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『監査法人の情報発信』会計監査の在り方に関する懇談会・提言を紐解きながら
シリーズ「監査とその周辺」第9回 (月刊誌『会計情報』2017年2月号)
今回は、明治学院大学名誉教授 脇田 良一氏に『監査法人の情報発信』会計監査の在り方に関する懇談会・提言を紐解きながらについてご寄稿いただきました。(月刊誌『会計情報』2017年2月号)
著者:明治学院大学名誉教授 脇田 良一
これまで、監査関連事案が顕在化するたびに、会計監査の信頼性に対する信頼を回復し、公認会計士監査制度を堅持するため、制度の再構築面からの刷新・強化に多大のエネルギーが投入されてきた。
しかし、その後も、監査関連で残念な事案が絶えず、金融庁・企業会計審議会は会計監査の信頼性を高めるために「監査における不正リスク対応基準」を設定し、監査法人等の監査業務の厳格化を図った。
これまでは、会計監査の信頼性に対する信頼回復が、規制当局の直接関与を軸として図られてきた感が強い。
これに対して、会計監査の信頼性に対する信頼を回復するために、専門性が過度に強調され過ぎてブラックボックスとなっていた監査業務の品質に関わる情報を、監査主体である監査法人に直接発信させ、財務諸表利用者の判断(判定)に委ねる。かくして監査の信頼性に対する財務諸表利用者の疑念や不信を払拭するという構図を、会計監査の在り方に関する懇談会・提言は描いたように、私は理解している。
もちろん、私、個人としての理解であることをお断りしておく。
※続きは添付ファイルをご覧ください。
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