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国際会計基準審議会(IASB)が、減価償却および償却を明確化

IAS Plus 2014.05.13

国際会計基準審議会(IASB)は、「減価償却および償却の許容される方法の明確化(IAS第16号およびIAS第38号の修正)」を公表した。(IAS Plus 2014.05.13)

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国際会計基準審議会(IASB)は、「減価償却および償却の許容される方法の明確化(IAS第16号およびIAS第38号の修正)」を公表した。本修正は、有形固定資産および無形資産の減価償却または償却がどのように計算されるべきかについての追加のガイダンスを提供している。当該修正は、2016年1月1日以後開始する事業年度に発効し、早期適用は認められる。

背景


2011年、IFRS解釈指針委員会は、適切な償却方法を決定する際の、「当該資産に具現化された将来の経済的便益の予想される消費」という文言の意味の明確化という関係者からの要望について検討した。委員会は、収益を基礎とした方法は、消費の適切な具現化とは考えられないということを明確化するために、IASBに対してIAS第16号「有形固定資産」およびIAS第38号「無形資産」の修正を提案するという結論に至った。

IASBは、解釈指針委員会の提案をうけて、2012年12月4日に公開草案ED/2012/5「減価償却および償却の許容される方法の明確化(IAS第16号およびIAS第38号の修正案)」を公表した。しかしながら、EDでは、結論の根拠において、収益を基礎とした方法は、「生産高比例法」と同じ結果をもたらすという限定された状況があるということを提案した。関係者は、この主張が基準の修正案と矛盾していることに気づいたため、IASBは、最終基準においてこのコメントを取り下げている。

修正

IAS第16号「有形固定資産」の修正
IAS第16号の要求事項は、資産の使用を含む活動から創出される収益を基礎とした減価償却方法は適切ではないことを明確化するために修正された。このような方法は、資産の予想される将来の経済的便益の「消費(consumption)」のパターンではなく、資産を含む事業の活動から生じる経済的便益の「創出(generation)」のパターンを反映するものだからである。

IAS第38号「無形資産」の修正
IAS第38号は、無形資産に対する収益を基礎とした償却方法は、IAS第16号と同じ理由で適切ではないという反証可能な推定を導入するために修正された。しかしながら、IASBは、次のような限定的な状況においては、この前提は覆されることを述べている。

  • 無形資産が収益の測定値として示される(無形資産に特有の支配的な制限要因は、収益の閾値の達成である)

収益と無形資産の経済的便益の消費が強い相関関係があると立証できる(無形資産の消費が資産の使用から創出される収益に直接的に関連する)



両基準の修正

販売価格の予想される低下は、当該資産に具現化された将来の経済的便益の消費のより高い率を示唆している可能性があることを示すために、両基準にガイダンスが追加された。

反対意見

1名のIASBメンバーは、本修正の公表に反対した。この審議会メンバーの1名は、本修正が、IFRS解釈指針委員会から提起された当初の論点を完全に解決するものではないこと、および、IAS第38号に導入された推定を覆すためにどのような証拠が要求されるのかが不明瞭である点を懸念した。

発効日

本修正は、2016年1月1日以後開始する事業年度に発効する。早期適用は認められる。


IASBプレス・リリース (IASBのWebサイト)
プロジェクト・ページ (IAS Plus)
ニュースレター「IFRS in Focus – IASBが、減価償却および償却の許容される方法の明確化のためIAS第16号およびIAS第38号を修正」 (トーマツのWebサイト)

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