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IASB、IAS第12号の修正案を公表    

IAS Plus 2019.07.17

IASBは、会社がリース及び廃棄債務に係る繰延税金をどのように会計処理するかを明確化することを目的とする、公開草案「単一の取引から生じた資産及び負債に係る繰延税金」(IAS第12号の修正案)を公表した。コメントは、2019年11月14日まで募集されている。


国際会計基準審議会(IASB)は、会社がリース及び廃棄債務に係る繰延税金をどのように会計処理するかを明確化することを目的とする、公開草案「単一の取引から生じた資産及び負債に係る繰延税金」(IAS第12号の修正案)を公表した。コメントは、2019年11月14日まで募集されている。

 

背景

IFRS解釈指針委員会は、IAS第12号「法人所得税」と、リース(借手がリースの開始時に資産と負債を認識する場合)及び廃棄債務(企業が負債を認識し、有形固定資産項目の取得原価に廃棄コストが含まれる場合)に関連する繰延税金の認識に関する要望書を受け取った。要望書の事実パターンは、リース料と廃棄コストは支払ったときに税務目的で損金算入されることが想定され、実務上異なるアプローチが識別された。

解釈指針委員会は、2018年3月と2018年6月の会議で要望書を議論し、影響を受ける様々な種類の契約及び事実パターンが存在するため、この問題は目的適合性があり、広範なものであるという結論に達した。さらに、税務上の損金算入が契約、単一の資産/負債、またはキャッシュ・フローに帰属するか、及び一時差異を決定するためにどのような帰結があり得るか問題は、IAS第12において根本的なものである。したがって、解釈指針委員会は、IASBが明確化のためにIAS第12号の修正を開発することを提案した。

IASBは、本論点を2018年10月(本論点の全般的な議論及びIFRS解釈指針委員会の提案への合意)及び2019年1月(経過措置、遡及適用、及び早期適用)で議論し、明確化のための修正案の公開草案を公表した。 

 

変更案

公開草案ED/2019/5「単一の取引から生じた資産及び負債に係る繰延税金」(IAS第12号の修正案)は、IAS第12号15項(b)及びIAS第12号24項に設けられている「当初認識の例外」からの適用除外の提案である。そのため、当初認識の例外は、同じ金額の繰延税金資産及び繰延税金負債の認識につながる将来減算一時差異及び将来加算一時差異の両方が生じる取引に適用されないこととなる。これは、新しく挿入されたIAS第12号22A項においても説明されている。

変更案に対するコメントは、2019年11月14日まで募集されている。

 

発効日及び経過措置

本公開草案には発効日の提案は含まれておらず、IASBはその後に発効日を決定する予定である。本修正案はIAS第8号に従って遡及的に適用され、早期適用は認められる。

実務上及びコストの理由により、将来減算一時差異を利用できる課税所得が生じる可能性の評価についてのいくつかの単純化が提供されている。同様の単純化が、初度適用企業についても提案されている。 

 

さらなる情報
下記リンクを参照:

IASBのプレスリリース及び公開草案の日本語訳(ASBJのWebサイト-日本語)
公開草案(206.544KB,PDF-IASBのWebサイト-英語)
IFRS in Focus- IASB、IAS第12号の「法人所得税」の修正を提案(デロイトトーマツのWebサイト)

 
 
 
 
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