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IASB、OECDの第2の柱モデルルールから生じる繰延税金の会計処理について一時的な例外を導入するIAS第12号の修正を提案する

iGAAP in Focus 2023.01.10

2023年1月に国際会計基準審議会(IASB)によって公表された公開草案IASB/ED/2023/1「国際的な税制改革-第2の柱モデルルール」に示されているIAS第12号 「法人所得税」の修正案について解説するものである。

本iGAAP in Focusは、2023年1月に国際会計基準審議会(IASB)によって公表された公開草案IASB/ED/2023/1「国際的な税制改革-第2の柱モデルルール」に示されているIAS第12号 「法人所得税」の修正案について解説するものである。

  • IASBは、OECD第2の柱モデルルールの実施から生じる繰延税金の会計処理について一時的な例外と、影響を受ける企業に対する的を絞った開示要求を導入する、 IAS第12号の修正を提案する。
  • 本例外を適用することにより、企業はOECD第2の柱モデルルールに関する法人所得税に関連する繰延税金資産および負債を認識しない。また、これらの繰延税金資産および負債に関する情報も開示しない。
  • 第2の柱モデルルールに関する法制が制定された、または実質的に制定されたが、まだ施行されていない期間において、企業は以下を開示する。
    • 企業が営業を行っている法域で制定または実質的に制定された法制に関する情報
    • 企業の当期平均実際負担税率が15%未満である法域
    • 15%の閾値が適用されないが、企業が第2の柱モデルルールに関する法人所得税を支払うことを見込んでいる法域、または15%の閾値が適用されているにもかかわらず第2の柱の所得税を支払わない法域があるかどうか
  • IASBは、本例外を適用することおよび本例外を適用したことを開示する要求事項について、本修正の公表後直ちに、IAS第8号「会計方針、会計上の見積りの変更及び誤謬」に従って、企業が遡及的に適用することを提案する。残りの開示要求は、2023年1月1日以後開始する事業年度に要求される。
  • 修正案に対するコメントは、2023年3月10日まで募集している。

 

IFRSセンター・オブ・エクセレンス日本は、このニュースレターの日本語訳版を公表した。

 

『iGAAP in Focus-財務報告-IASB、OECDの第2の柱モデルルールから生じる繰延税金の会計処理について一時的な例外を導入するIAS第12号の修正を提案する』


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