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令和元年度第2四半期決算における税務上の留意事項

(月刊誌『会計情報』2019年10月号)

本稿では、令和元年度税制改正のうち、法人の令和元年度第2四半期決算に影響を与える主な事項を中心に、その留意事項を解説する。

著者:デロイト トーマツ税理士法人 紙本 好太郎

はじめに

令和元年度税制改正では、デフレ脱却と経済再生を確実なものにするため、研究開発税制の見直しなどの措置が講じられている。国際課税では、「BEPS(税源浸食と利益移転)プロジェクト」への対応として、過大支払利子税制及び移転価格税制の見直し、外国子会社合算税制の見直しなどが行われている。

令和元年度税制改正に関する「所得税法等の一部を改正する法律」は平成31年3月27日に成立し、3月29日に公布されている。

本稿では、令和元年度税制改正のうち、法人の令和元年度第2四半期決算に影響を与える主な事項を中心に、その留意事項を解説する。

法人税一般

1. 試験研究を行った場合の法人税額の特別控除制度の見直し

(1) 改正の概要

試験研究を行った場合の法人税額の特別控除制度は、平成29年度税制改正において試験研究費の額の増加を促進する観点から、総額型の税額控除割合を試験研究費の増減割合に応じて算出することとされた。令和元年度税制改正では、さらに研究開発の質を向上させ、積極的な研究開発投資を促す観点から、制度の見直しが行われている。
改正による主要な変更点を、下記(2)以降で解説する。

(2) 試験研究費の総額に係る税額控除制度の見直し

試験研究費の総額に係る税額控除制度について、1)税額控除割合の見直し、2)研究開発を行うベンチャー企業の控除税額の上限の特例の創設、3)試験研究費割合が10%を超える場合における税額控除額の上限の特例の見直し、4)その他の改正が行われている。

改正の概要は次の表のとおりであり、変更点については以下1)~4)で解説する(中小企業者等については下記(3)参照)。

※続きは添付ファイルをご覧ください。

(869KB, PDF)
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