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IASBが関連会社および共同支配企業に対する長期持分に関してIAS第28号の修正を最終化

IAS Plus 2017.10.12 

国際会計基準審議会(IASB)は、関連会社または共同支配企業に対する長期持分(持分法が適用されないもの)に企業がIFRS第9号「金融商品」を適用することを明確にするために、「関連会社及び共同支配企業に対する投資(IAS第28号の修正)」を公表した。(IAS Plus 2017.10.12)

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国際会計基準審議会(IASB)は、関連会社または共同支配企業に対する長期持分(持分法が適用されないもの)に企業がIFRS第9号「金融商品」を適用することを明確にするために、「関連会社及び共同支配企業に対する投資(IAS第28号の修正)」を公表した。


背景

IFRS第9号「金融商品」は、IAS第28号「関連会社及び共同支配企業に対する投資」に基づいて会計処理される関連会社および共同支配企業の持分を範囲から除外している。しかし、IFRS解釈指針員会(IFRS-IC)は、その適用範囲の除外が、持分法が適用される関連会社および共同支配企業に対する持分にのみ適用されるのかどうかを尋ねる要望書を受領した。この論点は、一部の利害関係者には明確でないように見られていた。

本論点を明確にするための修正案は、もともと2017年1月12日に公表された公開草案ED/2017/1「年次改善 2015-2017年」(IAS Plus-日本語 ※1)に含まれていた。しかし、2017年5月、IASBは、基準自体の狭い範囲の修正として最終化することを決定した。


変更

「関連会社及び共同支配企業に対する長期持分」(IAS第28号の修正)の修正は、以下の通りである。

  • 14A項を追加し、企業は、関連会社または共同支配企業に対する長期持分(持分法が適用されないもの)に、減損の要求事項を含むIFRS第9号「金融商品」を適用することを明確にしている。
  • IASBは、IFRS第9号の要求事項を単に繰り返し、長期持分の会計処理について混乱を招いていると考えているため、41項を削除する。

本修正には、設例が添付されている。

 

反対意見

審議会メンバーの1人が、持分法を適用して会計処理を行う持分の種類とIFRS第9号を適用して会計処理を行う持分の種類を特定せずに、IAS第28号を修正することに反対しているため、本最終修正には反対意見も含まれている。

 

発効日および経過措置

本修正は、2019年1月1日以後に開始する事業年度に適用される。早期適用は認められる。これにより、IFRS第9号とともに本修正を適用することが可能となるが、他の企業には要望していた追加の適用時間がある。

本修正は、遡及適用される。IFRS第9号を初めて適用した後に本修正を適用する企業に対して、IFRS第9号の経過措置と類似の経過措置を提供する。また、IFRS第4号「保険契約」に従って、IFRS第9号の一時的な免除を適用することを選択した企業に対する過年度の修正再表示の救済措置も含んでいる。事後的判断(hindsight)を使用せずに可能である場合、完全遡及適用が認められる。


追加情報

下記リンクを参照:
IASBプレスリリース(IASBのWebサイト-英語)
設例―関連会社及び共同支配企業に対する長期持分(PDF:IASBのWebサイト-英語)
IAS 28-Long-term interests in associates and joint ventures(IAS Plus-英語)
EFRAG endorsement status report 12 October 2017(IAS Plus-英語)

※1≫「IASBが、年次改善プロジェクト(2015-2017年サイクル)における修正案を公表」(デロイトトーマツのWebサイト)

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