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IASBが株式に基づく報酬取引の分類および測定を明確化

IAS Plus 2016.06.20

国際会計基準審議会(IASB)は、株式に基づく報酬取引の分類および測定を明確化するIFRS第2号「株式に基づく報酬」の修正の最終版を公表した。本修正は、IASBとIFRS解釈指針委員会が受領したいくつかの要請を扱っており、IASBは、それらをまとめて狭い範囲のプロジェクトで扱うことを決定した。(IAS Plus 2016.6.20)

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国際会計基準審議会(IASB)は、株式に基づく報酬取引の分類および測定を明確化するIFRS第2号「株式に基づく報酬」の修正の最終版を公表した。本修正は、IASBとIFRS解釈指針委員会が受領したいくつかの要請を扱っており、IASBは、それらをまとめて狭い範囲のプロジェクトで扱うことを決定した。


背景

IASBおよびIFRS解釈指針委員会は、IFRS第2号(IAS Plus-英語※1)「株式に基づく報酬」に関する多数の要請を受領した。それらの要請は、下記事項に関する明確化を求めていた。

  •  業績条件を含む現金決済型の株式に基づく報酬取引の会計処理
  •  純額決済の要素を有する株式に基づく報酬取引の分類
  •  株式に基づく報酬取引の現金決済型から持分決済型への条件変更の会計処理

それまでの会議で論点を議論した後、2014年4月に、IASBはこれらを合わせて、1つの狭い範囲のプロジェクト(IAS Plus-英語※2)で扱うことを決定し、このプロジェクトが完了した。
 

変更

「株式に基づく報酬取引の分類および測定」(IFRS第2号の修正)は、以下の論点に関する明確化および修正を含んでいる。

  • 業績条件を含む現金決済型の株式に基づく報酬取引の会計処理
    修正前まで、IFRS第2号は、権利確定条件が現金決済型の株式に基づく報酬に関する負債の公正価値にどのように影響を及ぼすかに関するガイダンスを含んでいなかった。IASBは、現金決済型の株式に基づく報酬の会計処理が、持分決済型の株式に基づく報酬で使用されているアプローチに従うとする要求事項を導入した。
  • 純額決済の要素を有する株式に基づく報酬取引の分類
    IASBは、純額決済の要素が含まれないのであれば株式に基づく報酬が持分決済型として分類される場合に、純額で決済する株式に基づく報酬取引を全体として持分決済型として分類するIFRS第2号における例外を導入した。
  • 株式に基づく報酬取引の現金決済型から持分決済型への条件変更の会計処理
    修正前まで、IFRS第2号は、条件変更により、現金決済型の株式に基づく報酬が持分決済型の株式に基づく報酬に変更する状況を具体的に扱っていなかった。IASBは、以下の明確化を導入した。

    ・そのような条件変更に関して、現金決済型の株式に基づく報酬に関して認識された当初の負債は認識を中止し、持分決済型の株式に基づく報酬は、条件変更日までにサービスが提供された範囲で、条件変更日の公正価値で認識する。
    ・条件変更日における負債の帳簿価額と同日現在で資本に認識される金額との差額を、直ちに純損益に認識する。

  • 発効日と移行措置
    本修正は、2018年1月1日以後開始する事業年度に発効し、早期適用が認められる。本修正は、将来に向かって適用される。しかし、事後的判断を使用することなし可能である場合には、遡及適用も認められる。企業が本修正を遡及適用する場合、上述のすべての修正についての遡及修正が要求される。

※1≫‘IFRS 2 — Share-based Payment’(IAS Plus-英語版)
※2≫‘IFRS 2 — Clarifications of classification and measurement of share based payment transactions’(IAS Plus-英語版)

プレスリリース(IASBのWebサイト-英語)
≫IFRS in Focus 「IASBが株式に基づく報酬取引の分類および測定を明確化」(デロイト トーマツのWebサイト)

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