調査レポート

Deloitte CFO Signals Japan: 2019Q1

経理財務経理部門における提供価値の充足度に関する調査

日本における第15回目の実施となったCFO向けの定期サーベイ。本サーベイでは、「経済環境に関する調査項目」で時系列でCFOの意識変化や調査時点での最新の見通しを考察し、またマクロ的な視点での日本経済及び世界主要国のリスクシナリオに関する意識調査を行いました。加えて、今回のホットトピックとして、経理プロセスに関する課題や現在の取り組み、今後の展望についてお伺いしております。(調査期間:2019/3/28~4/11)

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Deloitte CFO Signalsについて

Deloitte CFO Signalsは、デロイトがグローバルレベルで定期的に実施している、企業を取り巻く経済環境に関するCFOの意識調査です。毎回の調査で世界各国CFOの皆様から得られた回答結果を集約し、デロイトの専門家が考察を加え、CFOからの”Signals”として発信しています。
日本で行うDeloitte CFO Signals Japanでは、「経済環境に関する調査」において、毎回グローバルで統一の設問を設定しています。それによって日本だけに限らず、グローバルレベルでCFOの動向を考察します。さらに毎回日本固有の設問として、その時々でトレンドやホットトピックとなっている事柄に関連するものを設定しています。本ページでは、今回のサーベイ結果の中で特徴的な回答結果についてまとめています。

(PDF, 558KB)

グローバル共通設問である、企業を取り巻く経済環境の見通し、業績の展望、ビジネス環境における財政的および経済的な不確実性については、グローバル版(英語)に掲載されております。各国の結果とあわせてご覧ください。グローバル版のサーベイ結果についての総評はこちらからダウンロードいただけます。

(PDF, 198KB)

不確実性

グラフ 3 は、財政的・経済的な不確実性の見通しを表している。今回は不確実性が「非常に高い」「高い」との回答合計が 56% と、前回の 69%から減少、不確実性は依然高いもののその程度はやや低下したとの結果になった。不確実性低下の背景は主に、米中通商交渉の進展、英国EU離脱期限が最大今年の10月末にまで延長されたことによる当面の「合意なき離脱」リスクの回避、株価の上昇などが考えられる。しかしながら今後年内を見据えると、ビジネス環境の不確実性は決して大きく解消したとは言いにくいと考える。本サーベイ後の米中通商交渉合意が延期と追加制裁関税の実施は更なる不確実性要因となっている。日米物品貿易協定については、米国が日本からの自動車輸出に対する数量規制や、為替条項の合意を求めてくる可能性があるなど、日本経済にとって不透明感が高いといえる。英国の「合意なき」EU離脱リスクは単に先送りされたにすぎず不確実性要因であることには変わりない。欧州では5月の欧州議会選挙を前にポピュリスト勢力が台頭している。2019年も企業のビジネス環境における不確実性は高い状態が続くと見たい。

海外経済の注目点

グラフ 5 は、今後 1  年間の事業展開を展望するうえで注目される海外諸国経済の動きを示している。今回は前回同様「中国の経済成長減速」が第1位、「米中貿易戦争」が第 2 位となり、中国関連のリスクイベントが上位を占めた。前述グラフ 1 の通り、中国経済では特に個人消費の減速が目立ち、これが日本や欧州の実体経済指標の悪化に反映され始めていた。米中通商交渉においても、概ね米国側が中国側の譲歩を引き出している状況で、中国経済にとってはネガティブな要因が多いとの認識が一般的であった。第 3 位には「英国EU離脱交渉の動向」が前回の第4位から上昇して入った。英国のEU離脱期限は最大 10 月末にまで延長されたものの、英国とEU間の合意の道筋ができたわけではなく、「合意なき離脱」のリスクは単に先送りされただけとも言える。なお、本サーベイ終了後に米中通商交渉の合意は延期、追加制裁関税が実施されるに至り、中国経済の下方リスクは高まっている。中国経済は日本企業に直接影響のあるリスクイベントとして今後もCFOの注目点の中心であり続けそうだ。

経理財務経理部門における提供価値の充足度に関する調査

今回の調査においては、デロイトの「ファイナンスホイール」というフレームワークをもとに、経理財務部門が経営や事業に対して提供している価値に関し、「ビジネスファイナンス」、「スペシャライズドファイナンス」、「オペレーショナルファイナンス」の3つの観点から充足度の認識を調査した。

また、それらの機能を提供するために必要な要素として、「ポリシー&プロセス」、「組織&人材」、「情報&システム」のそれぞれの項目に関する整備状況についても併せて調査を実施した。

ファイナンスフォイール
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