クラウドコンピューティング

調査レポート

Deloitte CFO Signals Japan: 2017Q2

クラウドコンピューティングやAIに対するCFO/CFO組織の関わり方

日本における第8回目の実施となったCFO向けの定期サーベイ。本サーベイでは、「経済環境に関する調査項目」で時系列でCFOの意識変化や調査時点での最新の見通しを考察し、またマクロ的な視点での日本経済及び世界主要国のリスクシナリオに関する意識調査を行いました。加えて、今回のホットトピックとしてクラウドコンピューティングやAIに対しCFOおよびCFO組織はどう関わるかというテーマを取り上げています。(調査期間:2017/7/3~7/14)

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Deloitte CFO Signalsについて

Deloitte CFO Signalsは、デロイトがグローバルレベルで定期的に実施している、企業を取り巻く経済環境に関するCFOの意識調査です。毎回の調査で世界各国CFOの皆様から得られた回答結果を集約し、デロイトの専門家が考察を加え、CFOからの”Signals”として発信しています。
日本で行うDeloitte CFO Signals Japanでは、「経済環境に関する調査」において、毎回グローバルで統一の設問を設定しています。それによって日本だけに限らず、グローバルレベルでCFOの動向を考察します。さらに毎回日本固有の設問として、その時々でトレンドやホットトピックとなっている事柄に関連するものを設定しています。
本ページでは、今回のサーベイ結果の中で特徴的な回答結果についてまとめています。グローバル共通設問である、企業を取り巻く経済環境の見通し、業績の展望、ビジネス環境における財政的および経済的な不確実性については、グローバル版(英語)に掲載されております。各国の結果とあわせてご覧ください。

(542KB, PDF)

経済環境に関する調査

日本経済の注目点

グラフ4は、今後1年間の事業展開を展望するうえで注目される日本経済の動きを示している。今回は事業展開における守りの側面、ならびに金融政策や政治不安定化など、やや後ろ向きの動きへの注目が高まっている。前回(2017Q1)は「景気回復の明確化」「構造改革の進展」といった前向きな動きへの注目が高かったのに対し、今回は「a. 働き方改革の影響(労務管理コスト、労働時間の減少)」「b. 日銀の金融政策の出口に関する議論の高まり」「c. 安倍政権の不安定化(加計学園問題等による支持率低下)」が回答上位を占めた。「働き方改革」については攻め・守り双方の側面があると思われるが、管理コストや労働時間減少による事業への悪影響を懸念する回答とみたい。デフレ脱却のめどが立ちにくい現状で、すでに日銀の出口政策による長期金利上昇や株価下落の可能性への注目度合が高まっていることは留意に値する。日本政治では、安倍政権の支持率低下による事業展開に与える悪影響が注目を集めており、アベノミクスによる成長戦略や構造改革への期待を上回る回答数となっている。

クラウドコンピューティングとAIに対し CFO/CFO組織はどう関わるか

これまで過去2度にわたり、近年急速に発達、普及してきているデジタル技術について、CFOの皆様がどのように捉えているかについて質問してきた。ここで注目しているデジタル技術の発展とは、クラウドコンピューティングやインメモリーデータベースなど利用環境そのものの発達、コグニティブおよびAIといった認知、学習技術の発展、さらにRPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)による自動化技術、IoTやビッグデータ活用による分析や予測の発展など様々な技術の発展を指す。デジタルシリーズの第3回目となる今回は、これまでの調査でも関心が高く、またすでに取り組み始めているとの回答が多かった、クラウドコンピューティングとAIについて、どのような期待と懸念があるのかを尋ねた。

クラウドコンピューティングの用途

グラフ6は、クラウドコンピューティングの将来的な利用可能範囲についての回答結果である。クラウドコンピューティングを対象とする機能は、「a. 経費精算などエンドユーザーが利用する機能向け」という回答が48%と群を抜いて多かった。一方、対極とも言える「b. すべての会計関連システムへの適応」を挙げる回答が続いた。これに4番目に多かった「d. 本社/大規模子会社の会計システムでも適応したい」という回答を合わせると、経費精算など機能を限定した使い方をイメージするCFOの割合と、本社子会社を問わず広く会計システム全般に適用したいと考えるCFOの割合が拮抗するようにも見受けられる。クラウドコンピューティングに対する認識は現時点では企業のスタンスが二極化しているようである。

クラウドコンピューティング

クラウドコンピューティングの用途

AI/コグニティブを利用したい領域

すでに、一部の企業が経営分析にAIを活用すると発表したことも影響してか、「a. 経営分析」への回答が最も多かった。経営分析そのものに時間と労力がかかりすぎているとの課題認識が根底にあること、また、人間の先入観を排除した客観的かつ多角的な分析が求められていること、という2点が背景にあると推測できる。ただし、重要なのは分析結果に対する価値判断であることも忘れてはいけない。

その後、「b. 内部監査」、「c. 経費管理」への回答が続くが、双方ともに大量のデータを人間に代わって監視、処理する能力の向上が期待されていると考えられる。

AI/コグニティブを利用したい領域

CFOの”The Trusted Adviser”になるために

デロイト トーマツ グループでは、様々な課題に直面するCFOを支え、ファイナンス組織の能力向上に寄与することを目指したサービスを展開しています。われわれは、グローバルに展開するプロフェッショナルファームとして先進的な知見やネットワークの場を提供し、CFOにとっての“the Trusted Advisor"となることを目指します。

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CFOプログラム
CFOプログラムは、様々な課題に直面するCFOを支え、ファイナンス組織の能力向上に寄与することを目指すデロイト トーマツ グループによる包括的な取り組みです。われわれは、グローバルに展開するプロフェッショナルファームとして先進的な知見やネットワークの場を提供します。

リスク管理戦略センター
リスク管理戦略センターは、近い将来に起こり得る様々なストレス事象に備えた一般企業のフォワードルッキングなリスク管理態勢の構築を支援するために、2014 年 2 月に、有限責任監査法人 トーマツ内に設置されました。リスク管理戦略センターでは、海外の主要機関や当局、金融機関やメディアが伝えるマクロ・リスク情報や、バーゼル3を始めとした世界の規制情報を等の情報を分析し、グローバル企業や、海外投資を行う法人に対して、これらの情報や蓋然性の高いストレス・シナリオ等の情報提供および、これらを活用したリスク管理に関するアドバイザリーサービスを行っております。

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