FinTechの成立と既存金融機関への影響

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待ち受ける激動の波

損害保険の未来

保険業界に変革の波が押し寄せる中、損害保険の未来はどのようなものになるだろうか。

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「破壊的変革の影響をいち早く受けるのはリテール・バンキングであるが、最も大きな影響を受けるのは保険の領域であると考えられる。」

意外ではないかもしれないが、損害保険はリスク回避ビジネスである。その結果、イノベーション面で後れを取り、顧客の期待値と、その期待に応えるための保険会社の対応力との間に大きなずれが生じている。今が、保険業界における破壊的変革のときである。デロイトと世界経済フォーラムによる共同レポートでは、保険について上記の通り大胆な予測を立てている。 

他の金融サービスと比較すると、損害保険の未来はさらに不透明であるが、それはこの業界が内外の要因により形成されているからである。

2016年は、保険業界にとってインシュアテックの転換点となるだろう。次世代型の販売仲介業者や、P2P(Peer to Peer)保険、さらには再保険プラットフォームといった多くの新規参入者が出現しており、それぞれが必死に顧客を奪い合っている。グローバル規模の保険会社やブローカーはイノベーション計画を実行し、インシュアテックへの投資を積極的に行っている。

保険業界外では、自動運転車両やシェアリングエコノミーといった変革の波が近年、飛躍的な進化を遂げており、モノの所有方法や利用方法に変化をもたらすと考えられる。さらにはビッグデータ、機械学習や分散型台帳技術といった、これまでの保険会社の業務を超越した新しい方法を可能にするイノベーションの存在がある。これらの全てが未来の保険の構築、提供、消費の方法を変える要素となる。

本レポートでは、保険業界の内外に出現する変革の波が、未来の保険市場の構図をどのように変えるかを探る。第一章「変革の波が及ぼす影響」では、変革の波が保険業界にもたらす六つの潜在的な影響について検証する。影響の中には互いに補完関係か、あるいは相反関係にあるものもある。続く第二章「未来のシナリオ」では、前章で検証した影響をもとに、考えられる四つの未来図を描き、その中で勝ち残る可能性を秘めた戦略を立てている。


2015年、デロイトと世界経済フォーラムは共同で「金融サービスの未来:破壊的なイノベーションが金融サービスの構築、提供、消費の仕方を一変させつつある」という報告書を発表し、その中で破壊的イノベーションが金融サービスに与える影響を検証している。

業界を取り巻くイノベーション

原文(英語)レポートは、こちらよりご参照いただけます。
 

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