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国際会計基準審議会(IASB)が、5月の会議を受けて作業計画表の更新を公表
IAS Plus 2016.05.20
国際会計基準審議会(IASB)は、5月の会議を受けて作業計画表を更新した。(IAS Plus 2016.05.20)
国際会計基準審議会(IASB)は、5月の会議を受けて作業計画表を更新した。これまでのリリースでもお伝えしているように、2015年7月に計画表の表示区分形式が変更されてから、明確な進捗や大幅な修正がない限り、個別のプロジェクトにつきIASBの進捗を追跡することが不可能となった。前回の作業計画表からは数件の進捗のみ確認できる。但し、IASBは、公開草案又は最終基準の公表予定月を今年2月から開示している。
今回の作業計画表上の変更には以下が含まれている。
主要なプロジェクト
- 主要なプロジェクトに変更はなかった。
適用プロジェクト
- 「年次改善(2014-2016年サイクル)」(デロイト トーマツのWebサイト※1) ― 「プロジェクトの方向性の決定」が、前回の「6ヶ月以内」から更新され、現在は「3ヶ月以内」の予定であることが示された。
- 「投資不動産の振替」(デロイト トーマツのWebサイト※2) ― 更新の結果、現在は最終基準の公表が「6ヶ月以内」に予定されていることが示された。
- 「IFRIC解釈指針案―外貨建取引と前渡・前受対価」(デロイト トーマツのWebサイト※3) ― 更新の結果、現在は最終の解釈指針の公表が「6ヶ月超」に予定されていることが示された。
更に、作業計画表上のリサーチ・プロジェクトの「基本財務諸表」、「法人所得税」、及び「株式に基づく報酬」(IASBは当該トピックについては追加のリサーチは実施せず、又正式な協議文書も公表しないことを決定している)の詳細が更新され、2015年のアジェンダ・コンサルテーションのフィードバック文書が前回の「6ヶ月超」から現在は「6ヶ月以内」に予定されていることが示された。
上記の作業計画表上の更新とは別に、IASBは、「IFRS第4号の修正:IFRS第9号「金融商品」のIFRS第4号「保険契約」との適用」(デロイト トーマツのWebサイト※4)の最終基準の公表が2016年9月に予定されていることを発表した。
※1≫IASBが、年次改善プロジェクト(2014-2016年サイクル)における修正案を公表(デロイト トーマツのWebサイト)
※2≫ニュースレター「IFRS in Focus ― IASBが、投資不動産の振替についての公開草案を公表」(デロイト トーマツのWebサイト)
※3≫ニュースレター「IFRS in Focus ― IFRS解釈指針委員会が、解釈指針案「外貨建取引と前渡・前受対価」を公表」(デロイト トーマツのWebサイト)
※4≫IASBが、IFRS第9号と保険契約の新基準における異なる発効日についての懸念に対処する修正を提案(デロイト トーマツのWebサイト)
≫作業計画表(2016年5月20日更新) (IASBのWebサイト)
≫Deloitteのプロジェクト・ページ (IAS Plus ― 英語版)