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「ファイナンス・タレントマネジメントを再考する」(2) ~構想策定の進め方~

(月刊誌『会計情報』2019年4月号)

本稿では、デロイトにおけるファイナンス・タレントマネジメントの構想策定のアプローチをベースとし、構想策定の具体的な進め方を考察する。

著者:デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 近藤 泰彦

1. はじめに

前回(2019年2月号)においては、経理財務組織に求められる役割が大きく変化する中、ファイナンス・タレントマネジメントの再構築の必要性やそれを考えるにあたってのポイントを整理した。そして、ファイナンス・タレントマネジメントを再構築するにあたっては、目先の課題に手をつけるだけではなく、将来に向けた構想策定を行い、そこに向かって取組みを進めていく必要性に言及した。

第2回となる本号では、デロイトにおけるファイナンス・タレントマネジメントの構想策定のアプローチをベースとし、構想策定の具体的な進め方を考察する。

2. ファイナンス・タレントマネジメントの構想策定の全体像デロイトにおけるファイナンス・タレントマネジメントの構想策定のアプローチは、「To-Be像の定義」「現状整理・問題分析」「Gap分析」「改革施策・実行計画の定義」という4つのかたまりをベースとし、7つのステップからプロジェクトを推進する構成となっている(図表参照)。

それぞれのかたまりを概説すると、まずはTo-Be像の定義として、経理財務組織の各組織の役割・機能を検討し各組織の主要なポジションとそれぞれに必要なスキル・経験を定義していく。一方、それと平行しながら全社・経理財務組織内にて行っているローテーションやトレーニングなどの人事関連施策を洗い出し、関係者から現状の問題認識などを収集する。次に、『To-Be像』と『現状のタレント』にどのようなギャップがあるかを分析するためにタレントアセスメントを実施し、その上で、そのギャップを解消するための人材配置やローテーションの基本方針、必要なトレーニングなどを検討する。そして、最後に改革施策を取りまとめてロードマップを策定していくのである。

もちろん、会社の状況に合わせて軽重を付けてプロジェクトを進めていくが、全体感を持った構想策定を行うためには、どれもが必要なアプローチとなろう。以降において、それぞれのステップを考察していく。

※続きは添付ファイルをご覧ください。

(618KB, PDF)
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