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IASB、IFRS第3号の「概念フレームワーク」への参照の更新を提案

IFRS in Focus(月刊誌『会計情報』2019年8月号)

本稿では、2019年5月に国際会計基準審議会が公表した、公開草案ED/2019/3「『概念フレームワーク』への参照(IFRS第3号の修正案)」に示されているIFRS第3号「企業結合」の修正案を取り扱っている。

著者: トーマツ IFRSセンター・オブ・エクセレンス

このIFRS in Focusは、2019年5月に国際会計基準審議会(IASB)が公表した、公開草案ED/2019/3「『概念フレームワーク』への参照(IFRS第3号の修正案)」(ED)に示されているIFRS第3号「企業結合」の修正案を取り扱っている。

●修正案は、確定した場合、IFRS第3号の1989年版の「フレームワーク」への参照を、2018年版の「概念フレームワーク」への参照に置き換えることになる。

●IAS第37号またはIFRIC第21号の範囲に含まれる負債および偶発負債について、別個に取得する場合に、例外が提案されている。これらについては、取得企業は、企業結合で引き受けた義務を識別するために、2018年版の「概念フレームワーク」の代わりに、IAS第37号またはIFRIC第21号を適用することになる。

●修正案は、企業結合で取得する場合、偶発資産を認識すべきではないことを明確化している。

●企業は本修正を、取得日が、本修正を最初に適用した事業年度の期首以後である企業結合に適用することを提案している。

●本修正の発効日は、コメント期間終了後に設定される。

●本提案に対するコメントは、2019年9月27日まで募集されている。

背景

IFRS第3号は、企業結合で認識された資産及び負債は、1989年に公表された「財務諸表の作成及び表示に関するフレームワーク」(1989年版の「フレームワーク」)における資産及び負債の定義を満たすものでなければならないと規定している。他のIFRS基準とは異なり、IFRS第3号における参照は更新されていない。これは、2018年版の「概念フレームワーク」における資産及び負債の定義が、1989年版の「フレームワーク」での定義よりも広く、参照を更新すると、企業結合において追加的な資産及び負債が認識されることになる可能性があるためである。これらの資産及び負債は、企業結合後に適用される他の基準の認識規準を満たさない可能性があるため、このような影響は望ましくない。その結果、認識の中止を行うことになり、経済的損失又は利得を描写しない「2日目」の利得又は損失が生じる。

※続きは添付ファイルをご覧ください。

(519KB, PDF)
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