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2018年7月1日以後に終了する期間の報告―アルゼンチンにおけるインフレーション

IFRS in Focus(月刊誌『会計情報』2018年12月号)

本稿は、アルゼンチンにおけるインフレの状況に関連して発生する論点を取り扱っており、その文脈において、IAS第29号「超インフレ経済下における財務報告」を適用する方法に関するガイダンスを提供するものである。

著者: トーマツ IFRSセンター・オブ・エクセレンス

本IFRS in Focusは、アルゼンチンにおけるインフレの状況に関連して発生する論点を取り扱っており、その文脈において、IAS第29号「超インフレ経済下における財務報告」を適用する方法に関するガイダンスを提供するものである。

はじめに

IFRS in Focus「2018年6月30日に終了する報告期間-アルゼンチンにおけるインフレ」*1で議論されているように、3年間の累積インフレ率(利用可能なすべての指標に基づく)が100%を超えた。このような状況が続いていることから、アルゼンチン経済は超インフレ状態にあるとみなされ、2018年7月1日以後に終了する会計期間のアルゼンチン・ペソを機能通貨とする営業活動体(operation)を含む期中財務諸表または年次財務諸表の作成にあたっては、IAS第29号「超インフレ経済下における財務報告」の要求事項を適用しなければならない。

アルゼンチンについての一般物価指数の識別

2017年1月以降、IAS第29号をアルゼンチンの営業活動体に適用する際には、全国消費者物価指数(Índice de precios al consumidor, IPC)を使用しなければならない。

過去において、IPCは、ブエノスアイレス市およびブエノスアイレス近郊を含む地区で測定された限定的な範囲の商品およびサービスのコストに基づいて構築された。 このため、過去においては、国内卸売物価指数(Índice de Precios Internos al por Mayor、IPIM)が、アルゼンチン全体の価格水準の一般的な変動をより代表すると考えられていた。2017年の初めから、IPCは国家統計センサス局(Instituto Nacional de Estadística y Censos、INDEC)*2によって再定義され、その他の州でも測定され始めた。IPCの使用は、国際的なインフレ測定方法ともより整合する。

物価指数の過去の変動に対応するため、アルゼンチン会計士協会(Federación Argentina de Consejos Profesionales de Ciencias Económicas、FACPCE)*3は、Resolución 539/18 JG (以下、「基準書」)を公表した。この基準書は、以前に公表された他の公式見解の中でも特にResolución Técnica N° 6 (Estados contables en moneda homogénea)(解釈指針第6号「同質な通貨による財務諸表」)を修正し、指数の調整計算において企業が次のような複数の指数の組み合わせを使用しなければならないことを述べている。

・IPC―2017年1月以降の期間の消費者物価指数

・IPIM―2016年12月以前の期間の国内卸売物価指数。IPIMが利用できなかった2015年11月と12月は、ブエノスアイレス市の消費者物価指数(Índice de Precios al Consumidor de la Ciudad de Buenos Aires、IPCBA)を使用しなければならない。

これらのレートはそれぞれINDECより公表されている。 FACPCEは、上記の指数の組み合わせを用いて作成された指数を毎月公表する。

※続きは添付ファイルをご覧ください。

(506KB, PDF)
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