調査レポート

Deloitte CFO Signals Japan: 2018Q1

財務マネジメントに関する問題意識について

日本における第11回目の実施となったCFO向けの定期サーベイ。本サーベイでは、「経済環境に関する調査項目」で時系列でCFOの意識変化や調査時点での最新の見通しを考察し、またマクロ的な視点での日本経済及び世界主要国のリスクシナリオに関する意識調査を行いました。加えて、今回のホットトピックとして、財務マネジメントに関する問題意識につい てのテーマを取り上げています。(調査期間:2018/4/2~4/13)

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Deloitte CFO Signalsについて

Deloitte CFO Signalsは、デロイトがグローバルレベルで定期的に実施している、企業を取り巻く経済環境に関するCFOの意識調査です。毎回の調査で世界各国CFOの皆様から得られた回答結果を集約し、デロイトの専門家が考察を加え、CFOからの”Signals”として発信しています。
日本で行うDeloitte CFO Signals Japanでは、「経済環境に関する調査」において、毎回グローバルで統一の設問を設定しています。それによって日本だけに限らず、グローバルレベルでCFOの動向を考察します。さらに毎回日本固有の設問として、その時々でトレンドやホットトピックとなっている事柄に関連するものを設定しています。本ページでは、今回のサーベイ結果の中で特徴的な回答結果についてまとめています。

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グローバル共通設問である、企業を取り巻く経済環境の見通し、業績の展望、ビジネス環境における財政的および経済的な不確実性については、グローバル版(英語)に掲載されております。各国の結果とあわせてご覧ください。グローバル版のサーベイ結果についての総評はこちらからダウンロードいただけます。

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不確実性

グラフ3 は、財政的・経済的な不確実性の見通しを表している。今回は不確実性が「非常に高い」「高い」との回答合計が70%と、前回の44%から大幅に増加した。これは2016 年Q4(米大統領選挙でトランプ大統領が当選)依頼の高水準である。不確実性が高まった要因としては、グラフ1で挙げた、株価下落と円高、安倍政権の不安定化、米国の保護主義的通商政策の強まりが考えられる。また、米トランプ政権において高官の更迭が相次ぎ、対外強硬派が主要ポストを占めるようになったことも不確実性を高める要因と考えられる。前回2017Q4 では、米国税制改革法の成立や総選挙後の安倍政権の安定長期化見通しなど、内外の政治イベント通過と成長加速期待で不確実性が大きく後退したが、その楽観見通しは持続的ではなかった。今後も金融市場と政治要因を背景に、財政的・経済的な不確実性は続きそうだ。

財務部門の役割

昨今、日本企業においても、海外への事業進展やM&A の増加等により、グローバル財務マネジ
メントの強化の取り組みに注目が集まっている。今回の調査では、日本企業の財務部門に期待される役割、財務マネジメント体制、グローバル財務マネジメント実現に向けた取り組み状況、財務リスクのモニタリングやレポートについて、CFO の皆様に伺った。
グラフ6 は、財務部門に期待する役割貢献に関する回答結果である。第1 位が「財務オペレーション(資金管理・為替管理・決済等)の確実な実行(69%)」という回答であることに、従前の日本企業の財務部門の位置付けをうかがい知る結果となった。日本企業における財務部門は、一般的に、資金決済や為替決済等の定常的な業務を担うケースが多く、これは専門性の高い人材を活用する外資企業のトレジャリー部門と大きく異なる。一方で、第2 位以下の回答では「グループ資金管理等によるグループガバナンスの向上」「グループ財務資金の効率的な運用」「財務リスクの把握と低減策の実行」と続くことから、近年は、グループ全体を対象にした財務業務の高度化・効率化戦略の立案・実行や、銀行政策などを担うことが財務部門に期待され、グローバル財務マネジメントの強化に取り組む企業が増えつつあると言える。

グローバル財務マネジメント実現に向けた取り組み

続く質問では、グローバル全体での財務マネジメントを実現する上での課題を伺った。
グラフ8 からは、グローバル全体での財務マネジメントを実現するために、「グローバル財務ポリシーの整備・展開」「グループで共通して利用できるシステム(CMS/TMS)の導入」「グループ業務の標準化・集約化」といったグループ共通の財務マネジメント基盤の欠如に課題感をもつ企業が多いことが分かる。 日本企業においては、未だに、グローバル全体を対象とするポリシーを持つ企業は少なく、本社・国内に限定される規程・規則の展開に留まっている企業が多いと言われている。グループ共通の財務マネジメント基盤の整備は、グローバル全体の財務マネジメントの強化を実現する最初のステップであり、今まさにそこにフォーカスされているとの理解である。また、第2 位の1 つとして回答が「財務機能軸としてのグローバルレポートラインの構築」に集中したことも非常に興味深い。外資系の先進企業では、グローバル全体の財務マネジメントを行うにあたり、トレジャリーという機能軸のレポートラインをベースにマネジメントが行われている。日本企業の財務マネジメントにおいても、機能軸によるレポートラインが必要になってきたということであろう。

グローバル財務マネジメント実現に向けた取り組み

CFOの”The Trusted Adviser”になるために

デロイト トーマツ グループでは、様々な課題に直面するCFOを支え、ファイナンス組織の能力向上に寄与することを目指したサービスを展開しています。われわれは、グローバルに展開するプロフェッショナルファームとして先進的な知見やネットワークの場を提供し、CFOにとっての“the Trusted Advisor"となることを目指します。

関連するサービス
CFOプログラム
CFOプログラムは、様々な課題に直面するCFOを支え、ファイナンス組織の能力向上に寄与することを目指すデロイト トーマツ グループによる包括的な取り組みです。われわれは、グローバルに展開するプロフェッショナルファームとして先進的な知見やネットワークの場を提供します。

リスク管理戦略センター
リスク管理戦略センターは、近い将来に起こり得る様々なストレス事象に備えた一般企業のフォワードルッキングなリスク管理態勢の構築を支援するために、2014 年 2 月に、有限責任監査法人 トーマツ内に設置されました。リスク管理戦略センターでは、海外の主要機関や当局、金融機関やメディアが伝えるマクロ・リスク情報や、バーゼル3を始めとした世界の規制情報を等の情報を分析し、グローバル企業や、海外投資を行う法人に対して、これらの情報や蓋然性の高いストレス・シナリオ等の情報提供および、これらを活用したリスク管理に関するアドバイザリーサービスを行っております。

CFOサービス
CFOサービスでは、CFO及びCFO組織の変革のみならず、企業にとって必要なCFOの役割に基づき、CFO機能の進化をサポートします。プロジェクトのテーマに応じて、デロイト トーマツ グループのインダストリーグループや、各種サービス(監査、税務、ファイナンシャル アドバイザリーなど)、デロイトのグローバルネットワークとも連携し、多角的、複合的な支援を提供しています。

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