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NNAトピック「上海の朝の公園と「健康中国2030」計画」

【プロの眼】ヘルスケア産業のプロ 細見真司

アジアのニュースサイトNNA(共同通信グループ)にて、ヘルスケア産業の専門家としてデロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社の細見真司が、中国の健康関連産業の現状を解説しました。

内容

日本だけでなくアジアでも高齢化が進行中だ。日本は介護保険など制度面で比較的進んでいるとされるが、各国の状況はどうなのか。ヘルスケア産業の専門家が中国の現状を見た。


朝6時、上海市では高齢者天国といわれている魯迅公園に行った。高齢者グループがそれぞれのリーダーの下で太極拳や社交ダンスをやっている。楽器を持ってきて、歌と踊りで歌謡ショーを行うグループがいれば、コンクリートの乾いた地面に水をつけた筆で見事な書を書く老人もいる。中国の朝の公園は、多くの高齢者がアクティビティを楽しむ巨大なフィットネスクラブのようだ。

彼らが活動する広場の先には中央に大きな花壇があり、デザインを施した高さ1メートルくらいの鉄製の柵で囲まれている。ここには車いすの高齢者がいた。自分で車いすから降りようとしているので心配になって見ていると、車いすから手を伸ばして花壇の鉄製の柵を手すり代わりにして歩き始めた。進行方向に腕を伸ばしながら、手すりにつかまって一歩一歩、体をよじるようにゆっくりと歩いている。「車いすが必要な体の状態になっても、元気な時と同じように歩きたい」という叫びが聞こえてきそうな表情で歩いている。一人だけかと思っていたら、花壇の周りでは同じように何人もの高齢者が懸命にリハビリ歩行していた。

日本であれば車いすが必要な要介護状態になれば、介護保険制度でさまざまなサポートサービスを利用することができるが、中国の高齢者は介護が必要になっても給付制度や十分な国のサポートがないので、自己責任で自らリハビリテーションを行っているのだ。(続きはこちら

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解説者

デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社 
ライフサイエンス・ヘルスケア担当  細見 真司

医療法人のマネジメントを経て、2006年大手銀行に入行、10年にヘルスケアファイナンス部を創設。14年より現職。ヘルスケアセクターの合併・買収(M&A)支援を中心に、上海で中国の投資家向けセミナー、台湾での新規事業進出支援などを行う。16年に厚生労働省事業「介護サービス事業者等の海外進出の促進に関する調査研究事業」の委員に就任。

 

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