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我が国における「新しい証券市場」に向けて

月刊誌『会計情報』2013年1月号

今回は、株式会社東京証券取引所グループ 取締役兼代表執行役社長 斉藤 惇氏に「我が国における『新しい証券市場』に向けて」についてご寄稿いただきました。

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著者: 株式会社東京証券取引所グループ 取締役兼代表執行役社長 斉藤 惇

 2012年もあとわずかとなった。この時期になると、年末のテレビの番組ではないが、やはり、今年の出来事を振り返りつつ、新たな年への飛躍を誓うものであるが、ここ最近は暗い出来事が目につく。一昨年の東日本大震災からの復興や原発問題の解決を果たせていないばかりか、今年は韓国・中国との領有権を巡る摩擦問題も発生している。
 今年、株式市場はTOPIX(東証株価指数)が6月4日にバブル崩壊以降の最安となる695.51ポイント(終値)を付け、売買代金も、東証一部の一日平均で約1兆2千億円にとどまりそうである。ただし、これはこの一年、二年の問題ではない。日本経済と日本企業は、バブル崩壊後の1990年以降の長引くデフレに加え、最近では、リーマンショックによる世界的な不況の影響から脱せない中、欧州ソブリン危機による景気後退と新興国への波及により世界経済の低迷の余波を受けている。特に、企業業績については、円高や中国・韓国の企業とのグローバルな競争の激化によるところも大きいだろう。
 日本の証券市場も例外なく、日本経済、そしてグローバルな競争の渦中に巻き込まれているが、手をこまねいてみている訳にはいかない。その中で、東京証券取引所グループは、来年1月1日に大阪証券取引所(大証)と経営統合を行い、新たに「日本取引所グループ」として船出することになった。この経営統合の狙いと今後の展開と共に、証券市場として、自身の活性化と共に日本経済、企業の成長にどう貢献できるのか述べていきたい。

※続きは添付ファイルをご覧ください。 

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