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IASB、金利指標改革を提案 IFRS第9号及びIAS第39号の修正

IFRS in Focus(月刊誌『会計情報』2019年7月号)

本稿では、2019年5月に国際会計基準審議会が公表した、公開草案ED/2019/1「金利指標改革(IFRS第9号及びIAS第39号の修正案)」に示されているIFRS第9号「金融商品」及びIAS第39号「金融商品:認識及び測定」の修正案を取り扱っている。

著者: トーマツ IFRSセンター・オブ・エクセレンス

このIFRS in Focusは、2019年5月に国際会計基準審議会(IASB)が公表した、公開草案ED/2019/1「金利指標改革(IFRS第9号及びIAS第39号の修正案)」(ED)に示されているIFRS第9号「金融商品」及びIAS第39号「金融商品:認識及び測定」の修正案を取り扱っている。

●EDは、確定した場合、IFRS第9号又はIAS第39号のヘッジ会計の要求事項を、金利指標改革の影響を受ける金利リスクのヘッジに適用する企業に影響を与える。

●EDは、特定のヘッジ会計の要求事項を修正して、金利指標改革の結果として金利指標が変更されないと仮定して、企業がそのようなヘッジ会計の要求事項を適用するようにするものである。

●変更案は、確定した場合、金利指標改革の影響を受ける金利リスクのヘッジ関係のすべてに強制的に適用される。

●本修正案は、金利指標改革から生じる他の帰結について救済措置を提供することを意図したものではない。ヘッジ関係が、EDで定めている理由以外の理由でヘッジ会計の要求事項を満たさなくなった場合には、ヘッジ会計の中止が依然として要求される。

●本修正の提案された発効日は、2020年1月1日以後開始する事業年度で、早期適用は認められる。

●本提案に対するコメントは、2019年6月17日まで募集されている。

 

 

背景

銀行間取引金利(IBOR)などの金利指標は、金融市場において重要な役割を果たしており、何兆ドルもの金融商品を支えている。しかし、複数の法域において、代替的なリスクフリーの金利(RFR)への移行への作業が、2020年になるとすぐに進行する。これにはいくつかの理由がある。銀行からの不正な呈示の事例、及び一部のIBORでは基礎となる市場が十分に活発ではなく、さらに金融取引がこれらの金利に大きく依存していることから、システミック・リスクに対する懸念が高まっている。IBORに寄与する呈示を提供するパネル銀行は、潜在的な訴訟リスクのために、基礎となる取引量が少ない場合には、呈示を提供することに消極的である。これらの要因のすべてが金利の操作につながり、ストレスのある市場状況でこれらの金利がどのように決定されるかについての懸念を高める可能性がある。

※続きは添付ファイルをご覧ください。

(512KB, PDF)
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