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ハンス・フーガーホースト氏が、「完全なIFRS適用に向けた足掛り」として、新しいインド会計基準について語る

IAS Plus 2015.02.05

IFRS財団のカンファレンスで、IASB議長ハンス・フーガーホースト氏が、インドのIFRSとコンバージェンスする新しいインド会計基準の進展を称賛したが、完全なIFRS適用の便益についても指摘した。(IAS Plus 2015.02.05)

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ムンバイで開催されたIFRS財団のカンファレンスで、IASB議長ハンス・フーガーホースト氏が、インドのIFRSとコンバージェンスする新しいインド会計基準(Ind AS)の進展を称賛したが、完全なIFRS適用の便益についても指摘した。

2015年1月に、インド企業省(MCA)は、Ind ASの適用に関する改訂されたロードマップを公表(IAS Plus-英語※1)し、基準自体の告示(notification)が「近いうちに」なされると言及した。フーガーホースト氏は、インドのIFRSに関する進展を「見事な達成(impressive achievements)」と呼び、「新しいInd ASは、IFRS適用への道における大変重要な足掛りと考えられる」とコメントした。彼は、IFRSを採用する(embracing)便益についても、以下の通りリストした。

  • コーポレート・ガバナンスおよびレポーティングにおける高度の基準(high standards)に対するパブリック・コミットメント
  • 資本コスト減少の可能性の高さ
  • 世界におけるほとんどすべての資本市場にアクセスするパスポート
  • 国際的に認識されており、非常に求められているスキルの習得

 

さらに、フーガーホースト氏は、結局IFRSを完全に適用することなしにコンバージェンスを止めることは、インドが完全な便益を得ることができないことを意味すると警告した。

「同時に、我々は、新しいInd ASはIFRSと同じではないということを認識しなければならない。現在の提案は、1点の主要な相違といくつかの些細な相違を含んでいる。完全なIFRSとの最終的な相違が小さくなる結果となっても、国際的な認識の観点から、この影響は大きい。

外国投資家には、会計基準の複雑さを勉強する時間またはリソースがない。彼らは、よく知られたIFRSブランド、すなわち何も驚くことのないものを見たいのである。だから、IFRSの完全な便益を引き出すために、インドにとって、カーブアウトは小さくするのみならず、非常に限られた期間であることが大変重要である。投資家は、この基準を完全なIFRSへの中間的なステップとして捉えることが重要である。

さもなければ本当に危険なのは、インドの会社は、IFRS適用から生じる完全な便益と国際的な認識を享受することなしに、新しい基準に移行するすべてのコストを被ることになることである。」

フーガーホースト氏は、IFRSの適用が会計基準設定における国家主権の損失となる懸念についても話した。彼は、IFRSを適用した多くの他の法域を指摘し、「すべてのこれらの法域が、会計基準における主権を単に破棄したとは考えていない。代わりに、国際的な組織に彼らの基準設定をプールする自由な選択(free choice)を行った」とコメントした。彼は、IASBの能力および関係者に注意深く耳を傾ける意思についても強調し、最近数か月に生じたインドとの緊密な関係を、今後何年も継続することを約束した。


※1≫Roadmap for application of IFRS converged standards in India released, notification to follow "shortly" (IASBのWebサイト‐英語)

スピーチ全文 (IASBのWebサイト‐英語)

 

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