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IASBがIFRS第13号の適用後レビューに係る情報提供の要請を公表

IAS Plus 2017.05.25

国際会計基準審議会(IASB)は、IFRS第13号「公正価値測定」が財務諸表利用者に対して有用な情報を提供しているか、IFRS第13号に適用が困難な領域や基準の一貫した適用を妨げる可能性がある領域はあるか、予期しないコストが基準の適用または実施に関連して発生しているかについて識別するために、利害関係者からコメントを求める情報提供の要請(RFI)を公表した。(IAS Plus 2017.05.25)

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IFRS第13号の適用後レビューは、2017年1月に正式にIASBのアジェンダに追加された。それ以前は、IASBは、IFRS第13号の適用の評価が可能となる前に、レビューの範囲を決定し、回答が必要な主要な質問を識別するための情報を収集していた。

これまでに収集した情報は、多くの利害関係者は、IFRS第13号はうまく機能しており、重大な改善をもたらしていると考えていることを示している。これは、米国会計基準(US GAAP)のトピック820「公正価値測定」のFASBによる適用後レビューの結果と一致している。両基準書は、共同のコンバージェンス・プロジェクトの成果物である。

しかし、これまでに接触したIASBの利害関係者は、改善による便益が得られる可能性があると考えるIFRS第13号の4つの領域を識別した。これら4つの領域が、RFIの骨格である。

  • 公正価値測定に関する開示。レベル3の公正価値測定に関する開示要求の一部は、煩雑であると受け取られ、同時にその有用性に疑問がある。
  • レベル1のインプットと会計単位のどちらが優先かの順位付け。共同支配企業および関連会社に対する投資の公正価値を算定する際に、企業は、レベル1のインプットと会計単位のどちらが優先かの順位を決めるべきかどうかについて、IFRS第13号は明確ではないと受け取られている。
  • 最有効使用の概念の適用。この領域についての懸念は、営業資産グループの測定における最有効使用の概念の適用による影響に関するものである。
  • 特定の領域における判断の適用。この点に関する課題は、IASBに言及されており、質問はさらなるサポートが有用かどうかである。

それらの領域に加えて、IASBは、RFIの質問でカバーされていないものの回答者が実際に遭遇している問題を取り上げることも回答者へ促している。また、RFIでは、適用後レビュー(RIP)の結果により変更される可能性について、IASBは米国会計基準のトピック820 「公正価値測定」とのコンバージェンスを維持するために努力すべきかどうかについても質問している。

コメント期限到来後、IASBは、他のコンサルテーション活動を通じて集めた情報や当該トピックのリサーチからの発見事項とともに受け取ったコメントを検討する予定である。IASBの最終的な結論は、報告書およびIASBがレビューの結果として含めるべきとした措置についても提示するフィードバック文書に記載される予定である。

コメント期限は、2017年9月22日である。本情報提供の要請および対応するプレスリリースは、IASBのウェブサイトで閲覧可能である。さらに、IASBは、IFRS第13号の適用の影響に関する既存の学術文献を収集し、文献レビューを行う申請を募集する「リサーチの要請」も公表した。


下記リンクを参照:
IASBプレスリリース(IASBのWebサイト-英語)
情報提供の要請(PDF:IASBのWebサイト-英語)
PIR of IFRS 13 to be substantiated by a literature review(IAS Plus-英語)
IFRS in Focus「IASBが、IFRS第13号の適用後レビューの一環として情報提供の要請を公表」Focus(デロイト トーマツのWebサイト)

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