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四半期決算の会計処理に関する留意事項

(月刊誌『会計情報』2018年7月号)

本稿では、平成31年3月期決算会社の第1四半期決算(平成30年4月1日から同年6月30日まで)の会計処理に関する主な留意事項について解説を行います。

著者:公認会計士 佐瀬 剛 公認会計士 石川 慶

本稿では、平成31年3月期決算会社の第1四半期決算(平成30年4月1日から同年6月30日まで)の会計処理に関する主な留意事項について解説を行う。

【目次】

Ⅰ  企業会計基準第28号「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」等
Ⅱ  実務対応報告第36号「従業員等に対して権利確定条件付き有償新株予約権を付与する取引に関する取扱い」等
Ⅲ  実務対応報告第38号「資金決済法における仮想通貨の会計処理等に関する当面の取扱い」
●  平成31年3月期に適用される新基準等には、上記Ⅰ~Ⅲがある。
●  Ⅰの一部、Ⅱ及びⅢは平成30年3月期から早期適用が可能であったが、平成31年3月期から原則適用となっている。

なお、次号の本誌(『会計情報』2018年8月号)において四半期報告書の開示について解説を行う予定である。

Ⅰ  企業会計基準第28号「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」等

企業会計基準委員会(以下「ASBJ」という。)は、平成30年2月16日に以下の会計基準等を公表した。

▶企業会計基準第28号「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(以下「税効果会計基準一部改正」という。)

▶企業会計基準適用指針第28号「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(以下「税効果適用指針」という。)

▶改正企業会計基準適用指針第26号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」(以下「回収可能性適用指針」という。)

▶企業会計基準適用指針第29号「中間財務諸表等における税効果会計に関する適用指針」(以下「中間税効果適用指針」という。)

1 公表の経緯・目的

我が国における税効果会計に関する会計基準として、平成10年10月に企業会計審議会から「税効果会計に係る会計基準」が公表され、当該会計基準を受けて、日本公認会計士協会から実務指針が公表されている。これらの会計基準及び実務指針に基づきこれまで財務諸表の作成実務が行われてきたが、ASBJは、基準諮問会議の提言を受けて、日本公認会計士協会における税効果会計に関する実務指針(会計に関する部分)について、ASBJに移管すべく審議を行ってきた。このうち、繰延税金資産の回収可能性に関する定め以外の税効果会計に関する定めについて、基本的にその内容を踏襲した上で、必要と考えられる見直しを行うこととされ、主として開示に関する審議が重ねられてきた。

平成30年2月の「税効果会計基準一部改正」等の公表により、一連の移管作業は終了となる。現行の日本公認会計士協会の実務指針等と改正後のASBJにおける会計基準等の関係についてまとめると、以下のとおりである。

※続きは添付ファイルをご覧ください。

(766KB, PDF)
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