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IASB、IFRS第17号の修正案を公表  

IAS Plus 2019.06.26

IASBは、2017年にIFRS第17号「保険契約」が公表された後に識別された懸念および導入上の課題に対処するため、公開草案「IFRS第17号の修正」を公表した。コメントは、2019年9月25日まで募集されている。

国際会計基準審議会(IASB)は、2017年にIFRS第17号「保険契約」が公表された後に識別された懸念および導入上の課題に対処するため、公開草案「IFRS第17号の修正」を公表した。コメントは、2019年9月25日まで募集されている。

 

背景

IFRS第17号「保険契約」が2017年5月に公表されて以来、IASBは、導入をモニターし、懸念事項と導入上の課題について学んだ。IASBはこれまで、導入にあたり提起された事項に対処するために追加的な行動が必要かどうかを検討することを示唆していた。2018年10月のIASB会議において、本基準に対する25項目の可能性のある修正のリストが識別され、修正の可能性を検討する要件についても合意した。

IFRS第17号の可能性のある修正に関するプロジェクトにおけるその後の議論が、本日の公開草案に含まれる修正案につながった。

 

変更案

公開草案ED/2019/4「IFRS第17号の修正」で提案された主な変更点は、以下のとおりである。

  • IFRS第17号の適用開始日を、2022年1月1日以後開始する事業年度へ1年繰り延べIFRS第4号「保険契約」において、IFRS第9号「金融商品」の適用について一時免除する期間の固定の満了日を変更し、企業は、2022年1月1日以後開始事業年度においてIFRS第9号を適用することが要求される。
  • 重大な保険リスクを移転する貸付契約についての追加的な範囲除外のオプション、およびそのような契約を発行する企業が、当該契約にIFRS第17号またはIFRS第9号のいずれかを適用できるようにするための関連する経過措置。
  • 保険カバーを提供するクレジット・カード契約に対する追加的な範囲除外。
  • 予想される更新契約に関連する保険契約キャッシュ・フローの配分、認識、回収可能性の評価および開示に関する修正。
  • 一般モデルにおいて、契約上のサービス・マージン(CSM)が、保険カバーと投資リターン・サービスの双方を考慮して決定されたカバー単位に基づいて配分されるような、CSMの配分及び関連する開示の要求事項に関する修正。
  • 保有する再保険契約を含めるリスク軽減オプションの拡大。
  • 当初認識時に、発行した不利な保険契約に損失を認識する企業に対して、保有する再保険契約の利得も認識することを要求する修正
  • 企業が保険契約のグループではなく保険契約のポートフォリオを使用して決定した保険契約の資産および負債を財政状態計算書に表示するようにする、保険契約の財政状態計算書への簡素化された表示。
  • 企業結合に対する追加的な移行の救済措置
  • リスク軽減オプションの適用日における追加的な移行の救済措置および公正価値移行アプローチの使用

 

公開草案には、いくつかのより軽微な修正案も含まれている。

変更案に対するコメントは、2019年9月25日まで募集されている。

 

発効日

本修正の提案されている発効日は、IFRS第17号の新しい発効日(2022年1月1日)と同一とし、早期適用は認められる。本修正は遡及的に適用される。

 

さらなる情報
下記リンクを参照:

IASBのプレスリリース及び公開草案の日本語訳(ASBJのWebサイト-日本語)
公開草案(441.474KB,PDF-IASBのWebサイト-英語)
》IFRS in Focus  IASBがIFRS第17号「保険契約」を修正する公開草案を公表(デロイトトーマツのWEBサイト)
》Deloitteのプロジェクト・ページ IFRS第17号「保険契約」の修正(IAS Plus-英語)

 
 
 
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