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IFRS解釈指針委員会が、法人所得税の不確実性の会計処理に関する解釈指針案を公表

IAS Plus 2015.10.21

IASBのIFRS解釈指針委員会は、解釈指針案「法人所得税の取扱いに関する不確実性」を公表した。コメントは、2016年1月19日が期限である。(IAS Plus 2015.10.21)

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国際会計基準審議会(IASB)のIFRS解釈指針委員会は、解釈指針案「法人所得税の取扱いに関する不確実性」を公表した。コメントは、2016年1月19日が期限である。

【背景】

IFRS解釈指針委員会は、未払法人所得税(未収還付法人所得税)の金額に不確実性がある場合に、IAS第12号(IAS Plus-英語※1)「法人所得税」の5項に定義されている当期税金、繰延税金負債および繰延税金資産の認識および測定に関して、実務上多様性が生じていることに着目した。そのため、解釈指針委員会は、解釈指針を開発することを決定した。

【ガイダンス案】

範囲
本草案は、解釈指針案をIAS第12号における法人所得税の取扱いに関して不確実性がある場合、課税所得(税務上の欠損金)、税務基準額、繰越欠損金、税額控除および税率の決定に適用することを提案する。

論点
税務上の取扱いは、集約して検討すべきか。

各税務上の取扱いを個別に検討すべきか、またはいくつかの税務上の取扱いを一緒に検討すべきかについて決定するため、判断を行使することが求められる。いずれのアプローチが不確実性解消に優れた予測を提供するかに基づいて、決定すべきである。

税務当局の調査における仮定

報告を受けた金額を調査する権利を有する税務当局が、それらの金額を調査し、調査時にすべての関連する情報について十分な知識を有すると仮定すべきである。

課税所得(税務上の欠損金)、税務基準額、繰延欠損金、税額控除および税率の決定
関連当局が、税務申告で使用するまたは使用する予定である各税務上の取扱い、または一連の税務上の取扱いを受け入れる可能性が高い(probable)かどうか検討しなければならない。

•特定の税務上の取扱いが受け入れられる可能性が高いと結論づける場合、税務申告に含まれる税務上の取扱いと整合して、課税所得(税務上の欠損金)、税務基準額、繰延欠損金、税額控除または税率を決定しなければならない。

•特定の税務上の取扱いが受け入れられる可能性が高くないと結論づける場合、課税所得(税務上の欠損金)、税務基準額、繰延欠損金、税額控除および税率を決定する際に、税務上の取扱いについての最頻値または期待値を使用しなければならない。その決定は、不確実性解消に優れた予測を提供する方法に基づいて行うべきである。

事実および状況の変化の影響

事実および状況が変化した場合、その判断と見積りを再評価しなければならない。

開示
解釈指針案は、新しい開示の要求事項を含んでいない。代わりに、IAS第1号、IAS第12号およびIAS第37号における既存の開示要求事項を強調する。

経過措置
企業は、比較情報を修正することなく、解釈指針の適用開始の累積的影響を、企業が解釈指針を初めて適用する報告期間の利益剰余金または資本の他の適切な内訳項目に認識することにより、要求事項を適用しなければならない。企業が事後的判断を用いずに可能である場合、完全な遡及適用も認められる。

【コメント期限および追加的情報】

解釈指針案DI/2015/1「法人所得税の取扱いに関する不確実性」に関するコメントは、2016年1月19日が期限である。

プレス・リリース(IASBのWebサイト‐英語)

解釈指針案(PDF:IASBのWebサイト‐英語)

プロジェクト・サイト(IAS Plus-英語)

IFRS in Focus 「IASBが、IAS第12号の解釈指針案「法人所得税務処理に関する不確実性」を公表」

 

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