ナレッジ

IASBが、料金規制に関する暫定基準を公表

IAS Plus 2014.01.30

国際会計基準審議会(IASB)は、IFRS第14号「規制繰延勘定」を公表した。(IAS Plus 2014.01.30)

関連コンテンツ

国際会計基準審議会(以下、「IASB」)は、IFRS第14号「規制繰延勘定」を公表した。本基準は、IFRS初度適用企業であり、従前の会計原則に従って規制繰延勘定を現在認識している企業が、IFRSへの移行後においてもそれを継続することを認めるものである。IASBは長期にわたる料金規制対象活動プロジェクトを実施していたが、本基準は短期の暫定的な解決策となることを目的としている。本基準を公表することで、初期段階にある包括的な料金規制対象活動プロジェクトの結果を予期しているわけではないと、IASBは述べている。

背景
2012年9月に、IASBは、ディスカッション・ペーパーを開発する調査研究フェーズに端を発する、包括的な料金規制対象活動プロジェクトを開始した。2012年12月に、IASBは、この限定的な範囲の基準を開発するための料金規制対象活動プロジェクトに追加のフェーズを加えることを決定した。

2013年4月に、IASBは、コメント期限を2013年9月4日とする公開草案ED/2013/5「規制繰延勘定」(以下「公開草案」)を公表した。

IASBは、追加の開示要求を含む、いくつかの明確化と編集上の修正となる公開草案のコメントを受領した。しかし、公開草案の主要な提案は、実質的に最終基準で変更されなかった。

範囲
IFRS第14号の初度適用は1、IFRS第「国際財務報告基準の初度適用」の適用と同時でなければならない。すなわち、以前にIFRSを適用した企業は、IFRS第14号を適用することができない。本暫定基準を適用する企業は、特定の適格要件も満たさなければならない。特に、企業は(IFRS第14号で定義された)「料金規制対象活動」に従事しており、従前の会計原則に従い財務諸表に規制繰延勘定残高を認識していなければならない。


主要な要求事項の概要

•IFRS第14号は、「規制繰延勘定借方残高」および「規制繰延勘定貸方残高」(合わせて、「規制繰延勘定残高」と呼ぶ。)と記載される、料金規制の影響を反映する残高を要求する。これらの残高は、資産および/または負債として参照または表示できない。これらの残高が概念フレームワークの資産または負債の定義を満たすかどうかの決定は、IASBの包括的概念フレームワークプロジェクトの一部として取り扱われなければならないからである。
•料金規制の影響は、財政状態計算書、純損益およびその他の包括利益計算書で区別して表示されなければならない。また、本基準はこれらの表示の要求事項の設例を提供している。
•すべての資産および負債、残高および取引は、他のすべてのIFRS基準に従わなければならない。規制繰延勘定残高は、他のIFRS基準の要求事項を満たしたうえでのみの、料金規制の影響を表示するものである。
•IFRS第14号は、IAS第10号「後発事象」、IAS第12号「法人所得税」、IAS第33号「1株当たり利益」、IAS第36号「資産の減損」、IFRS第3号「企業結合」およびIFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続企業」のような他の基準を、規制繰延勘定および/またはその残高の増減に、いかに適用すべきかについての特定のガイダンスを含んでいる。
•(a)利用者が特定の料金規制制度の内容および関連するリスクを評価できるよう、また(b)利用者が、規制繰延勘定残高が、当初認識時および事後の両方で、どのように認識され、測定されるかを理解できるような特定の開示要求事項がある。

発効日と経過措置

本基準は、2016年1月1日以後開始事業年度の最初の年次IFRS財務諸表に適用することが可能である。早期適用は認められる。本基準の適用は任意である。しかし、最初のIFRS財務諸表に本基準を適用することを選択した企業は、以後のすべての財務諸表で継続して適用しなければならない。

IASBプレスリリース (IASBのWebサイト)
IASBプロジェクトサマリーおよびフィードバックステートメント (IASBのWebサイト)
IFRS第14号の概要 (IAS Plus)
ニュースレター「IFRS in Focus – IASBがIFRS第14号「規制繰延勘定」を公表」 (トーマツのWebサイト)
 

お役に立ちましたか?