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サプライヤーが直面する変革の必要性と活路

Automotive Newsletter Vol.34 (2020/05)

100年に一度の大変革期に突入している自動車業界。 「CASE」や「MaaS」の潮流を受け、自動車部品サプライヤーがこの不透明な環境下で企業が取るべき変革を整理し、難局を乗り越えるための活路を「守り」と「攻め」で考察する。(Automotive Newsletter Vol.34)

はじめに

100年に一度の大変革期に突入している自動車業界。
自動車業界各社は「CASE」や「MaaS」という新たな概念への対応に追われ、新技術への投資を加速する一方で、効果の刈り取りまでには遠く、結果収益性の低下という問題にも直面している。さらに、2020年4月現在、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の爆発的な拡大が、世界中で需要・供給の両面に甚大な影響を及ぼしており、今後自動車業界において、更なる収益性の悪化が免れず、生き残りをかけた競争は熾烈化するだろう。そしてそれは、自動車サプライヤーにおいても強く波及していくであろう。
本稿では、サプライヤーに焦点を当て、この不透明な環境下で企業が取るべき変革を整理し、難局を乗り越えるための活路を考察していきたい。

「CASE」「MaaS」がもたらす自動車業界へのインパクト
「CASE」や「MaaS」が自動車業界にもたらしているインパクトを①クルマの在り方の変化、②プレイヤー構造の変化、③市場の付加価値構造の変化、の3つの軸で整理する。

「CASE」「MaaS」に対する自動車メーカーの対応
「CASE」「MaaS」と川上・川下への付加価値シフトにより戦線が拡大する中、 自動車メーカーが直面するのは更なるコスト増とリソース逼迫である。全方位的な対応が可能な自動車メーカーは限られているため、従来以上に選択と集中が必要になる。

「CASE」「MaaS」がもたらすサプライヤーへのインパクト
大きく3点に整理できる。
(A) 製品付加価値構造のシフト

クルマの変化によって、クルマを構成する部品、具備する機能が大きく変わり、製品の価値構造が変わる
(B) 新たな顧客への対応の必要性
モビリティサービス事業など自動車業界における新たに台頭してくるプレイヤーへの対応
(C) 自動車メーカーからの期待値変化
自動車メーカーのサプライヤーへの期待値の変化

事業の方向性検討のアプローチ
サプライヤー各社が「自社が将来どうありたいか?」という想い(ビジョニング)を起点にしたバックキャストの事業の方向性検討、それを実現するために経営基盤を盤石化する「守り」とトップライン向上を狙う「攻め」の打ち手検討を整理・考察する。
企業毎に効果的な打ち手は異なるものの、まず既存事業×「既存」顧客領域で優先に検討を進め、徐々に新規事業×「新規」顧客領域への展開を狙うということになるだろう。

「自社が将来どうありたいか?」今まさに再考するタイミングだ。

サプライヤーが直面する変革の必要性と活路
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