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監査等委員会設置会社へ移行した銀行のガバナンス体制 機関設計の規模や構成などで他業種とは異なる特徴が浮かび上がる

『金融財政事情』 2016年8月29日号

本年6月総会後、上場会社である銀行のうち、監査等委員会設置会社の社数が指名委員会等設置会社のそれを上回った。銀行は、その業務の高度な公共性から、健全かつ適切な業務運営の確保へ向けて、法令遵守やガバナンスの実効性確保が強く要請されている(銀行法1条参照)。これらの要請に応えるために、監査等委員会設置会社へ移行した銀行がどのように対応しているのか、他の金融機関においても参考となるところが多いと思われる。本稿では、開示資料の分析を通じて、監査等委員会設置会社へ移行した銀行のガバナンス体制について検討を加える。

銀行13社が監査等委員会設置会社に

監査等委員会設置会社に監査等委員会設置会社とは、平成年改正会社法において、新たに導入された株式会社の機関設計の一類型である。その特徴は︑3人以上の取締役から構成され、かつ過半数を社外取締役とする監査等委員会に監査を担わせるとともに、取締役の指名および報酬に関する株主総会における意見陳述権を同委員会へ付与する点にある。

本年7月末日の時点で、東京証券取引所に上場する会社(以下、とくに断りのない限り「上場会社」)のうち、監査等委員会設置会社は646社となった。平成年改正会社法が昨年5月に施行されてからわずか1年強で、監査等委員会設置会社は指名委員会等設置会社(70社)を上回り、上場会社の約2割を占めるに至った。

上場会社である銀行または銀行持株会社(以下、「銀行」)に限ると、本年6月総会を経て、新たに8社が監査等委員会設置会社へ移行した。昨年に移行済の5社と合わせて、社が監査等委員会設置会社となったことになる。この社数は、指名委員会等設置会社である銀行(8社)を上回り、監査役会設置会社である銀行(社)に次ぐ数となっている。

 

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※本記事は、社団法人金融財政事情研究会の許可を得て当法人のウェブサイトに掲載したものにつき、無断転載を禁じます。

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