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IASBが、個別財務諸表における持分法の適用を再度許容するため、IAS第27号を修正

IAS Plus 2014.08.12

国際会計基準審議会(IASB)は、「個別財務諸表における持分法(IAS第27号の修正)」を公表した。(IAS Plus 2014.08.12)

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国際会計基準審議会(IASB)は、「個別財務諸表における持分法(IAS第27号の修正)」を公表した。本修正では、企業の個別財務諸表における、子会社、共同支配企業および関連会社に対する投資の会計処理の選択肢としての持分法の使用を復活する。本修正は、2016年1月1日以後開始する事業年度より発効し、早期適用が認められる。

背景
持分法を適用する選択肢は、IAS第27号「連結及び個別財務諸表」の2003年改訂で削除された。これは、持分法によって提供される情報は、投資者の経済的実体の財務諸表に反映されており、また、個別財務諸表に同様の情報が提供される必要がないことに、当時IASBが着目したためである。本決定は、2011年のIAS第27号「個別財務諸表」に引き継がれた。しかしながら、アジェンダ・コンサルテーション2011の関係者によるフィードバックを受け、IASBが再検討し、当該選択肢の復活を提案する公開草案ED/2013/10「個別財務諸表における持分法」(IAS第27号の修正案)を公表するに至った。

個別財務諸表は、IFRSでは要求されない。一般的に、個別財務諸表は、現地の規制または他の財務諸表利用者によって要求される。法域によっては、会社法も、子会社、共同支配企業および関連会社に対する投資を測定するために、個別財務諸表に持分法の使用を要求する。したがって、IFRSを適用し、持分法の要求がある法域では、IAS第27号と現地法の両方の要求を満たすため、2セットの財務諸表を作成する必要がある。

修正
本修正は、企業の個別財務諸表における、子会社、共同支配企業および関連会社に対する投資の会計処理に、次のいづれかを許容する。
 

取得原価で会計処理

IFRS第9号「金融商品(または、IFRS第9号を未だ適用していない企業は、IAS第39号「金融商品:認識及び測定」)に従って会計処理

IAS第28号「関連会社及び共同支配企業に対する投資」に記載されている持分法を使用して会計処理


会計処理の選択肢は、投資の区分(category)ごとに適用されなければならない。

本修正は、親会社が投資企業でなくなった場合、または投資企業となった場合、ステータスの変更が生じた日からの変動を会計処理することも明確にしている。

IAS第27号の修正に加えて、IFRS第10号「連結財務諸表」との潜在的なコンフリクトを避けるため、IAS第28号およびIFRS第1号「国際財務報告基準の初度適用」への結果的修正を追加した。

他の考慮事項
長い間、個別財務諸表の定義が混乱の基であったことを踏まえ、個別財務諸表は、連結財務諸表に追加して、または子会社に対する投資はないが、IAS第28号「関連会社及び共同支配企業に対する投資」で持分法を使用して会計処理することが求められる、関連会社または共同支配企業に対する投資を保有する投資者の財務諸表に追加して作成されるものであることを確認するよう、IASBは変更を行った。

IASBは、追加の手続を実施することなしに、連結財務諸表において、子会社連結で使用した情報を使用することができるはずなので、移行時の救済措置を適用しないことにした。また、IASBは、親会社が最終親会社、中間親会社、または親会社の財務諸表の情報は、本修正の適用開始において使用することができると結論づけた。最後に、IASBは、結論の根拠で、個別財務諸表における持分法の適用は選択肢であり、強制でないことを指摘した。

発効日
本修正は、2016年1月1日以後開始する事業年度より発効する。早期適用が認められる。本修正は、IAS第8号「会計方針、会計上の見積りの変更及び誤謬」に従い、遡及適用される。

IASBプレスリリース (IASBのWebサイト)
ニュースレター「IFRS in Focus – IASBが、個別財務諸表における持分法の使用を許容するIAS第27号の修正を公表」 (トーマツのWebサイト)

 

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