノベーションは生まれる
ソニー創業者 井深大

半導体、自動車、家電などに代表される日本の工業製品は、高い技術力と安定した品質で世界中で高く評価され、日本は輸出大国として確固たる地位を築きました。しかし、バブル崩壊後の“失われた20年”で日本は徐々に競争力を失いつつあります。
かつて、日本はウォークマン、カップヌードル、ウォシュレットなど、世界初の斬新でオリジナリティ溢れる革新的な商品を生み出してきました。今の日本に、全く新しい価値を創出するイノベーションの力はあるのでしょうか?
企業経営においては、どんなに優れた技術があっても、収益に結び付けることができなければ意味がありません。新たな価値を生み出すイノベーションを起こす力が、今まさに求められています。
企業経営に携わるCFOとして、何をなすべきか。本号が示唆を与えます。

(7.5M,PDF)

CFOの“the Trusted Advisor"となるために

デロイト トーマツ グループでは、様々な課題に直面するCFOを支え、ファイナンス組織の能力向上に寄与することを目指したサービスを展開しています。われわれは、グローバルに展開するプロフェッショナルファームとして先進的な知見やネットワークの場を提供し、CFOにとっての“the Trusted Advisor"となることを目指します。

 

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