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2018年6月30日に終了する報告期間―アルゼンチンにおけるインフレ

IFRS in Focus(月刊誌『会計情報』2018年9月号)

本稿は、アルゼンチンにおけるインフレの影響について、2018年6月に終了する四半期または年度決算、及びその後の決算(2018年9月四半期決算等)において検討が必要となる事項を説明しています。

著者: トーマツ IFRSセンター・オブ・エクセレンス

IAS第29号「超インフレ経済下における財務報告」は、機能通貨が超インフレ経済である企業の財務諸表について、適切な一般物価指数における変動の影響を調整し、その後、当該調整は、IAS第21号「外国為替レート変動の影響」に従い、在外営業活動体の親会社の表示通貨への再換算に組み入れられる。
これらの要求事項は、年次財務諸表と同様に、IAS第34号「期中財務報告」の下で作成される期中財務諸表にも適用される。
IAS第29号は、超インフレに関するいくつかの特徴を含んでおり、3年間の累積インフレ率が、100%に近づいているか又は100%を超えているという特徴が含まれる。


● アルゼンチンにおけるインフレのレベルは、しばらくの間高い状態が続き、2018年5月に著しく増加し、インフレ指標は3年間の累積ベースで100%を超える結果となった。また、超インフレの定性的指標も、程度は様々であるが、アルゼン
チンにおいて存在すると理解されている。

● IAS第29号が、すべての企業が、同一の時点から、同一の一般物価指数を使用してインフレ会計を適用することが望ましいと記述していることに照らして、2018年6月30日に終了する期間に対して、アルゼンチン・ペソを機能通貨とする営業活動体に関してインフレ会計を使用することが要求されているとは考えない。しかし、その後の報告期間(2018年9月又は12月に終了する期間)については、インフレ会計を使用することが必要になる可能性が高いと考えられる。

● ただし、アルゼンチンに重要な営業活動体を有する企業は、将来の期間にインフレ会計を適用する可能性に関する明確な開示を提供しなければならない。

アルゼンチンにおけるインフレ

アルゼンチンに関しては様々なインフレ指標が存在するが、全国消費者物価指数(CPI)(一般的にインフレの評価に利用される指標)は、過去3年間にわたって継続的には報告されなかった。その結果、ブエノスアイレス市の指標(IPC-BA)や、サン・ルイス州の指標(IPCSL)、及びブエノスアイレス近郊を含む地区の指標
(CPI-GBA)のような、より地方の指標が、(個別に、又は組み合わせの両方で)3年間の比較CPIデータを獲得するために利用された。選択されたデータに基づいて、組み合わせベースでの3年間の累積国家インフレ率は、2017年9月又は12月のいずれかから100パーセントを超えている。

※続きは添付ファイルをご覧ください。

(514KB, PDF)
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