調査レポート

Deloitte CFO Signals Japan: 2019Q3

組織改革に向けたビジョン・中期計画や改革施策に関する調査

日本における第17回目の実施となったCFO向けの定期サーベイ。 本サーベイでは、「経済環境に関する調査項目」で時系列でCFOの意識変化や調査時点での最新の見通しを考察し、またマクロ的な視点での日本経済及び世界主要国のリスクシナリオに関する意識調査を行いました。 加えて、今回の日本独自の設問として、経理財務部門を取り巻くステークホルダーから期待されている事項についてお伺いしております。 本ページでは、今回のサーベイ結果の中で特徴的な回答結果についてまとめています。(調査期間:2019/10/3~10/16)

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Deloitte CFO Signalsについて

Deloitte CFO Signalsは、デロイトがグローバルレベルで定期的に実施している、企業を取り巻く経済環境に関するCFOの意識調査です。毎回の調査で世界各国CFOの皆様から得られた回答結果を集約し、デロイトの専門家が考察を加え、CFOからの”Signals”として発信しています。日本で行うDeloitte CFO Signals Japanでは、「経済環境に関する調査」において、毎回グローバルで統一の設問を設定しています。それによって日本だけに限らず、グローバルレベルでCFOの動向を考察します。さらに毎回日本固有の設問として、その時々でトレンドやホットトピックとなっている事柄に関連するものを設定しています。

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グローバル共通設問である、企業を取り巻く経済環境の見通し、業績の展望、ビジネス環境における財政的および経済的な不確実性については、グローバル版(英語)に掲載されております。各国の結果とあわせてご覧ください。グローバル版のサーベイ結果についての総評はこちらからダウンロードいただけます。

2019Q3 Signals Survey Report Highlight

経済環境に関する調査 | 財政環境の見通し

上記では、各社の財政的な見通しが3 ヶ月前と比べてどのように変化したかを示している。

今回の2019Q3サーベイでは悲観的な財政見通しが再び拡大した。財政見通しが前四半期に比べ「やや楽観的でなくなった」「大いに楽観的でなくなった」との回答合計は48%と、前回の42%からやや増加、一方で「大いに楽観的になった」との回答はゼロ、「やや楽観的になった」は9%にとどまった。総じてCFOの財政見通しは悲観的な方向に向かっているといえる。

日本経済の注目点

経理財務組織の改革に向けたビジョン・中期計画や改革施策に関する調査

今回の調査においては、 企業における経理財務組織の改革に向けたビジョン・中期計画や改革施策に関する事項について確認した。

経理財務組織の改革に向けたビジョンや中期計画の有無

9割強の企業が経理財務組織の改革に向けた具体的なビジョンや中期計画を有しているという結果であった。具体的には、「3年程度先まで具体的なビジョンや計画がある」という回答が全体の55%を占め、「1年程度先まである」という回答が30%となった。5 年以上先のビジョンや計画を有している会社は9 %であった。

全社的な中期経営計画や単年度計画に対応する形で経理財務組織としてのビジョンやその実現に向けた計画を策定していることがうかがえる。

改革ビジョンの見直しの頻度

今後1 年間の事業展開を展望するうえで注目される日本経済の動きを示したグラフである。

今回は「海外景気減速による円高の可能性」が第1位となった。グローバルな景気減速によるリスクオフや、米国FRBの利下げが、円高進行につながるリスクをCFOは重視している模様だ。現在のところFRB利下げ等は大きな円高にはつながっていないが、今後の海外景気次第では円高リスクは依然存在しているといえる。第2位には「雇用市場タイト化による人手不足」が前回の4位から上昇した。第3位には「消費税率引き上げ後の経済」が前回の2位から低下したものの引き続きトップ3に入った。「人手不足」が久しぶりに第2位に上昇したのは、消費税率引き上げ準備、オリンピック開催関連、自然災害等からの需要の反映かもしれない。10月の消費税率引き上げを前に、いわゆる駆け込み需要の盛り上がりはいまいちの模様だ。日本経済が減速感を強める中、反動減後の立ち上がりはCFOの大きな関心事であろう。

経理財務組織の改革に向けたビジョンや中期計画の見直し頻度

毎年見直しを行っている会社が最多で半数程度を占めており、2番目に多い回答は「3年程度の見直しをしている」(33%)という回答であった。

この結果からは、全社の単年度計画、もしくは、中期計画の策定サイクルにあわせて経理財務組織のビジョンや中期計画の見直しを行う企業が多いことが読み取れる。

ビジネス環境の変化に迅速に対応することが求められる昨今の経理財務組織においては、前年度の改革進捗を踏まえて新年度に向けて計画の見直しを行い、改革の歩みを確実に進めることが求められるが、多くの企業において、定期的な見直しを行っていることがわかった。

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